「ranky」さんのページ

総レビュー数: 25レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年05月05日

6点 モテキ

やっぱり俺はダメなんだという男性が
モテキを向かえて、どうなるという話。
私個人としては、
主人公と世代も考え方も非常に似た人間でして
非常におもしろく読めました、

この作品が、けっこう話題になっているのは、
時代性をうまく読み取って
うまく分析しているところが新しく納得感のあるものだったからだと思います。

「俺が悪い」
聞こえはいいですが、人間は社会の中で生きてこそ人間なわけで、
内観・内省ばかりしていてもしょうがない。
自分自身を評価する人間は、他人でも良いはず。
他人から評価をもらうためには、自分で断定せずに前に進まなければならない。
男女問わず、表面の仲良しだけではなく、
それが壊れてもよいという覚悟の上での一歩進んだ関係性。
ただ、それができずに自分自身が行う評価しか信じられずに前に進めない。
そんな時代性があるのかもしれません。


読みながら「なるほど」とは思いました。
そういう意味では面白いマンガだと思います。
ただ、夢中にはなれなかったというのが正直なところ。
それは、「なるほど」を感じさせるわかりやすさがある分だけ、
非常に客観性が強くなってしまい、感情移入ができなかったからかな思います。
そして、感情移入できなかったのは、
人間や社会なんて、「なるほど」と簡単に理解できるほど
単純じゃないからからかなと思ってます。

私も偉そうに時代を語ってみてますけどねー。
おあとがよろしいようで。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2010-06-26 05:36:51] [修正:2010-06-26 05:36:51] [このレビューのURL]

個人的な印象は
設定に始まり
設定に振り回され
最終的に発散してしまったマンガ

彼女が最終兵器という設定で
戦争をつけざるをえなかったのだろうか
戦争をつける時点で
残酷さを演出せざるをえなかったのだろうか
残酷さのなかでの救いは
逃避ということでしかなかったのだろうか


確かに、このマンガに描かれた姿はリアルかもしれないが
マンガの中で改めて知らされるものでもないと
ひねくれものなりに思ってしまったので
ちょっと、厳しい評価になってしまいました。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2007-05-05 09:27:21] [修正:2007-05-05 09:27:21] [このレビューのURL]

癖のあるメンバーが集まっている漫研、
一見すると平和だが、その中で渦巻いている各人の闇や問題点と、
外部からの刺激から始まる騒動等々を描いている作品。
小学館のIKKI COMICSから出ている完全版を読んでの感想です。

この作品に9点をつけるのは非常に迷った。
この作品は、マンガという表現の中で、
万人に通用する絶対的ななにかを持っているわけではない。
高得点をつけたくなったのは、自分の好みと読んだタイミングの問題だと思う。
それをわかっていながら、9点を付けたくなった。
このレビューを読んでくださる方がいたら、
レビューを書いている私は、青春フェチだということを勘案して捉えて欲しい。


久々に、正面から切りつけてくる作品だった。
正面から切りつけられ、衝撃が残った。

学校生活は、定型化された学園モノのようにきれいなものではなく、
限られた空間/限られた人間関係の中で、生存競争にも似た闘争状態。
自分と周囲の葛藤。
周囲を変えるか、自分を変えるか、
そんな、縄張り争いに近いギリギリのラインの引っ張り合いの中で、
微妙なバランスで成り立っている。
学校生活は決して気楽ではない。
生き残るために必死だ。
それを思い出させてくれた。

やっとの思いで抜けたのに、思い出したくはない感覚かもしれない。
思い出すことに何も意味はないかもしれない。
ただ、あの頃に抜けきらなかった何かもあると思う。
そのままではいけないのかと言われたら分からないが、
この作品のストレートな言葉と描写から、
もう一度、自分自身を見つめなおすきっかけになりえると思う。
読み手の成長のきっかけになりえると思う。

だから私は評価してます。
そして、そう思えるように育ててくれた環境に感謝したいと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-08-11 01:26:38] [修正:2010-08-11 01:47:29] [このレビューのURL]

普通に悲しい話です。

読んでいる間は、
ちょっと感動して、犬かわいいなとおもって、
そんな程度でした。
が、作者のあとがきまで読んで考えがちょっと深まりました。
心を揺さぶるような名作ではないかもしれませんが、
何の気なしに読めば、読んで良かったと思える良作だと思います。

普通に生きてきたつもりの主人が、
実はちょっと(?)怠けてて、
いつの間にかに可愛そうな結末。
でも、別に主人が悪い人ではなく、
むしろいい人。
だけど、可愛そうな結末

後編も含めて
普通に生きている人を描きながら
普通に生きるのも大変だよね。
そんなことを犬を通して伝えてくれる。

主人が悪いの?
社会が悪いの?
運が悪いの?
人によって、捕らえ方はさまざまでしょうが、
読後には「ふーっ」と息を吐きながら、
いろんなことを考えさせてくれました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-08-07 14:03:04] [修正:2010-08-07 14:03:04] [このレビューのURL]

人情モノでもあり
ちょっとした可愛さもあり
社会派でもあり

感動しましたし
素直に笑いましたし
いろいろ考えました

本当に面白かったです


それなのに6点ときびしめなのは
問題は3点目

社会的要素が入ってしまうと
考えてしまうわけです
主人公の周りの「悪い人」に対する扱いが
個人的にはかわいそ過ぎました

主人公の複雑な立場を書くなら
「悪い人」も簡単にさばいて欲しくなかった
せめて隠して欲しかった

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-05-06 22:58:55] [修正:2007-05-06 22:58:55] [このレビューのURL]

設定的には少年マンガのような内容にも関わらず、
しっかり青年マンガとして読ませてくれる作品。
冗長でもなく削りすぎることもなく物語を描ききっており、
かなりの良作です。

私のイメージは「"子ども"と"大人"の物語」。
この話に出てくる大人は皆カッコイイ。
子どもを理解し、子どもを守り、子どもに語りかけ、
そして子どもを大人に成長させる。
さらに、大人になった子どもが、別の子どもを成長させる。
「成長&バトル」という少年漫画の王道を基本にしながらも
青年誌にふさわしい内容になっているのは、
「成長」というものが、
単に強さのような身体的なものだけでなく、
精神的な成長も存分に(むしろ中心的に)描かれているからではないでしょうか。

「面白い大人」や「やさしい大人」になるのも大事だし大変だけど、
なにより「尊敬できる大人」にならなきゃいけないな、
それなりに年を重ねてしまった私には、
読後にそんな気持ちにさせてくれる素敵な作品でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-01-29 03:33:45] [修正:2011-01-29 03:33:45] [このレビューのURL]

5点 SUGAR

天才。
ただただ天才。
友情・努力・正義をぶっ飛ばす圧倒的な才能。
それを描いたボクシングマンガです。

他の方のレビューを見ながら思ったのは、
このマンガは前半後半に分かれているかもしれません。
主人公の人間性を中心に描いた前半と
ボクシングを中心に描いた後半。

ザ・ワールドイズマインしか読んだことない状態/印象で読んだので
新井英樹ってこんなのも描くんだ、とか思っちゃいました。
前半に"らしさ"が出てるなー、と思ったからか、
後半に物足りなくなってしまったというのが個人的な印象。

好みの問題です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-07-22 18:41:56] [修正:2010-07-22 18:41:56] [このレビューのURL]

婚約者のいる25歳男性と、
いろいろありつつなんだかんだで独身の32歳女性。
この二人を中心とした大人の恋愛模様です。


「冷静と情熱の間」
そんなタイトルの映画があった気がしますが、
私の中での、この作品を読んだあとに頭に浮かんだ言葉はコレ。

情熱=行動力の源でもあるけど、不貞につながる可能性あり。欲望とも。
冷静=打算や不安などにより、情熱を抑制しコントロールする。理性とも。

二つの行動原則のバランスを揺れながら、
前に進んだり、後ろに戻ったり、その場にいたり。
それが、大人の恋愛なのかもしれません。


この作品ではメインの二人だけでなく、
いろんな立場の人のそれぞれの冷静と情熱のバランスが描かれており、
「なるほどなー」っとか、「わかるかもしれなーい」とか
そういう楽しみ方もあって、一気に読めました。
ただし、あくまで中心は二人。
この作品をどこまで好きになれるかは、
二人のバランスに共感できるかどうかじゃないかと思ってます。
個人的には「冷静」の方が大きいので、そこまで作品にも前のめりになれず。
それはそれで何か大事なものを失ってる気がしないでもない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-07-22 17:51:52] [修正:2010-07-22 17:51:52] [このレビューのURL]

「神童」に続く、作者の音楽マンガ第二弾。
前作はピアノが題材でしたが、今作はオーケストラが題材です。
前作は一人の女の子を掘り下げた「音」を描いていましたが、
今作は複数の人のエピソードを集めて作り出される「音」を描いているという感じ。

指揮者の重要性、楽器マメ知識などが入っており、
オーケストラというもののおもしろさが伝わってきました。
そしてなにより、やっぱり音楽マンガはおもしろい。
音が出てくるときは、作中の登場人物と一緒にしびれます。
私は、この人は絵がうまいと思いますけどね。


「のだめ」「BECK」「ピアノの森」など、
音を表現した有名マンガが複数存在し、
一つのジャンルとして確立してしまった現在では、
新鮮さがなくなってしまった分、
作品を評価するためにはハンデになってしまったかなーというのは否めません。

ただし、音楽マンガのおもしろさには溢れてます。
コマ割の自由さや、読み手に自由な時間の流れ方などの
マンガという媒体の可能性が凝縮されています。
読後に満足感が得られるのは確かです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-26 06:04:30] [修正:2010-06-26 06:13:11] [このレビューのURL]

「かってに改蔵」から移動したということで
読んでみました。
デキはちょっと不安でしたが
個人的に改蔵で良いと思ってたの部分は
しっかり残っていましたよ。
大丈夫、まだやれてますよ
そんな一言をかけてあげたい気分。


個人の思いはさておき、
いわゆる「うちわネタ」が好きな人は
読んでみると面白いと思います。

時事ネタ等々いろいろなネタを織り交ぜてくるので
わかったときの快感と、作者との一体感が、
結構気持ちがよいのです。

週に1回読んで、ちょっとニンヤリ
そんなマンガです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-05-07 22:08:45] [修正:2010-05-29 20:43:16] [このレビューのURL]

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