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8.1点(レビュー数:321人)

作者井上雄彦

巻数31巻 (完結)

連載誌週刊少年ジャンプ:1990年~ / 集英社

更新時刻 2012-07-26 21:18:02

あらすじ 中学3年間で50人もの女性にフラれた高校1年の不良少年・桜木花道は背の高さと体格からバスケットボール部の主将の妹、赤木晴子にバスケット部に入部を薦められる。彼女に一目惚れした「超初心者」花道は彼女目当てに入部するも、練習・試合を通じて徐々にバスケットの面白さに目覚めていき、才能を開花させていく。(Wikipedia)

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SLAM DUNKのレビュー

点数別:
11件~ 15件を表示/全283 件

10点 notatallさん

なにやら見当はずれなレビューが目に付くので物申したい。


春、体格にも運動能力にも優れながら、FA状態で入学してしてきた高校生がいる。名を、桜木花道…。


作者がバスケを描く気でいた以上、主人公の身体的な設定は譲れない。背が低かったり、虚弱だったりさせられるハズがない。
が、しかし…。
こんな逸材がFA状態で入学してくることが、現実的にありうるだろうか?
逸材である以上当然、中学時代すでに、格闘技などのスポーツ関係者から注目されていたはずである。

答えはイエス
ヤンキーならばありうる。それも気合が入ってない、中途半端なのがいい。ケンカにあけくれる青春群像を描きたいワケでもないのだから。


ただ、そんな中途半端なヤツが、高校入学と同時にバスケに目覚めることがありうるだろうか?

答えはノー
入学まで中途半端だったのに、突如としてバスケ(に、限らずスポーツ全般)に目覚めることなど、ありえない。
したがって強烈な、されどバスケとは無関係の動機付けが必要となる。

それが、「バスケはお好きですか?」
と尋ねる、遺伝子の奇跡とも、複雑な家庭の事情とも噂される、天然娘の存在である。
しかもこの恋は、実ることがない。

もしもすんなり実れば、花道をバスケに引き止める動機は消える。根の、中途半端なコゾー戻っただろう。
よって必然の片想い。そして片想いの相手も片想い。可能性をゼロにして、花道があきらめても、物語は続かない。
これをラブコメと言うのは、どうだろう?
必然の設定を描いただけではないだろうか?


逆に言えば、この設定ナシで、
中途半端ゆえにFAの逸材を、突如バスケに縛り付ける手段があるというなら、あなたは作品を送り出す側に立つべきだろう。
無論、大衆に違和感なく受け入れられるものであることが前提である。


これらを見事にまとめあげた序盤を、冗長とするのであれば、
あとは入学と同時にバスケに燃える少年たちが集まる、そんな高校を舞台にするしかない。

そんなコトが商業的に許されない状況なのは、今も当時と、さして変わらない。バスケは決して、「商業的な」人気スポーツに成長していない。


加えて、
花道が全くの初心者としてバスケに接したことは、ほとんどの読者と同じ目線に立ち、親近感を持たせた。影響されてバスケをはじめたという人が、正にそれである。
それがバスケの強豪校が舞台だったとしたら、そんな影響を与えられただろうか?

ゆえに、
多くの人を、花道と共に、いつしかバスケに引き込んだ序盤こそ、この作品の真に賛辞すべき場面の一つだ。




しかし花道は所詮素人。
ゼロからのスタート。

このことが、
私を含めた多くの人を嘆かせる、あの最終回への必然でもなかっただろうか?


逸材は、
赤木に基礎を叩き込まれ、ドリブル、パス、庶民のシュートを身につけていく。
更にリバウンド、スクリーンアウト、フリースロー。
そしてゴール下をへて、左手は添えるだけ。にたどり着く。

言わば、これが花道の最終形態なのである。
もっと言えば、花道はこれ以上の、成長を必要としないのである。

だとすれば、
物語が終わりを迎えたのは、当然ではなかったか?

仮に続けるなら、3ポイント、人徳、スタンド、スペシウム光線あたりを身に着ける物語と成り果てていただろう。
スーパーサ○ヤ人の物語が、どれ程しょうもない読後感を与えるかは、それぞれの体感に任せる。
花道は、どこまでも花道だからこそ、魅力的なのだ。


確かにインターハイ、3戦、4戦と勝ち抜いていって欲しかった。しかしこれこそが、大半のスポーツ漫画とは、格の違いを見せ付けてくれてるとも言える部分だ。


全ての作品が、甲子園の決勝までを描ききる必然性など、まるでないではないか。
しかも入れ替わりの激しいトーナメント。
相手選手の回想シーンだけで、どれだけの項を費やしてしまうかを想像してみるといい。


それを、わずか2戦。

その時、最終形態となった桜木花道に、必要だったのは何か?
ここに作家の、恐るべき深謀があるのだとまで言えば、それは傾倒し過ぎだろう。
名は、なんとなく付けられたのだと信じたい。

少なくとも、クライマックスとなる試合だけは必要だった。


緒戦は、大した評価もない豊玉。
私達はこの緒戦で、インターハイの底知れなさを知る。
次いで2戦、王者山王を前に、ぽよんぽよんまでもが動く…。



ヤグラのとなりがラスボスだと、誰が予想しただろう?

勝ち上がって行く様子を描くしかなかったトーナメントを、そう描かなかった作品を、私はこの他に知らない。
ここでは、わずか2戦で、王者に挑めるシステムであり、ゆえに白眉だ。


確かに、まだまだまだまだ続けて欲しかった。
回収されてない伏線も少なくない。

しかし花道の成長が頭打ちになった上に、最強の相手とのクライマックスも終えた。
終焉は、やはり必然だったのだろう。それでも嘆きを禁じえないからこそ、我々は作者の思うツボであり、
同時にココで終わるのがよかったのだと確信できる。

はっきり言おう。確信できる者が、この作品を理解しているのだ。


あのラストパスに心を奮わせる力があると感じるなら、
なぜそんな力を持つのか、という問いに答えられるはず。

決して、最初だったから。だけではない。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-07-09 13:42:44] [修正:2011-07-09 13:42:44] [このレビューのURL]

10点 Gutsさん

この作品を読んでマンガにはまりました

このマンガに出会わなければ今の自分はいないし

マンガ好きではないでしょう。


読んで損はしないです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-14 12:42:31] [修正:2011-06-14 12:42:31] [このレビューのURL]

10点 リアルさん

まさに完璧な作品。
キャラ、絵、ストーリー、テンポ、試合描写、ギャグ、セリフに至るまで全てが高水準でけなす所が見つからない。
海南戦までの試合描写についてはそこそこだったが序盤はギャグとヤンキーバトルでバスケにプラスアルファとして楽しめる。
まああえてツッコミ所として挙げるなら、桜木の成長に対しての周囲のリアクションが大きすぎる事と三井の一年の時にはケガとゴリのせいでバスケ辞めたくせに自分では最後まで諦めない男と思い込んでる所ぐらいかな。あと湘北の全試合誰かしらに何らかのトラブルが起こりスタメンがベストコンディションで40分間戦い抜いた事がない。
練習試合綾南戦→三井、宮城出場なし。ゴリ流血により一旦退場
翔陽戦までの予選→桜木5ファウルで全試合退場
翔陽戦→桜木5ファウルで退場、三井スタミナ切れにより交代
海南戦→ゴリ足首捻挫により一旦退場、流川スタミナ切れにより交代
武里戦→桜木遅刻により出場なし、ケガの温存の為ゴリ交代
綾南戦→桜木流血により一旦退場
常誠戦→桜木出番なし
豊玉戦→桜木流れを変える為途中交代、流川目の負傷により一旦退場
山王戦→桜木背中のケガの為一旦退場
まあ他のチームもスタメンで最初から最後まで同じメンツってのはないんだけども、バスケって走りっぱだしこういうものなのかな?
個人的には海南戦が好きだがクオリティの高さとドラマ的にはやはりピークは山王戦。
ゴリ→河田にボコボコにやられるも全国制覇への熱い気持ちとチームへの信頼感など過去話を含め涙を誘う。
宮城→先輩二人に大して叱咤、ダブルチームを1人で突破(得点には至らず)
三井→スタミナ切れによりゾンビと化すがスリーポイント、名言、名場面の連発。
流川→笑う、その後パスを覚え沢北と同格に。
桜木→試合の流れを変える、最後に逆転シュートを決めるなど試合貢献度トップ。
角田→地味な野辺の強さを引き立てる。
安西→桜木にキレる。桜木が倒れるまで異常に気づいていたにも関わらず自己の欲求を満たす為交代させず放置。
補欠→桜木に念を込める。
綾子→桜木を絶望に叩き込む。
晴子→桜木に騙される。





ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-03-23 01:53:51] [修正:2011-03-23 01:53:51] [このレビューのURL]

10点 かっせるさん

もう20年も前の作品になるのに、未だに老若男女問わず支持されるであろう
漫画だと思う。不朽の名作。

バスケ経験者から言わせてもらえば、シュートフォームをはじめとして
試合中の選手のポーズが凄く美しい。バスケを知ってないと書けない。
ストーリーも濃く、内容は燃えるほど熱い。
何度読み返しても鳥肌が立つ場面が複数あるのが凄い、凄過ぎる。
あとはやはり桜木が主人公だったからこそ、ここまでのものになったと
思う。流川が主人公だったらどうなってたことか(笑)
桜木ほど少年漫画の主人公「らしさ」を持った主人公もなかなかいまい。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-09-27 10:40:16] [修正:2010-09-27 10:40:16] [このレビューのURL]

9点 tetsushikiさん


【全巻読了】

バスケ漫画のパイオニアで代表作。

当時、マイナーだったバスケットボールを題材にし、
ムーブメントを作り上げた価値のある作品。

表現の巧さやストーリーも秀逸だが、何よりもキャラクターが立っているところが素晴らしい。
漫画においてキャラクターの個性は
創るものじゃなくて、生まれるものなんだと思う。

本当に素晴らしい作品。

1点引いたのは、2部をやってくれないから。
期待して待っちゃうじゃんかよー。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-08-10 01:00:13] [修正:2010-08-10 01:00:13] [このレビューのURL]

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