大使閣下の料理人のレビュー
6点 朔太さん
料理漫画ではあるのですが、主人公の専門である
フランス料理を中心にして、料理の力で外交相手の
機微に触れながら、懐柔していく手腕が見どころになります。
公邸料理人が一流の料理人でないと務まらないのは
理解できますが、外交の一翼を担うというのは、
やはりフィクションだろうと思ってしまいます。
よって、ストーリーに説得力を高く期待しがちです。
なるほどね、と納得できる回はそれほど多くなく、
なんとなく最悪の事態は免れたというような
お話が多い気がします。
それでも料理ごときで国益が守られたということが結末にあります。
欧米を相手に外交を進めるお話よりも、中国を
相手にした回が比較的スリリングな展開ですね。
主人公大沢公ではなく、弟子の青柳が活躍した
香港領事館の編が一番面白く感じました。
欧米人やベトナム人、韓国人に比べて、
外交的にタフに感じるせいでしょうか。
もちろん、料理に対する薀蓄も沢山出てきます。
フカヒレというのは中国近海では獲れないので、
実は干しナマコと干しアワビと並んで「俵三物」と
呼ばれる日本からの輸出品だとか。
やはり驚かされます。
一言でいえば、絵も可愛く読みやすく、
外交の価値や重要性を理解することができる点で、
優れた料理漫画作品でした。
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[投稿:2021-01-11 06:51:29] [修正:2021-01-11 06:51:29] [このレビューのURL]
5点 blackbirdさん
外交を料理の面から描くというのが面白い視点でした。
最初はあまり馴染みのない国の料理でしたから、新しい知識を得られました。
ただ話の作りは毎回同じパターンになるので、飽きてしまい、途中で脱落。
どこかで揃っていたら、また読もうかなあという作品。
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[投稿:2011-05-01 20:11:26] [修正:2011-05-01 20:11:26] [このレビューのURL]
6点 臼井健士さん
これはなかなか面白い組み合わせ。「料理」+「外交」(政治)とは。
全く異なるジャンルを組み合わせて「ひとつの作品」として完成させるという手法はなにもこの漫画に限ったことではない。
けれど、この漫画においてはその手法が作品自体を「単なる料理バトルで味の優劣を競うだけ」のものから脱却させ、日本の行く末、そして世界の未来さえも決定するような大舞台へと主人公を導くことで「料理自体の価値すらも」大きな意味を持つものに高めることに成功した。
国と国との駆け引きは「丁々発止」のやり取りで腹の探り合い。
しかし、我等が「日本国」はペリー来航の昔から「外交下手」ときていて、昨今も北朝鮮にはやられるは、ロシアからは何時まで経っても「北方領土」問題を議題にしてもらえないは、中国にも韓国にも領海を侵されるはでいいところが全くない。こういった不甲斐ない状況を歯痒く思っている日本人は少なくあるまい。
原因は・・・・やはり語学力に長けた人間が少ないというところが大きいのではないだろうか。
言葉は互いのを知り合うための「心の架け橋」となるべき媒体・・・・。それが疎通しないのでは、橋の途中に関所があって検問に引っかかっているようなもの。
「通訳」という伝令係が橋の「こっちとあっち」をフウフウ息を切らしながら往復しているような状況ではとても「対等な交渉」など望めまい。
倉木大使のような度胸のある方が立派に「主役」を務めてこそ、「外交」という舞台の上で本来「脇役」であるところの料理が、文化・言語・習慣という垣根を超えたグローバルな「おいしい」に繋がるのでしょうね。
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[投稿:2010-07-16 06:28:15] [修正:2013-08-18 20:23:53] [このレビューのURL]
6点 bugbugさん
料理漫画+人情話のエピソード
よくあるパターンの漫画なんですが、それだけにとどまらず
世界情勢や、時事問題なども扱うため
他の漫画に比べれば、飽きずに読めます
個々のエピソードについては、特筆すべきものではないですが
それなりに楽しめるかと
連載が進むにつれて、絵柄が変な方向に進化するのが頂けませんね
初期のころは女の子も可愛く書けていたのですが
だんだん変な輪郭にシフトしていきます
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[投稿:2009-01-31 23:27:10] [修正:2009-01-31 23:27:10] [このレビューのURL]