「みかん」さんのページ

総レビュー数: 29レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年04月27日

8点 屍鬼

【原作小説未読、単行本9巻まで既読】

2010年夏に、アニメ化したことをキッカケに漫画版を読み始めました。

この漫画に否定的な原作ファンが居られるのもわかるにはわかるのですが、私は面白く読ませてもらっています。漫画版は好き嫌いがわりとハッキリ分かれそうだとも思います。絵柄は癖が強く、私自身過去に、この絵柄を敬遠して同作者の『封神演義』にハマるのが遅れたこともあるくらいです。しかし不思議なもので、今ではこの絵柄が良い方にクセになるようになっています。癖は強いけど絵そのものは巧い。巧い人が描く絵です。

ホラーではありますが、ホラーが苦手な自分でもこの作品は読めます。それは決してこの作品が「怖くない」わけではなく、「怖いけど引き込まれる」「とにかく続きが気になってしまう」からだと思います。

登場人物が多く、主人公がはっきりとは決まっていないのもあってか、誰かに感情移入しにくかったり特定キャラの感情が読みづらいのが難点ですが、それでも面白いと感じます。

フジリューっぽいギャグが稀に飛び込んではくるものの、全体的には哀しみや鬱屈、解決できない不条理さが漂った作品。
アニメが終了し、漫画版がどのようなエンディングに向かっていくのか気になります。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-01-03 16:56:02] [修正:2011-01-03 16:56:02] [このレビューのURL]

なんというか、安心して読める、読後感も暖かい少女漫画です。絵柄が時代の割に古く感じられないし、この作者独特の空気感が心地よく、今でも時々読み返したくなります。作品のジャンルとしては「りぼん」掲載の少女向け漫画ですが、大人でも読めると言いますか、むしろ大人の方が好むんじゃないかと思える程落ち着いた雰囲気のある作品だと思います。

単巻収録のオムニバスなので、「ちょっと純粋な少女漫画読みたいな」という方にもオススメ。私は、ずっと弟みたいに思ってた幼なじみと姉御肌主人公のお話が特に気に入ってます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-09-02 05:56:48] [修正:2009-09-02 05:56:48] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

詩的な要素やドラッグが出てくる点などは今思えば厨二っぽいかな?と連載当時(中学生時代に)ハマった自分を振り返ると思いますが、今読んでも全3巻という中で最初から最後まで無駄が無くきっちり収まっていて、大変良質な作品だと思います。
特に終盤の、イヴを引き止めようと必死になる子供たちの素直で純粋な強さは心に響きました。また、子供たち以外、美月を取り巻く友人や家族からも彼女を失いたくないという想いが強く感じられて、改めて、生きる事から逃げることが何故罪なのかと考えさせられました。
少女漫画ではありますがテーマがテーマなので、結構重くも感じられる作品です。(それでも子供たちのキャラクターによって明るい場面もありますが。)でも一晩で読み終えられる長さでもあるし、少女漫画を普段読まない人にもオススメできる作品かと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-07-11 04:29:00] [修正:2009-07-11 04:29:00] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

ここを含め色んなレビューサイトを先に見ていたのであまり過度な期待はせずに読んだのですが、個人的には細かいネタ含め面白かったです。特に、悟空が出てくることは予想できても、悟空先生のフィギュアが出てくるなんて思ってもなかったのでツボでした。
「魔人ブウとキャラかぶってる」と自分で言っちゃうのも作者らしくて好感が持てました。たしかにドラゴンボール(特にシリアスな頃)と比較すると雰囲気が違ってはいますが、本来の作者の持ち味というか、こういったのほほんと飄々とした、馬鹿馬鹿しい話をもってくるのも魅力の1つだと思うので、私は読んでてホッとしたというか楽しめました。
それから作画方法が回によって異なっていて、作家として模索しながら描いてるんだなぁと見て取れてよかったです。やっぱり付けペンの方が単調も迫力も、効果に幅が出ていて、個人的には作画はやっぱり後半のようにアナログが良いなと感じました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-07-11 04:02:14] [修正:2009-07-11 04:02:14] [このレビューのURL]

主人公の泣き虫っぷりと性格の幼さを許容できれば、夢中になって読みふけってしまえる作品だと思います。この幼さについては生まれ持った性格かもしれませんが、おそらく幼少から寂しい思いを重ねてきたというのも大きいのが見てとれ、私は夢中で読めました。愛し合ってるのに、夫婦なのにすれ違い展開の連続で、じれったさと、どうにか幸せになってくれという願望が、読んでいて溢れっぱなしでした。

波瀾万丈で現実味は少ない、「いかにも」な少女漫画。「ドラマチック」とも表現できるかな?

最終巻に収録されている番外編は小学生時代の晋ちゃん視点で、ひかるに対する愛情や苛立ちが描かれていて特にお気に入りです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-06-03 01:18:49] [修正:2009-06-03 01:18:49] [このレビューのURL]

古い少女漫画(誌掲載のギャグコメディー)ですが、私の笑いのツボにははまりました。天然で純粋で問題児(世間知らず?)なカバ丸だけでなく、園長先生や学園の影の番長など、カバ丸の影響を受けてか元々の本質なのか、変人度を磨いていく様子が面白かったです。

意外にシリアスな展開や過去が出てきたりもしますが、キャラがキャラなので暗くならずに読める作品だと思います。カバ丸の口調「○○でぃっ!」や、キャラクターたちのデフォルメ絵が可愛くて癒されもしました。

先にも述べましたが、別マで連載されていたということになんとなく驚かされました。絵こそ古いものの、キャラも立ってますし細々としたギャグネタは今でも通用するのではと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-05-09 23:58:04] [修正:2009-05-09 23:58:04] [このレビューのURL]

後半は、作者自身の好み(ヒーローもの)に走り過ぎたのかネタが尽きたのか…期待とは違った方向へ全力疾走していってしまった印象は受けるものの、全体的なギャグのセンスと勢いのある作品だと思います。たまに見られるセラヴィーとどろしーのヤンデレ(?)&ツンデレな恋模様も楽しめました。

久々に読んでも笑える所が多いので、未読の方は一読してみて損はないかと…。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-05-05 00:32:16] [修正:2009-05-05 00:32:16] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

全体的に重くスれた雰囲気が漂うものの、ゆずゆの純粋な可愛らしさと主人公・桔平の今時高校生らしい明るさでもって暗くなりすぎずに保たれたという印象の作品。

りぼん掲載作品とはいうものの、どちらかというと中高生以上の読者向けだったと思います。言ってしまえば、精神的にまいってしまった大人や、どうしようもない孤独な心を抱えた中高生が子供を巻き込みながら問題を乗り越えていくという図式が多いので、読み始めの印象とは異なり読後はなんだか、結構ダークな作品だったなぁという感想をもちました。あまり私自身お固い性格ではないし過去のりぼん作品にも無かったわけではないのですが、桔平と彼女が体も結ばれる展開というのは、ちょっと小学生向け雑誌としては自重してほしかったかな。

いい歳の大人になってる私自身としては、最後まで楽しめました。特にミキ編は、ミキ自身の訴えが強烈に胸に響きました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-05-03 02:44:07] [修正:2009-05-03 02:44:07] [このレビューのURL]

第一部と呼ぶにあたる、『ぴよぴよファミリア』も含めての点数です。

赤ん坊や幼児の「あるある」を上手く取り込みつつ、ギャグとほのぼのがバランス良く混ざったコメディーとして大変面白いです。特に、男の人が苦手なために双子に嫌がられるパパや、カンナちゃんの彼氏の奮闘っぷりが笑えました。キャラも皆個性的で、歳の割に頭の良すぎる繭ちゃん(でもなんだかんだで子供)やフリフリの格好が大好きで高飛車な大学生(男)キョウちゃん、恐いぐらいに真面目でストイックな服部くんなど、赤子からお年寄りまで面白いキャラが揃っています。

また、漫画的にデフォルメされたキャラクターでありながらも、赤子・子供たち特有の行動や悩み、何を怖がるかなどが結構リアルで、「そうそう、子供の頃って何故かそうだった!」と頷きながら読むことも出来ました。

絵が苦手だという方も居そうな気がしますが、抵抗がないか、慣れるかすれば存分に楽しめる作品だと思います。個人的には、アニメ化とかに案外向いてる作品だとも思ってます。動く繭ちゃんや冴ちゃんや彗星くんたちを是非観てみたい。。。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-05-03 02:08:28] [修正:2009-05-03 02:08:28] [このレビューのURL]

7点 光の海

表紙買いしたコミックスなんですが、当たりでした。

人魚と、彼らに関わった人間たちにまつわるオムニバス集なんですが…リアルとファンタジーとノスタルジーが巧くミックスされていて、独特の世界が築かれているところに感心しました。絵柄はシンプルでマットなのにキャラクターたちの心情が自然と読み手に伝わってくるのは、作者が、作中の空気を非常に丁寧に描かれているからだと思います。

読後はほんのり切なくなる様な、素敵な作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-05-02 03:31:33] [修正:2009-05-02 03:31:33] [このレビューのURL]