「yumenne」さんのページ

総レビュー数: 26レビュー(全て表示) 最終投稿: 2018年05月11日

冨樫の作品はどれも好きで、優劣はつけられないから困る。
この作品は冨樫を一躍有名にした作品ということで、ハンターハンターなどで大物漫画家として好き勝手やっているのに比べ、編集に影響されたりしながら、色々テコ入れをしたりまだ自分のスタイルをつかみきっていない感がある。
(冨樫という作家はここで、"明らかに後付けなのに、その場の勢いで許せるし楽しめてしまう"、というような作品の進め方をマスターしたように感じる。)

しかし、本作でも著者の魅力は遺憾無く発揮されている。厨二心溢れる、グロテスクで独創的で洒落たキャラクタでありその魅せ方、そして、洋画などに影響されたような、他の漫画では見ない言い回し、演出。


印象に残るシーンは無数にある。例えば、仙水が見ている映画について、”この映画は全く陳腐なストーリーだけれど、ただ、エンディングがとても綺麗でね"と語るシーンだとか、魔界編で飛影と骸の過去が語られ、互いに奇妙な絆が生まれるシーン、戸愚呂弟の敗北シーン、あとキャベツ畑。こういうカッコいいシーンは他の漫画家には描けないのだ、なぜだか。

数話完結の幽霊お悩み解決漫画、王道バトル漫画やらなんやかやとやっていたのも一粒で二度美味しいと思えば良し。

あと、ハンタと違って普通に可愛い女の子が出てきて正直目の保養になる。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2018-05-13 20:03:56] [修正:2018-05-13 20:03:56] [このレビューのURL]

自分が押見作品で今の所一番好きな作品。
画力は最近どんどん向上しているようだが、ちょうどこれくらいの下手くそさのほうが、内容のいびつな変態さと合っていたのではないかと思う。自分は結局大衆受けするものより、アングラな文化が好きなタイプなので、この辺の気負いがない作品の方が好き。最近は大物漫画家という自負が生まれてしまったかなと見るのは些か性格が悪いか。
非常にくだらないのが良い。


自分は人間の(善悪に関わらず)卑小さと、そこに光る小さな力の、炎のともしびを感じるのが好きです。でも、多分一般の人々は善悪に限らず(非現実的なまでの)単純化された力強さを見るのを好むように感じます。非常に狡知で冷徹なヤクザとか、頭の回転が異常に早くて世界を決めつけてしまうような人間だとか、自分はそういうものにあまり興味を感じません。人間の曖昧さや矛盾はそこに感じられません。

天才的な人物が、到底常人には不可能な行動をやってのける、そんな描写が漫画には度々あるがそういうことが一番嫌いです。誰だって、夢を叶える可能性があるし、自分なりの志に向かって努力すべきででしょう(それは別に一日中ゲームをしていたいだとかそういうものでも構わない、本当にそれを望むのならば)、それを一番訴えないといけないのは漫画家であるはずなのに(大きな夢を叶えてその立場にあるのだから)、彼らこそが、自らを偉人とすることから遠ざけているのだと思います。実際のところ、人には、少なくとも自分で誇れるだけの人生を送ることが誰にでも許されているはずではないでしょうか。

若干話が脱線した感もありますが、そういう訳で卑小さを全肯定し、笑ってすませるような本作品の姿勢はとても好きです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2018-05-13 19:16:02] [修正:2018-05-13 19:16:02] [このレビューのURL]

面白い。
他の多くの方同様囲碁の盤上の詳しい攻防は全然わからないのですが、面白い話でした。少年漫画にしては珍しく、つまらなくなってしまう前にしっかり終わってくれた点も評価したいです。囲碁という特殊なフィールドにありながら、友情と努力、成長、といった少年漫画の王道をしっかりと抑えていたと思います。こういう手堅さ、作品を大切にする構えは女性漫画家に多い特徴だと思います。多分それゆえに自分は女性の書いた男性向け作品が結構気にいることが多いです。(あとは恋愛要素が結構淡白なのも女性漫画家の好きなポイントですね。)特に王道のストーリー漫画の場合顕著にそれを感じます。

少々残念な点をあげるとするならば、たくさん魅力的なキャラクタが登場する反面、そのほとんどがその場の使い捨てで、ヒカルの成長の踏み台となって消えていってしまう点でしょうか。少年漫画のインフレの都合上仕方のないことではあるし、フォローもあったけれど、魅力的なキャラクタが多い故に、残念でした。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2018-05-13 17:03:49] [修正:2018-05-13 17:03:49] [このレビューのURL]

この漫画に対しては複雑な心境です。これが自分にとって最初にハマった漫画で子供の頃は幾度となく読み返していたのですが、途中から面白いと感じられなくなり後半の方は読みすらしなくなりました。
自分は大規模なスケールの話が嫌いで多分それが原因ですが、著者自身も意欲、行き先を見失っていたのではないかと思います。(まあ最も大きな原因は年をとったことかもしれませんが)

後半の様子を見ていると何も惹かれるものは残っていないのですが、序盤の内容を思い出すとやはりこの作品はしっかり価値を持っていたと今でも自分は認めたいです。和でも洋でもなく由来の見えない独特のあの街のデザイン、キャラクタのデザインは逆に今となってその独自性に驚かされます。

少年漫画にとって長く続くほど話が大きくなってしまい、著者の最初の意欲も消えてしまうことは宿命だと思うけれど残念。
主人公がダメダメだけど根は真っ直ぐで火影になるという大層な野望を持っている、という設定は面白いけれど、主人公が成功するほどそのギャップの面白みは消えて主人公への親近感もなくなる。
あと話が進むに連れて畏れとか凄みみたいなものがなくなっちゃったな。

自分が一番好きなのは結局最初の桃地と白とかとの話の辺。

まあ長期連載は難しいね。それに実際緩やかに人気は下がっても、続けるだけで継続収入は入ってくるわけだし。編集も引っ張らせるだろうし。それに最初は連載できるかどうか、が勝負だからね。結末を考える余裕なんてないいよね。
はあ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2018-05-12 14:33:28] [修正:2018-05-12 14:33:28] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

自分は昔ゾンビという存在が本当に怖くて、何故か死ぬよりゾンビになる方が怖かった。たしか、もし家族がある日気づかぬうちにゾンビになってしまったら、という想像が耐えられないものだったのだ。
いつのまにか、幸か不幸か、自分も物語を面白くする工夫と現実社会は切り離すようになってしまった。

でもそんな自分にもこのマンガは怖かった。
多分結局このマンガがなしたのは、ゾンビものをリアルな絵柄と、等身大の人間を伴って、ありったけのリアリティを付与することで、ゾンビものを極限まで怖くしたということだろう。
特に一巻をほとんど丸ごと使って日常を描写したのはとても良かったと思う。
自分がどちらかといえば特殊な方かもしれないが、自分は生き汚くて、温かい、こういう人間の描き方は結構好きだ。(それにしたって花澤健吾のひねくれ方はやはり度を越しているとちょっと思うけれど。)

たいていの点においてこのマンガは成功していると思う。自分は引き込まれた。

ただエンディングは正直自分にも受け入れがたい。
別に全くつまらない終わり方ではないし、それなりの読後感は残るけれども、様々のものを置いてけぼりにして終わってしまった印象は拭えない。下手に世界観を中途半端に開示して読者を煽る必要はなかったのではないか。
おそらく、著者があらかじめ考えていたエンディングを変えたのではないかと推察される、少しつぎはぎのある印象は否めない。

しかし、それを踏まえても、大きな存在感を持った漫画であったのは疑いない。




ナイスレビュー: 1

[投稿:2018-05-11 20:14:07] [修正:2018-05-11 20:14:07] [このレビューのURL]

この漫画の評価をするのは難しい。好きな作品であるのは確か。ただ、人に進められるかというと難しい。作者はこの漫画の主人公のように、俺様の世界を魅せてやるっ!と陽気に、やりたい放題やってしまう。初期と、後半で絵柄がガラっと代わり、後半の絵柄で絵を大分書き直した文庫版も出ている。ただ意外と初期の絵柄も素朴で好きだなぁと。
自分はこの主人公のよーなキャラクタがわりと好きです。ナルシストで、サイキョーだけど、性格はスケベで子供じみた卑しさがある。何かクールに謙虚ぶってる奴の方がよっぽどコワいよ。そういうわけで、主人公愛が結構高い。

緻密なストーリーとかを求めるとお門違いだけど、雰囲気で読めちゃう人にはおすすめ。奇作なのに間違いはない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2018-05-13 21:53:49] [修正:2018-05-13 21:53:49] [このレビューのURL]

まあまあ面白かった。作者の世界観みたいなのはすごい伝わってくる。ただ長い巻数を読み終えるのは少ししんどい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2018-05-13 21:27:44] [修正:2018-05-13 21:27:44] [このレビューのURL]

この作者の話はどうもいつも行き当たりばったり感が結構滲むけれど、それでもなんか雰囲気はそこそこ面白いというのが奇妙なところ。
なんかこうヘタウマな絵と相まってエネルギー有り余ってるけど不器用、って感じが好感が持てる。
自分のような適当人間にはこれはこれで、嫌いじゃないかな。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2018-05-13 21:20:58] [修正:2018-05-13 21:20:58] [このレビューのURL]

5点 嘘喰い

たまたま友達から借りてなんか船長と云々するような話を読んで割と面白かったので、1巻から読み始めたが途中で挫折。キャラクタデザインや話の方向性はつまらなくはないけれど、途中でダレる印象。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2018-05-13 21:14:55] [修正:2018-05-13 21:14:55] [このレビューのURL]

正直なぜここまで評価されているのかわからない。
自分の趣味には合わなかった。
自分は天才がたくさんでてくる漫画なんて大嫌いだし。
登場人物たちの言っていることも底が浅く感じられた。
展開もダレていく一方で面白みも奇抜さもないようにしか思われなかった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2018-05-13 21:08:03] [修正:2018-05-13 21:08:03] [このレビューのURL]

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