シガテラのレビュー
7点 朔太さん
毒素に汚染された魚介類を摂取することで発生する食中毒が、シガテラの意味だそうな。
連載当初から、青春時代を食中毒状態に例えた日常と非日常を描こうとしていたんだと
読後に気づかされた。
その毒の部分が不快極まりなく(谷脇のパシリが永遠に続くような絶望)、1巻読後に
放り投げてしまいたくなったけれども、2巻以降の南雲さんとの出会いで救われた。
「この幸せは平和の下に成り立っているんだな。確かに選挙に行かなくっちゃ。
頼むよ、この国のエライ人たち。もっともっと平和な国にしてください。」と
無表情で幸せの絶頂ぶりを語らしせしめる。
その上で来ました伝説の最終回。
青春ってそうだような、大人になる階段を上がるってそうだよな、と自分に重ね合わせた
日本人は何万人といるんじゃないか?
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[投稿:2015-10-11 14:10:21] [修正:2015-10-11 14:12:25] [このレビューのURL]
7点 デビルチョコさん
面白かったです。
とある少年に起こる様々な出来事。
思春期の葛藤や心情が非常に上手く描けていた。
その主人公を中心とした物語は現実感が溢れていて、
時折出てくる、非現実的な出来事や事件がストーリーを盛り上げた。
日常と非日常のストーリー構成が絶妙だった。
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[投稿:2015-03-08 23:21:25] [修正:2015-04-11 08:19:53] [このレビューのURL]
8点 ぐりーばすさん
物語に一貫性が特になく、逆にそこが妙にリアル。
淡々とした作風が嫌な恐怖を煽ります。
ラストは思わず笑ってしまった。
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[投稿:2011-06-29 14:38:52] [修正:2011-06-29 14:38:52] [このレビューのURL]
9点 gomaさん
稲中で敬遠していた古谷作品だけど、読んでみるとなかなか面白い。
全体のテンションは、ところどころ暗く、ちょっと明るく、大半普通。
普通と言っても、普通じゃない日常や誰にでもありうる日常様々。
最初は主人公がいじめっぽいものにあっているしね。
そんなに明るい作品ではないけれど、読んでいてどんよりとはしない。後味はちょっといい。
ちらほらあるギャグも作品の雰囲気を壊さずに、それでいてププッとくる。
万人受けは微妙だけど、コレダメ!って人はそんなにいないと思う。
面白い漫画というよりは好きな漫画。
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[投稿:2008-05-10 17:09:44] [修正:2011-02-10 20:02:08] [このレビューのURL]
8点 あおはなさん
作風フルモデルチェンジを果たした古谷先生の2作品目。
完成度はヒミズのほうが高いのかもしれませんが、この作品の意味合いは他にあると思います。
「なるたる」「ぼくらの」のレビューでも触れたのですが、この作品などで述べられている主義哲学を暗に主張している作家さんは事のほか多く、それを「志向・狂気・粋・美学」の形に置き換えて通常表現されていて一見するだけでは気がつかない(というより気がつかなくても楽しめる)ようにしているのですが、鬼頭先生と古谷先生はそれを主張しただけでなく「自分はその価値観についてこちら側のスタンスをとる」と字面で明言してしまっています。
古谷先生の作品の中ではまさにこのシガテラのラストシーンがそれであります。「ぼくはつまらない奴になった」・・・このフレーズを含むこのラストだけですべてをかっさらっていきました。そういう意味での点数の高さです。
正直途中何度かリタイヤしそうになりましたが、この作品ほどリタイヤしないで良かったと思う作品もないです。
「どうしちゃったの古谷ぁぁぁ」とその日私は泣きました。
これ以降の作品は非常にパターン化しているのでよほどの古谷マニアで無い限りはオススメできないのですが、年代順でかぞえてこのシガテラまでは絶対に抑えてほしいと思います。
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[投稿:2010-11-05 17:39:35] [修正:2011-02-02 19:26:29] [このレビューのURL]
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