「錆びれた製図道具」さんのページ

総レビュー数: 35レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年11月10日

6点 青い春

これは不良や若者の馬鹿さ加減や若気の至り感をおもしろおかしく拡大解釈した短編漫画かと思います。必見は「リボルバー」暇人不良学生三人が卒業までに男をあげようと模索している中、見知らぬ親父から「リボルバー」を一丁渡された。それには人数分の弾が入っている。それを手にした三人はまず高架橋で一発撃ち実弾であることを確認し、二発目はガンマニアのボンボン同級生に一発3万程で撃たせる。そこで三人は弾をたくさん購入してボンボンから金を徴収することを考えた。弾を買いにガンショップへ行ったはよいが不審なあまり通報をうけてしまい逃走する。浜辺にきた三人はながい時間をかけて順番にロシアンルーレットをすることになる。そして三人とも銃は空撃ちで生き延びた。この緊張感や鼓動は計り知れないもので、ビシビシと伝わってくる。感動だといって浜に倒れ込む最後の一人とそれを見守る二人。若者の怠惰的日常からの機転を大きく描いたメッセージであると思います。なにかしらやって刺激を受けて楽しい人生にしようと。それと他に「だみだこりゃ」という作品が好きですが、ジャンキーに因縁ふっかけられた学生が逃げて追われてを繰り返し殺される作品で、これは歯がゆくて歯がゆくてたまらない作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-11 15:45:09] [修正:2010-11-11 15:45:09] [このレビューのURL]

蛭子能収のたまった鬱憤を出しまくったデビュー単行本です。生徒ぶっころしたり、上司を殺したり、後輩をぼこしたり等あの人柄からは想像できない程鋭利な画風と内容。このあとの「私はバカになりたい」や「なんとなくピンピン(デビュー作「パチンコ」収録)」も名作。その後もお下劣でスタイリッシュな漫画がたくさんあります。手に入れる機会があれば是非

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-11 14:24:13] [修正:2010-11-11 14:24:13] [このレビューのURL]

画太郎作品で唯一高い点数をつけてよいであろう作品。やはり最低でどうしようもないですが、この作品はなにか突き抜けている作品。ここまでやられたらお手上げである。やはり最低にして最高の孤高の漫画家であることは間違いない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-11 14:13:50] [修正:2010-11-11 14:13:50] [このレビューのURL]

10点 まんが道

藤子Aで一番好きな作品です。藤子両氏の故郷富山県高岡市での出会い〜結成〜上京〜トキワ荘のような流れですが、なんといっても手塚の新宝島と並ぶ稀少本「UTOPIA最後の世界大戦」が藤子の心情を含めて読むことができます。そして二人が締め切りに悪戦苦闘した後完成する解放感は読み手も肩の荷がおりるような感覚に。このストーリーで馴染みやすい藤子Aのタッチの組み合わせはよい意味で卑怯です。是非一読あれ

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-11 02:16:46] [修正:2010-11-11 02:16:46] [このレビューのURL]

9点 ねじ式

まずこれを文庫で読むことをオススメしかねます。最低大判サイズのゲンセンカン主人、欲を言えば68年ガロ臨時増刊のつげ義春特集で読むと迫力が違い過ぎます。この話はおいといて本題です。この作品はつげ作品の「夢もの」と言われているタイプの代表作です、文学と漫画をつなげた記念碑的作品などとも言われていますが、つげさんもインタヴューでおっしゃる通り「屋根の上で見た夢をそのまま描いた」そのままだと思います。そしてそれをアウトプットし昇華させれるつげ義春はやはり鬼才なのかもしれません。一切情報がなく読んだ時に感じた衝撃はいまでも残っています。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-11 02:05:52] [修正:2010-11-11 02:05:52] [このレビューのURL]

手塚賞を最年少で受賞した天才少年がアメリカのMARVELで修行し日本の漫画界へ帰ってきた。脅威のドラッグペーパーと名高いこの作品はブリブリのヴィジョンと現実がごちゃごちゃでふわふわしてきちゃいます。現実逃避にはうってつけの気持ちのよい漫画です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-11 01:13:53] [修正:2010-11-11 01:13:53] [このレビューのURL]

徳南晴一郎の代表作「人間時計」 まずパースがめちゃくちゃで初っぱなからサイケ臭ただよう異色作。しょうもないと思ったらそれでおしまいですが、統合失調症の作者が放つ気味の悪いセリフも含めご堪能あれ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-11 01:06:52] [修正:2010-11-11 01:06:52] [このレビューのURL]

まず楳図作品を語るうえでかかせないもの、それは「子供視点」これをフォルダとして、恐怖というファイルがあるといった感じかと思います。今作に限らず漂流教室が一番近い存在であろう「愛」というテーマ、これはまさしくPC本体。作中と照らしてもそこから現に真悟という愛のかたまりが生まれてきたのです。そして作者視点だと子供=神という結びつけ方もできるのです。大人達より子供が上の立場として描かれているようにもとれます。結論から言うとそんな固い話ではなく、「成長」「愛」この二つに尽きると思いました。楳図作品1の子供を重点視した作品ではないでしょうか。 

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-10 15:20:55] [修正:2010-11-10 15:20:55] [このレビューのURL]