「kenken」さんのページ

総レビュー数: 200レビュー(全て表示) 最終投稿: 2008年07月14日

8点 SUGAR

この人ほど「動き」を描ける漫画家はいないんじゃないかと思う
静止画は確かに下手じゃないがそこそこのもの
だが一度キャラを動かしたらその映像に圧倒される

ボグシングというもってこいの題材で、これが遺憾なく発揮されている

キャラの魅力も健在。過去作品のどれより娯楽に徹しているためよりコミカルなキャラが多い。特に中尾会長

豊富すぎる語彙で凡才をなじり周囲をあざ笑いながら華麗にリングに立つ主人公のボクシングは鳥肌もの

最終巻のラストの試合が丁度漫画のピークにきているため
読み進むほど面白くなっていき、エンターテイメントとしては一級品に仕上がっている

ブラックユーモアこそあれ、お得意の残虐描写は殆ど無いため、苦手な人にもオススメ
でもこの人の漫画、最初の1,2巻くらいがいつも微妙なんだよな
それがもったいない

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-07-16 11:05:59] [修正:2008-07-16 11:05:59] [このレビューのURL]

ワールドイズマインより大人しいとはいえ相変わらずのエグイ内容
扱う内容がより身近になって感情移入しやすい分こっちの方がきついかも
見たくもない汚いものまで突きつけられる。悪趣味なぐらい

だが、それ以上に登場人物の感情表現が凄すぎる。「こいつ生きてる」と思ってしまう。それが直に伝わるから読んでいて否が応でもテンションが上がる

物凄く容赦の無いヒューマンドラマ。続編にもかなり期待

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-07-16 10:49:36] [修正:2008-07-16 10:49:36] [このレビューのURL]

独特の絵柄でキャラも個性的でノリもどっか変
でも内容は結構王道だったりする

奇怪なセリフとかポーズもより何より熱いのが一番の魅力だと思う

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-07-15 20:02:03] [修正:2008-07-15 20:02:03] [このレビューのURL]

いつの時代にも存在する「差別」
この作品では常に差別が根幹となり人々を翻弄している
虐げられた者たちはもっと弱いものを同じように虐げて
作中ではこれが繰り返される
主要キャラが尽力して差別を無くそうとし、一旦はわだかまりがなくなったかに見えても、ささいなイザコザや権力者の介入から簡単にまた元の状態に戻る

しかもこれを何度も繰り返す
凝縮された人間の歴史を見せられるような作品



ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-07-15 00:25:26] [修正:2008-07-15 00:25:26] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

「真悟」が始めて誕生するシーンはかなりの名シーン
誕生まで結構引っ張ってた分感動もひとしお
最後は少し尻すぼみだが、ピーク時のテンションはかなりのもの

あとやっぱり楳図かずおの描く少女は可愛い

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-07-15 00:14:44] [修正:2008-07-15 00:14:44] [このレビューのURL]

武将たちも魅力ではあるが、なにより馬の描き方に仰天した
一頭一頭が生きているかのような絵、目常に血走って体には血管が何本も走っている勢い。生き生きしすぎて今にも血管が破裂しそう。赤兎馬なんて噛み付き攻撃とかしてたし

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-07-14 18:30:56] [修正:2008-07-14 18:30:56] [このレビューのURL]

ゲゲゲかと思って読んで怖かったのが懐かしい
鬼太郎ファミリーは出てこないし、鬼太郎は醜いし、強欲で喫煙者の人殺しだし、ねずみ男は卑怯通り越して悪辣だし…後で知ったがこっちが原点だったのか

不思議な雰囲気で物語が進行する。「妖怪退治して解決」ではない
一つのエピソードが解決しない内に次の事件が起こり、それにとりかかっている内にポロっと前のエピソードが解決したり、いくつもエピソードが同時進行したり、結局何も解決しなかったり
マーブルとかのアメコミに近いかも

なかなかの傑作です

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-07-14 18:21:17] [修正:2008-07-14 18:21:17] [このレビューのURL]

8点 奇子

[ネタバレあり]

ドロドロの極み
近親相姦の末に生まれた奇子とそれを取り巻く人々の話
横溝正史の小説に出てきそうな閉鎖的な田舎が舞台

穴蔵の中で異様に美しく育った奇子、けれどそれと引き換えに社会性は根こそぎ奪われてしまう
中身は子供だがセックスアピールの塊の様な奇子に惹かれていく男たち。兄弟、親戚関係なく奇子とやりたがっているから凄い、そして怖い作品



ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-07-14 15:37:33] [修正:2008-07-14 15:37:33] [このレビューのURL]

8点 アカギ

華麗に凡才を蹴散らしていくアカギはやっぱりかっこいい
若干反則入っていてもいい。「アカギだから」で解決してしまう

他の福本漫画の主人公にある人間味が一切ないアカギ(天では丸くなってたけど)
こんな奴と命の賭けしなきゃならん敵が逆に哀れになる

宿敵である鷲巣が他のボスジジイに比べて唯のラッキーマンにしか思えないのが残念

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-07-14 01:55:07] [修正:2008-07-14 01:55:07] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

読んだ直後は気分悪くなって、「二度と読みたくない。親に見つかる前に押入れの奥にしまおう」という印象だった

でもなぜか読み返したくなった
いつのまにか本棚の一番取りやすい位置に格上げ。気づけば病みつきでした

とにかく正常な登場人物が少なすぎる。いても早々に退場。やっぱこの漫画の世界じゃ常人は物語のアクセント、暴力の対象物にしかなれないしね
主人公からラスボスも変態ばっか。というか主人公が一番ヤバイ
誰もイチの変態を完全に受け止めきれず肉片にされていく

絵はそこまで上手いわけではないが「痛み」を感じさせてくれる描写が魅力
いきなり序盤から「局部オトシマエ」や「リアル黒ひげ」「鈴木拷問」「セーラちゃんDV」等の連続暴力に「もうやめてえええ」と感じるだろう
でも読み進むうちにストーリーに引き込まれてグロは飾りになる
そしてラストの二重どんでん返しに二度びっくり(あの展開が読めた人はあんまいないと思う)
決して「グロだけ」漫画ではない(売りの一要素ではあるだろうが)

なんだかんだで今ではかなり好きな作品。未読の人にはオススメしたい
でも作中、女性が物以下の扱いを受けているシーンが多いのでそういうのが苦手な人は受け付けないかも

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-07-14 01:25:11] [修正:2008-07-14 01:25:11] [このレビューのURL]