「クラムボン」さんのページ

総レビュー数: 57レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年01月03日

常々疑問に思っていることがあります。
「ラブコメ」というジャンルがなぜか卑下される傾向にあるのはどうしてなんでしょう?

「恋愛もの=内向き」と「コメディ=外向き」のおもしろさを一緒くたに楽しめるエンターテイメントが「ラブコメ」だとわたしは考えているんですけど、シリアスなところにライトな笑いの要素が入るとレベルが低く映っちゃったりするんでしょうか。

たしかに最近はそう言われてもしかたないようなラブコメ漫画もよく目にするし、わたし自身パンチラやお色気シーンは好きですけど、正直もういいんちゃう?という感じです。

わたしが言いたいのは「ラブコメってそういうことじゃないんじゃない?」ってこと。
人間同士の恋と愛をきちんと描いた物語と、口元がゆるんじゃうギャグの緊張と緩和。それが高水準で表現された傑作が世の中にはちゃんとあるんだよってこと。それだけ。

ラブコメ漫画『めぞん一刻』。
笑いあり涙ありの名作です。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2007-01-03 04:33:41] [修正:2007-01-03 04:33:41] [このレビューのURL]

初の長編連載だけあり、作者自身もまだ洗練されてない原石のまま突っ走ってる印象。
この作品のおもしろさは「まっすぐで熱い」という一点にのみ特化しているところではないでしょうか。(むしろ振り切っている)
構成や奥深さで言えば、間違いなく後の作品たちに分があるのだけど、熱量で言えば『シャカリキ!』には叶わないとわたしは思います。
なんて言うか、例えるならロックバンドのデビューアルバムのような、そのキャリアにおいて二度と出せないであろう「ある一瞬」のエネルギーが真空パックされたような、そんな印象です。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-01-25 00:52:50] [修正:2007-01-25 00:52:50] [このレビューのURL]

0点 MAR

「子供向け」という言葉に逃げないで下さい。
大人が読んでも感動させられたり、哲学を問われるような「子供向け」作品はたくさんあります。
私も幼い頃そういった作品のいくつかに触れ、そこから教えられたことが今の自分に繋がっています。もちろん漫画だけに限らずにです。
安西信行さん、とりあえず藤子先生の爪の垢でも飲んで出直して来てください。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-01-21 17:42:20] [修正:2007-01-21 17:42:20] [このレビューのURL]

この漫画にはいろんなもんが描かれている。
価値観や戦争や人の心といったものまで、その語り口は広い。
一見すると統一性がなく見えるかもしれないが、ちょっと待ってもらいたい。
あえてそれらを一言で言い表すとしたら、それはまさにタイトル通り『プラネテス=惑う者』ではなかろうか。
つまりこの漫画は暗黒の宇宙空間で生きる人間たちの姿を描いた作品だ。
主人公ハチマキをはじめ、登場人物はそれぞれ悩み、不確かな自分自身を繋ぎ止められるもの探している。
狭い価値観が崩壊したハチマキのそれからには震えるものがありました。
なにを信じたらいいかわからないとき、答えはとてもシンプルなのかもしれませんね。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-01-04 05:08:38] [修正:2007-01-04 05:08:38] [このレビューのURL]

戦後の日本を舞台に闘う女性を描いた傑作。

もうまず昭和の時代の空気が見事に表現されてるのに驚いた。
別に行ったことないからわかんないけど、これは間違いなく戦後だなって思ったからOK。

普通なら世界観にキャラクターが負けてしまいそうだけど、この主人公はむしろ圧倒してる。
加納トメの言動ひとつひとつが太陽のような説得力。
だから外国人の大男との試合で、普通ならありえない展開にも説得力があり、納得できる。
肉体的なハンデを安易に超えさせない作者はナイス。逆にカッコイイ。

後半につれて爽快なシーンが減らされ、人生の決断を迫るシリアスな展開に。しかしここで読むのを止めてはいけない。
そこは本作が「野球漫画」から「ヒューマンドラマ」に深化する大事なところだからだ。
ここを蔑ろにしてしまっては最終回のすがすがしさが台無しになってしまう。

もしカッコイイ漫画を探しているなら、わたしはこれを薦めます。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-02-02 04:23:16] [修正:2007-02-02 04:23:16] [このレビューのURL]

8点 青い車

感覚を駆使して読むと心にキます。と言うか理屈にこだわりすぎると何も掴めないから。
たぶんこの作品を言葉で的確に言い表せる人ってあまりいないんじゃないかなぁ。
村上春樹のいくつかの小説みたいな感触だとも思いましたけど・・・それとも違うような。
表題『青い車』がすごくいいと感じました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-02-02 03:47:11] [修正:2007-02-02 03:47:11] [このレビューのURL]

正直わたしは少年時代にそこまでハマっていたわけではなく、むしろ『幽☆遊☆白書』に夢中でした。
しかし大人になって読み返してみると、新たに思うことがありました。
『ドラゴンボール』ってその世界観のほとんどが「こども」の発想なんですよね。
社会を経験した大人が描いたとは思えないぐらいピュアで真っ直ぐなんです。
『ワンピース』も『幽☆遊☆白書』も『NARUTO』も『スラムダンク』も、作品からは違いはあれど、大人の価値観が伺えます。(もちろんどれも素晴らしい漫画!)
しかし『ドラゴンボール』はみんなあくまで「こども」なんです。
これはもちろん、あえてでしょう。
それってすごくないですか?
たしかに力のインフレはあるし、セル編からは少々間延び気味だったことは否めません。
だけどわたしは『ドラゴンボール』を支持します。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-01-10 00:21:05] [修正:2007-01-10 00:21:05] [このレビューのURL]

6点 PLUTO

まあいまさら言う必要もないと思いますが、『鉄腕アトム』の人気エピソードを浦沢直樹がリメイクしています。
単に絵柄や演出を現代風にするんじゃなくて、原作はあくまで骨格に浦沢さんオリジナルの展開や設定がいろいろ肉付けされています。
特に原作ではまんま機械だったゲジヒトとアトムの新デザインは本当に素晴らしい。キャラの精神部分が浦沢さん流の解釈でずばり表現されていると思います。
最近は相変わらずサスペンスな展開が続いてますね。ただおもしろいのは間違ないんですけど雑誌でこのペースを追うのはちょっと厳しいんですよね・・・プルートウにいたってはいまだにちゃんと出てきてないですし(笑)
個人的には1巻で描かれている「人間とロボット」についてもっと読みたいなぁ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-02-14 16:27:50] [修正:2007-02-14 16:27:50] [このレビューのURL]

暗い青春を生き抜くためには、悲しみを怒りに、そして怒りを笑いにかえていくしかないのである。
否モテ、否美形、毛なし、ホーケー
神に愛されなかったヒネクレ少年のどんなに強きことか。
こうはなりたくはないが、その笑いのエネルギーは心から羨ましい。と言えば怒られそうだ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-02-05 23:54:22] [修正:2007-02-05 23:54:22] [このレビューのURL]

川原泉作品で唯一どうしてもなじめないのがこれ。
パワーも体力もあるプロの男性選手相手に、努力と戦略で女性選手のみのチームが対等に渡り合う姿にリアリティを感じられなかったんです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-02-02 04:01:14] [修正:2007-02-02 04:01:14] [このレビューのURL]

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