「はと時計」さんのページ
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7点 さんさん録
こうの史代のまんがは実にあったかい。
妻が死に、あとに残された亭主の物語。
亭主は妻の記したノートをもとに家事をするのだが、
そのノートにはたくさんの思い出と愛情が詰まっている。
やがて息子夫婦、孫娘と同居をすることになる。
日常の瑣末なことの中に幸せを感じさせる秀作。
孫娘が素敵過ぎる。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2006-11-11 18:30:46] [修正:2006-11-11 18:30:46] [このレビューのURL]
5点 ジャンヌ
ジャンヌダルクの死後、
その幻影は人々の心の中にまだ生き続けていた。
ジャンヌの影を追い、ジャンヌの影に追われた少女の物語。
着眼点は面白いが、物語に引き付ける要素が不足している。
登場人物に深みを持たせる為のイベントが足らず、
薄っぺらな感じである。
全体に単調ですこし残念な作品となった。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2006-11-11 15:38:20] [修正:2006-11-11 15:38:20] [このレビューのURL]
7点 エマ
貴族とメイドとの恋物語。
しっとりと柔らかな感覚が物語を包んでいる。
この作者独自のものなのだろう。
近代イギリスの階層社会という難しい設定を丁寧に描くことによって、物語に奥行きがでている。
エマのキャラクターにも好感がもてる。
良作である。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2006-11-11 15:16:46] [修正:2006-11-11 15:16:46] [このレビューのURL]
9点 リアル
ため息が出る。
井上雄彦はなんてすごいんだろう。
障害者バスケを題材にしてこんなにも熱い物語を創る。
悲しいだけの話なら、他の誰かにも描けるだろう。
だが、ここには井上雄彦にしか描けないものがある。
生きようとする姿が熱いのだ。
生きるのは難しい。
だけど、生きなければならない現実の中、
生きるために強くなろうとする登場人物たち。
そして一人のうだつの上がらない青年の目線を通して読み手に問いかけてくる。
「あなたは?」
圧倒的な画力。物語の構成も申し分がない。赤裸々に描かれた登場人物たちがぐいぐいと物語の世界に引き込んでいく。
またもや傑作の予感。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2006-11-11 14:14:43] [修正:2006-11-11 14:14:43] [このレビューのURL]
7点 天使なんかじゃない
「マリンブルーの風に抱かれて」はただの少女漫画だが、
「天使なんかじゃない」は矢沢あいの漫画である。
ありきたりの設定の恋愛漫画にも関わらず、
登場人物の感情表現を自然なかたちで演出しており、
生き生きと輝いている。
矢沢あいが自分のスタイルを確立した良作。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2006-11-11 12:57:01] [修正:2006-11-11 12:57:01] [このレビューのURL]
9点 鉄コン筋クリート
混沌とした街に生きるクロとシロ。
人は根源的に孤独だ。
だからこそ一人ではいられない。
繋がろう、繋がりたい。でもうまく繋がれない。
何かが欠けているから。
そんな言葉が聞こえてきそうだ。
クロはシロを求め、シロはクロを優しく見守っている。
ここに描かれた世界はゴチャゴチャとして不思議な趣を放つが、
そうであるがゆえに一層ピュアで美しい詩のような作品に仕上がっている。
松本大洋の世界を存分に満喫できる傑作である。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2006-11-11 12:37:49] [修正:2006-11-11 12:37:49] [このレビューのURL]