ヴィンランド・サガのレビュー
8点 torinokidさん
ヴァイキングを扱った作品ってのは結構珍しいかも。
時代背景とか相当詳しく調べてられており勉強になる。
時折かなり陰惨な描写もあったりするが、
良い意味で力の抜けたセリフ回しのおかげで
痛々しさがうまく中和されている。
※14巻読後追記
ヴァイキング編はお見事な終わらせ方でしたね。
感服いたしました。評価を8点に上げたいと思います。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-12-16 13:35:37] [修正:2014-11-14 17:54:19] [このレビューのURL]
8点 霧立さん
力こそ全てのヴァイキングの世界で本当の戦士とは何かを問い、力なき敗者たちの最後の理想郷としての「ヴィンランド」を探し求める物語。
全ての人が不幸にならない為にはどうすればいいのか。一見ありがちなテーマを奪う側(王、ヴァイキング)奪われる側(農民、奴隷)それぞれの視点から丹念に語る事で説得力を生み出し、大河的な話ながら場面場面での先の読めない展開に興奮できる構成力は見事。
何より殺戮と略奪に生きるヴァイキング達が生き生きと描かれているのが良いですね。また、主人公の理想論も多くの痛みと絶望の末に語られる物なのでさほど薄甘さを感じることもありません。
ただ、本当の戦士になったトールズもトルフィンも、数多の命を奪ったのちにようやくその境地へたどり着いたという事実。言い換えれば人々を救い守り育てる力とは、結局のところ同じほどの命を奪わなければ得られないのだという残酷な真実を突きつけているようでもあります。そう考えると救いが無さ過ぎますか。
突き抜けてはいないが全てにおいて本当に高いレベルでまとまっている作品。あとは無事に物語を畳んでくれれば名作確定です。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2014-11-04 16:52:49] [修正:2014-11-04 16:52:49] [このレビューのURL]
10点 CHIEROさん
「こうゆう海賊漫画が読みたかったんだよ」という感じです。
画力が高く表現力が素晴らしいです。北海の厳しい気候が伝わってきて、読んでいるだけで寒くなります。
キャラクター達が目だけで多くを語り、目線のひとつひとつに迫力があります。
自分は当時の事を知らない現代に生きる人間です。だからこの漫画が本当に当時の事をリアルに描いているのかは解りません。
けれど、当時はこうだったんだな、と思わせる説得力があります。
キャラクターは実在の人物をモデルにしているので、トルフィンやクヌートがその後どうなるのかは解ります。
解っているけれど続きが気になります。それくらい面白いです。
そしてアシェラッドの人生を考えると自然と涙が零れます。
漫画を読んで泣く時に、押しつけがましい演出はいらないんだな、と思いました。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2014-02-26 00:12:18] [修正:2014-02-27 01:31:23] [このレビューのURL]
8点 notatallさん
久々の大当たり。この作品はよい。
傭兵団の叙事詩かと思いきや、輔弼の臣の物語。と、勘違いさせといて実はユートピア建設の物語になりそうな気配。
そしてなにやら色々ツボを押さえている。
戦場を個人の武勇によってひっくり返す慶次感。
流浪の傭兵集団が戦果を挙げて成り上がっていく鷹の団感。
命を懸けてつくすべき真の王が現れ、ピッコロまでが味方になる王道ジャンプ感。
権謀うず巻く宮廷闘争。少しずつ味方に引き込むとか、ダレそう。と思う間もない急転直下。
開墾から収穫へという流れでは、やすらぎとか充足とか愛とか憤り。
当然、11世紀の物語に現代の価値観を押し付けてはいけない。かといって現代の価値観抜きに当時を振り返ることはできない。
このあたりのさじ加減も良い感じ。
様々な階層からの視点で世相を切り取っている手法も、やはり評価すべきだろう。
ただし一つの方向性で最大に盛り上がっているところで、次の展開に行くから、イマイチ納得いかないというか、肩すかしというか、物足りない感もあるといえばある。
んだが、それだけに、
おなか一杯感は得られない。飽きないのである。
悪く言えば食い散らかしてる感はある。
いずれにしろ世の中の不条理が根柢にあるから、結末は難しそう。
新天地を見つけてユートピア建設開始。てトコで終わってたらこのテーマからすると逃げっぽい。実際クヌートも、結局は現実の汚れ仕事に向き合わなくてはならなくなってる。トルフィンだけが皆が幸せに暮らせる大地を手に入れられる道理はない。
だからって絶望してもっかい放浪させたり抜け殻にするっていうのも違う。くどくなる。
戦士としての再起は、、、大切なものを守るためならありか。。?
宗教の伏線を張ったからと言って、出家っていうオチは、それだけは認めない。許せない。
この物語をどう結んでいくのか。
見逃せない作品に出会えたことを、北欧神話の神々に感謝。
カプラ!!
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2013-08-26 03:36:42] [修正:2013-08-28 01:53:41] [このレビューのURL]
6点 ショーンさん
第二章から急に面白くなってさたね。個人的にプラネテスのが好きだけど、内容の芯もしっかりしていて面白い。海賊漫画では、ココに次ぐ良作かと
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-01-27 22:19:35] [修正:2012-11-27 13:26:13] [このレビューのURL]
PR