「オカシュー」さんのページ

7点 SKET DANCE

ある日息子が言ってきた。
「今度このマンガがテレビではじまる(アニメ化するらしい)んだけど知ってる?」

うおおっん!ついにうちのせがれも他人に漫画を薦めるようになったのかっ!
成長したなぁ、息子よ!(これで良いのか・・?)

どれどれスケットダンス?むっ、私は全スルーしていた漫画だな。しかし息子に薦められて読まぬ親がどこにいようか。
よかろう、全巻読破しようではないか!

えっ、持っていないのを買って欲しい?
はうっ!お前そういう事か!!(やりおるわ)



学園モノと聞いて胸躍る事は私は今もう無い。
学園ギャグ、コメディは少年マンガの定番でありかなりの作品と出合っている為にさすがによっぽどじゃあないと、である。

そのド真ん中、ド定番と言って差し支えない作品がこの「スケットダンス」だ。
基本一話完結だから当たり外れはやはりある。たまにシリアス展開。やはりド定番。

しかししかしさすがにジャンプ連載で生き残っているだけの事はある。
(笑いの)会心の一撃も多くシリアスパートも泣けるレベルの回がありやられた。

ちびっ子は普通に楽しめるし、元ネタが特定できるようなマニアック層も取り込んでいる。
ジャンプの広い読者層に上手く対応している実にソツない漫画といえるか。

ただ笑いの核はほとんどがパロディでありオリジナリティ溢れるギャグは少ない。
関西ノリ、ボケツッコミ等はテレビ界に渦巻くお笑いと同種のものであり「あとのせサクサク」「おれ以外の人間すべて死ねっ」など某有名お笑い芸人のトークネタの影響も強く感じられ「生み出す才能」より「チョイスする才能」を活かした作家さんではなかろうか。

それから単行本で大失敗しているのが「ライナーノーツ」。
これはあとがきとか作品解説とかの類なのだがこれが凄まじくつまらない。(漫画家志望の人が読んだらためになるような内容で一般読者をおいてけぼりにしているのでは?)

しかもそれを一話ごと書いてありテンポ良く連作として読めるギャグ漫画の邪魔をしてしまっている。(話の異なる短編集とかなら良いのだが・・・)
内容も「心に残るお話が出来ました。」とか自画自賛し過ぎ。

自分の描きたいテーマや内容はマンガの中で表現するべきだろう。あとのせサクサクは不要。

とまあ多少ケチもつけたが最初に言ったように総合レベルはそうとう高くファミコン的エピソードの回など大爆笑してしまった。

安心して読める良作。ジャンプ本誌で読んでもいけるはず。

あっ!

ここで気付いたゾ。スケットは亀有のポジションをターゲットオンしているな!
劣化しつつある「記録に残る」漫画に対しボッスン達は「記憶に残る」漫画として立ちはだかる事ができるのか!?

あぶなーい!両さん、うしろ、うしろーっ!!(ドリフのノリで)

もちろん掲載順のことね。






ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-12-05 02:45:35] [修正:2010-12-05 03:27:02]