「まれら」さんのページ

総レビュー数: 112レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年02月12日

バラエティに富んだ作品群だが、どの作品もいい素材の味をうまく引き出している。特に巻頭作「からくりの君」は好きな話で、よくこんな短い中でここまでファンタジックな世界が構成できるものだと思った。
あえて苦言を言えば、全体を通じてどことなく消化不良気味で読後感にすっきりしない部分が残る感じがするところか。キャラクターの肉付けがしっかりして来て、さあこれからという辺りでページが尽きてしまう。どの作品も続きが読みたくなる出来ということでもあるのだが。

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[投稿:2008-03-26 21:51:48] [修正:2008-03-26 21:51:48] [このレビューのURL]

表紙を見て軽く読めそうなエッセイ漫画だろうと思って購入し、そのまま続けて読んでいる。
内容は軽妙な絵日記漫画だが、タイトルのとおり夫が外国人と言う点が斬新と言えば斬新。しかし外国人との夫婦であれば誰でも遭遇するようなネタではなく、例えば言葉に関するエピソードなどは妙にマニアックで驚かされる。ダーリンが「外国人」なのではなく、ダーリンが「トニー」でないと醸し出せない世界だと感じた。
テレビ番組で実際のトニー・ラズロ氏を見たが、果たせるかな、「外国人」であるより先に「変な人」という第一印象を受けた。

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[投稿:2008-03-26 21:50:53] [修正:2008-03-26 21:50:53] [このレビューのURL]

4コマの中では最も作者らしさが出ている作品かと思う。ほのぼの系に見えながらも鋭いネタを振ってくる作風であり、「アシベ」のようにキャラ人気が先行したり、新聞4コマのように制約が多かったりすると本来の切れ味が発揮できていないように感じた。その点本作はまんがくらぶという格好の土俵を得て、闊達な作品になった。
ソフトな絵柄ながら妙にエゴイスティックなキャラばかりで、ギャグを離れて考えれば結構シビアな話題も多い。人間関係を茶化して笑いに持って行くのが上手く、ブラックな笑いもあり、見かけによらない辛口ギャグとして読んだ。
なお、再開版は未読。

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[投稿:2008-03-19 00:58:04] [修正:2008-03-19 00:58:04] [このレビューのURL]

少女漫画のスタンダード、不朽の名作である。ちょうど小学校時代に流行し、女の子の間を席捲する勢いは凄かった。
成人男性の視点から見ると、キャンディやアルバートはかなりステロタイプな描写になっており、若干深みに欠けるように思う。また成長譚の形をとりながらも、終始一本調子の力強いキャラでは却って平板に見えてしまう。むしろパティやステアに肩入れして読んでしまうのはひねくれた読み方か。
トラブルでミソをつけてしまったが、このまま消えてしまうのは惜しい。

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[投稿:2008-03-17 23:27:07] [修正:2008-03-17 23:27:07] [このレビューのURL]

あざとい郷愁表現が若干鼻につくが、総体的には穏健な良作かと思う。ほのぼのとした日常にコント的笑いと若干のペーソスを加味しており、淡々と読める。ただメリハリに乏しいため、そろそろ区切りが欲しいところ。
独特の人物描写にはすぐに慣れた。

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[投稿:2008-03-17 00:21:28] [修正:2008-03-17 00:21:28] [このレビューのURL]

プロレスがまだまだ熱かった時代のアングラ感や胡散臭さの表現が見事。
内容は血管の切れそうなハイテンション・バカがぞろぞろ出てくるしつこい作風で、あまり爽やかな読み心地とは言えない。(特に虎嶋の最強ぶりとバカさ加減は普通ではない。)
どうせ何かを語るような作風でもないし、純粋なギャグとして読んでも差し支えないだろう。しかしそこらのスカした格闘漫画よりは余程熱くなれるパワーを秘めている。
最後は尻切れ・投げやり気味に終わったが、そんないい加減さもいい。

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[投稿:2008-03-16 23:36:24] [修正:2008-03-16 23:36:24] [このレビューのURL]

伝奇と科学の接点を描くという作者ならではの難解なジャンルであり、その点は流石であるし、水準以上に面白い作品ではあることは間違いない。しかし、その分欲が出てしまって、この何倍かのボリューム感で読んでみたいと思ったのも確かである。
具体的には、集中連載に納めるために様々な伏線を無理やり詰め込んでおり、かえって一つ一つの要素が希薄になってしまっている。また少年漫画的なノリで全員をハッピーエンドに持って行こうとしており、その分気ぜわしい展開になった。
力がありすぎて大長編でないと本領を発揮できないというのも考え物ではある。

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[投稿:2008-03-16 23:19:43] [修正:2008-03-16 23:19:43] [このレビューのURL]

外伝と言いながらも、パロディやアナザーストーリーに逃げない真摯な筆致が好もしい。
ヒョウやとらのストーリーは本編の骨格にも波及する重い構成になっており、むしろ本編を補完するものとして併せて読みたい。
単体での採点は困難だが、仮に外伝だけを読んだとしても、十分楽しめる良作だろう。

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[投稿:2008-03-16 23:18:37] [修正:2008-03-16 23:18:37] [このレビューのURL]

潮ととらをはじめ、すべての仲間が精一杯に前を向いて走り続ける。みんなが力一杯で元気に溢れている。特にバカコンビが決してへこたれないのが嬉しい。
序盤から中盤で随分数多くの出会いや戦いが繰り返されるが、その経験値稼ぎがあったからこそラスボス戦での余裕の笑みが生きてくるのだと思うし、よい助走になったのだと思う。皆が記憶を取り戻して以降のドライブ感は本当に比類のない痛快さだった。
愛や勇気や友情を真っ正面から臆面もなく描き切った作品で、ストーリーにも確かに少年漫画らしいご都合主義な面がある。それを理由に夢物語だと敬遠する向きもあろうが、夢物語を描かずして何が漫画か。夢物語だからこそ感動の大傑作になったのだと思う。
10点献上。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-03-16 01:23:10] [修正:2008-03-16 01:23:10] [このレビューのURL]

結婚は一大イベントではあるが、それがために夢想に走りすぎたり、あるいは必要以上に深刻化したりする話は多いものである。本作は極めてまじめに、そして少しシニカルに現実と向き合った奮闘記である。
コミカルなエッセイ漫画の形態ではあるが、作者一流の切り口で次々と旧癖を看破していく手法は痛快であり、またなかなか考えさせられる。
そこらのマニュアル本などよりよほど実用的であり、下手なギャグ漫画より笑えるお得な一冊。

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[投稿:2008-03-16 00:10:04] [修正:2008-03-16 00:10:04] [このレビューのURL]

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