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7.98点(レビュー数:90人)

作者松本大洋

巻数5巻 (完結)

連載誌ビッグコミックスピリッツ:1996年~ / 小学館

更新時刻 2012-12-13 20:24:44

あらすじ 幼馴染であるペコとスマイル。物語序盤ではペコはまったく練習せず才能のみで戦って、やがて壁にぶちあたる。一方スマイルは自らが無意識のうちに手を抜いてることに気づき名コーチのもと急成長をとげていく。だがスマイルはペコが目覚めるのを待ち続ける。そして再び卓球に復帰し本気で練習しだし、かつてのスマイルやアクマのヒーロであるペコが復活する。

備考 2002年窪塚洋介主演により実写映画化。なお脚本は「IWGP」等の宮藤官九郎。

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ピンポンのレビュー

点数別:
6件~ 10件を表示/全90 件

8点 二軍Tシャツさん


大好きな作品なのにレビューを書いていなかった。
単純に忘れていただけなのか、とりあえず保留していたのか。

作中の登場人物は皆、自分を見失っていおり、悩んだり苦しんだりしながらも、それぞれ自分の輝きを手にして羽ばたいていく。

天才には天才の、凡人には凡人の輝き方があり、それはどれも美しく見える。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-10-03 00:29:11] [修正:2011-10-03 00:29:11] [このレビューのURL]

10点 booさん

私の中ではスポーツ漫画の比類なき名作として君臨している作品。色んな意味で2つとない作品と断言できる。
ネタバレ成分大なので未読の方は注意するようお願いします。

・主題に則った無駄の無いストーリー
表のテーマはヒーロー。主人公ペコの再生が描かれる。
ドラゴン戦での頭上を鳥が飛んでいくシーンが示すようにヒーローとは他の凡百の者たちの上の空を高く飛んで飛翔し、違う景色を見せてくれる存在。
作中屈指の名シーンであるドラゴンがトイレにこもる場面でドラゴンは自問自答する。誰のために、何のために卓球をするのか、必死に練習して勝ち続けることに意味はあるのか…。ペコはドラゴンを彼の見る景色まで連れて行く。そこでは意味はなくなり、残るのは卓球をすることの純粋な喜びと楽しさだけ。
だからこその「怯える暇などない。怯える必要などないのだ!」「此処はいい。」というドラゴンの満たされた思い。一巻分にも満たない長くはない試合にスラムダンクの山王戦をも越える圧倒的な密度の感情と叫びがつめられている。
裏のテーマはヒーローではない凡人達。
松本大洋は敗北者に優しい。とはいっても努力はいつか報われるなんて見当違いなことを言うわけじゃない。試合に負けて落ち込む孔文革をコーチは諭す。全てを費やした上で挫折したとしても、それでも人生は長く、いつだってスタートラインに立てるのだよと。
ピンポンに凡人はたくさん登場する。アクマや孔文革はもちろん、究極的にはドラゴンさえそうかもしれない。現実的に天才は一握りで、大多数は凡人だろうし私も後者だろう。ピンポンの最後のスマイルとドラゴンの会話からすると松本大洋が本当に書きたかったのは凡庸の救済だったのかもしれない。彼らがみんな居場所を見つけられたのは本当に嬉しかったし、コーチの台詞には私も救われたように思う。

・松本大洋のぶっとんだセンス
擬音といい台詞といいこの人のセンスは荒木飛呂彦並みにぶっとんでる。
字体や擬音の置き方が場面場面で独創的すぎるくらいなのに、雰囲気を表すのに最適なものとしか思えない。実際に見ると分かるが凄すぎる。
アクマ、ピンポン、ペコ、ドラゴン、登場人物の全てに名言があるように思えるくらいこの人の言葉選びと会話は印象的なものが多い。特にドラゴン戦はその全てがもうね…。

・熱く、まるで映画のように洗練された試合
松本大洋の個性的なド迫力の絵と擬音による効果音で描かれる試合はドラマチックでありながらもめちゃくちゃ熱い。そして絶妙なタイミングで挟まれる静の場面。激しく動を描いてきた中でのこの間と雰囲気にはぐっとくる。この人の描く表情は言葉以上に雄弁に語るなあ。

濃密な物語とそれを表現しきる松本大洋の世界観。
完全さと勢いを合わせ持ち、これだけ好みの作風となると文句なしの満点。最高です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-07-26 00:58:54] [修正:2011-07-27 03:56:21] [このレビューのURL]

7点 ユルルメさん

ヒーロー云々の描写は蛇足だったかなー。いらんいらん
珍しく割とテーマに直球で書いてるからガキでも解る読み易作品にはなってるけども、ちょい軽くなっちゃったかな。
言葉のチョイスは相変わらずgood
ま、面白かった

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-07-22 23:30:44] [修正:2011-07-27 00:26:06] [このレビューのURL]

9点 ブリキの金魚さん

苦悩、葛藤、脱落、断念からそれぞれの幸福に至るまでを、ペコ、スマイル、チャイナ、アクマ、ドラゴンこの5人を中心に描いています。
これは単に、切磋琢磨して強くなっていくスポーツ中心の漫画ではないです。
人生の壁にぶち当たり、もがいて、乗り越えて、成長していく、そんな現実の世界で誰もが何度も繰り返す、難しい題材をうまく表現できたからこそ、唯一無二の作品になり、これだけの高い支持を得ているんだと思います。

ただ、絵や言葉遣いなど癖があるので、あまり万人向けではないかもしれません。

しかし、自分にとっては、本当に奇跡的な作品です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-04-22 09:48:12] [修正:2011-04-22 09:48:12] [このレビューのURL]

9点 ganjahさん

禁じ手をするが、
某バスケット漫画と比較させていただく。

正直言うと、ピンポンは二番煎じとしか言えない。
著者が、「何も意識して書いていない」と言ったとしても・・・


きっと、どこか心の中で意識していることが
失礼ではあるが伺えるように感じられる。←(実際はどうか知らないがw)

しかし、内容は

ピンポンの方がおもしろい。
なぜか。
私個人の意見ではあるが


「ストーリー」そのものである。これ以外言いようがないw
 
この点で 某バスケット漫画を凌駕している。
しかも5巻で収めてきれていること。
何も添削することができないまとめ方。


いつの時代もパクリが問題視されている。←(この作品がパクったと言ってるわけではないw)
その中で
2番煎じだからと言って、「駄作である。」と言えないことを
この漫画は証明している。

とくにドラゴンが好き

 

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-12-19 07:13:37] [修正:2010-12-19 07:27:52] [このレビューのURL]

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