「まれら」さんのページ

全編が不条理ギャグだったかのように記憶していたのだが、今読み返してみると、結構オーソドックスな作品も多かったことに気づく。50音の2周目、3周目と進むにつれて徐々に連作漫画や実験的な作品の比率が増えており、作者も逡巡していたように思う。3周目後半あたりは作者自身が何を描いてよいか混乱している様子で、後年の作風を考えると興味深い。
今でも面白いし一応笑えるのだが、その後氾濫した不条理マンガに食傷気味で、本家である本作まで陳腐化したように感じられる点が残念。「ろんばろんば」や「ドナドナ」を初めて読んだときの爆笑は蘇らなかった。
連載当時に採点すれば9〜10点もあり得たが、今では6点がいいところだろう。

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[投稿:2008-04-20 01:07:43] [修正:2008-04-20 01:07:43]