「ほげ」さんのページ
- ユーザ情報
- S.5X年生まれ(性別:男性)
- Webサイト
- http://
- アクセス数
- 35558
- 自己紹介
-
好きな漫画:ドラゴンボール、ブッダ、アドルフに告ぐ、火の鳥、ブラックジャック、僕の小規模な失敗、僕の小規模な生活,つげ義春全作品、めぞん一刻、ホムンクルス、ピンポン,天才バカボン,ナニワ金融道,カバチタレ!,AKIRA,魔太郎が来る!
最近気になる漫画:プルートウ、殺し屋1、七色いんこ、風の谷のナウシカ、三つ目がとおる,童夢,極悪がんぼ
好きな漫画家:手塚治虫,藤子不二雄A,藤子・F・不二雄,つげ義春,黒田硫黄
気になる漫画家:福満しげゆき,赤塚不二夫,東風孝広,大友克洋
基本的に好きな漫画は全て10点をあげちゃってますので、点数を見ても読みたいなと思われる漫画は少ないかもしれません。この漫画はここが良いと思ったから高得点、悪いから低得点であるというような点の決め方はしません。
手塚治虫やつげ義春,黒田硫黄なんかが好きで,『ナニワ金融道』とか『カバチタレ!』なんかも好きとくれば,筆っぽい絵というかきたねえというか,スタイリッシュな絵は好きじゃないみたいですね。
『ホムンクルス』の山本英夫は上手いですが,彼の漫画は汚いから許せちゃう。大友も上手い訳ですが,劇画劇画した絵ですし,やっぱりグロですからOK。『クロサギ』もヒロイン風の女の子の設定さえなければ・・・と思います。反面,現代漫画の最高水準という感じの小学館の浦沢直樹なんかは,受けつけませんね。『MONSTER』なんかは,ストーリーの導き方はまあまあだけれど,長すぎるし,残酷じゃなさすぎて飽きてくる。
大して面白いと思いませんでしたが,『刑務所の中』の絵は嫌いじゃないですね。まあ,ここまで言えばだいたい僕の漫画の好みが分かってくるかと思います。少女漫画なんかは全然受け付けませんよ。

6点 電影少女
『もてない男』なるエッセイが巷をさわがせたことがあったが,この漫画もまさしくもてない男のための漫画.同書の小谷野によると,「もてない男」を描いた芸術作品はそう多くないということだが,『電影少女』の前半部分はまさに「もてない男」のための漫画であり,特殊性を評価したい.
『電影少女』のコンセプトは,一見ありふれたオタク論(あくまでも非オタクが論じる批判論のこと。オタクが現実の女の子と付き合えない,関心を持たないというのは誤り)にもつながるように思えるが,実態は全然違う.オタクは,現実の女の子に興味がないのではなかったか.むしろ,特殊なオタクであるところの,『電車男』の方にこそ,共通性を感じる.『電車男』は,オタクでありながら,フィギュアやアニメ,PCから脱出し,現実の女の子へと欲望を転換させる物語だった.『電影少女』もそれと似ていて,ビデオガールという,非現実的な女の子の力を借りて,現実の女の子を愛そうとする姿を描いていた.これなどは,「2チャンネル」の掲示板を通じて愛を告白する「電車男」と似ている.
だが,こんな男はほとんどいないところに,オタクの面白さがあるのであって,『電影少女』にしろ『電車男』にしろ,僕の興味をものすごく引き出すという訳にはいかなかった.それは僕自身がオタクであるがゆえの問題であるから,仕方のないことなのだが,現実の女性に興味を持つなら,持ってもかまわぬが,それならいちいちオタクを使う必要もないのではないか?
『電車男』も『電影少女』も,共通するコンセプトは,仮想現実より現実を!ということだった.極めて分かりやすいハリウッド映画スタイルの牧歌は,パソゲーなんかをだらーっとやってる連中から評価を得られているのかどうかまったく分からない.
『電影少女』の難点は,上記のところにもあるが,もっとラジカルなところにもある.それは,「もてない男」のための漫画として出発したはずの本作が,後半では「もてる男」へと変身してしまう点だった.いかにもトレンディドラマのような展開に,僕はリアリティーを感じなくなってしまった.オタクと仮想現実的なものの親和性を打ち砕いてしまったのも私は疑問だが,それよりも,「もてない男」がもてないままに恋愛をしようとする行為をスポイルして,すっかり普通の男になってしまったところに,この漫画の限界を見た.
絵はすばらしい.どんどん桂は描写を淡白にしてしまったのが昨今の自主規制なのだろうけれど,この頃はセックスのないヤング漫画のようなエロさがあって,視覚的にここちよかった.下着や胸,尻など,いわゆるフェティシズムの快楽をここに読むことができると思う.
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2006-03-27 23:13:20] [修正:2006-03-27 23:13:20] [このレビューのURL]
6点 名探偵コナン
江戸川乱歩とコナン・ドイルという、日本と西洋を代表する推理作家の名前をもらった主人公「江戸川コナン」が、難事件を解決するという物語。
そのキャッチフレーズの如く、緻密な謎を解いていく本格推理漫画である。しかもそれが、小学生で、『ドラえもん』バリの道具を用いて体格に差のある犯人たちに対峙するという設定はなかなか読者をひきつけるものがあった。作品の単行本の裏表紙に書いてある通り、作者青山剛昌が推理ファンであることから来る精緻な犯罪のロジックと、少年漫画ならではの奇抜なアイテムの多用がこの漫画をエンターテインメントたらしめているのだろう。
個々の事件も読者を飽きさせないように、コナンなら分かるが、読者にはなるだけ分からない奇抜なトリックで構成されているのが目を引く。ここらあたりは、江戸川乱歩が名前を借りた、あのエドガー・アラン・ポーなどとは違ってくる。この作品では、コナンが、小学生のスターである、という演出で描かれているから、この奇抜なトリックを、短時間で解いてしまい、誰もが気付かない盲点をついてくるという設定があるから、この奇抜さは必要なのだろう。
それにしても、20巻程度ならまだしも、50巻とは長すぎるといわざるを得ない。短編というだけではなく、コナンを小学生の体にした黒組織との闘いなども、何度かその片鱗を見せながらも、絶対的な解決に至らないというのは、遅い。長編ではないが、時系列的な部分もあることだし、小学生コナンが、周りの同級生に正体を知られないままずっと漫画が続いていくというのは、読者にはイライラを残すと思う。
あとは、子供向けの漫画にしては、非常に残酷なシーンが多いのも気にかかる。描写の暴力さはもう少し何とかならないものか。殺人事件という殺伐な物語であるだけに、仕方がないのではあるが、これも世相かとも思うけれど、素直には喜べないものがある。キャラクターの白けた顔も、あまり好ましくない。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2005-08-14 20:33:09] [修正:2005-08-14 20:33:09] [このレビューのURL]
6点 くそまん
漫画太郎の短編集だが、一話一話が非常に短く、「お笑い」としては一発ギャグに近いものがある。ほとんど2頁ほどで完結するが、その完結した物語が、全体として画太郎らしいコピーの多用で構成されているところに、面白味がある。特に冒頭の「Superはやっとちりくそババァ」など、2頁の同じ物語の中で、台詞やキャラクターの変更によって笑わせてくれるのだが、それは、基礎となっている物語から、頁を追うごとに、台詞やキャラの変更によって、徐々にズレが生じていることで起こってくるものだ。
まあ、こういった笑いは、僕たちがTVで見るお笑い芸人たちの、インスタントな笑いに似ているから、画太郎独自といえないかもしれないが、画太郎の強烈なまでに「汚い絵柄」とTVより短い頁数で、瞬発力の大きい笑いを提供してくれると思う。とにかく、スピードとインパクトだけで構成されていて、画太郎のエッセンスが詰まっているので、画太郎の入門者に最適の漫画であろう。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2005-08-07 12:48:18] [修正:2005-08-07 12:48:18] [このレビューのURL]