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7.28点(レビュー数:39人)

作者志村貴子

巻数7巻 (完結)

連載誌コミックビーム:1997年~ / エンターブレイン

更新時刻 2011-01-12 13:50:17

あらすじ 髪を緑色に染め上げた街の美少年ちあきは、出会う女の子に翻弄され、おもちゃにされ・・・登場人物はみなぐだぐだ。陰陰鬱々と悩んでいく。

備考

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敷居の住人のレビュー

点数別:
21件~ 25件を表示/全36 件

7点 natyuさん

劇的なドラマや展開もなく、ダラダラと進んでいくが、読み終えた時にいい漫画だなぁと思える作品。
個人的に思うこの作品の一番の魅力は、全てのキャラクターが善とか悪とかじゃない人間のいやらしさを持っていて、そしてその部分を自己険悪したり悩んだりと、本当にキャラクターに現実的な存在感があるからだと思う。ストーリーのためにキャラがいるんじゃなくキャラが話を回してるからドラマや展開が少ないんだと思うけど、その分登場人物に感情移入しやすく、何か、普通の漫画とは一線違った感覚にしてくれる。ただみなさんが言うとおり序盤(1〜2巻)くらいがとてもたるいので、読み直そうという気になかなかなれなく、全体的な完成度も高い作品と思えないのでこの点ぐらいで。
人を選んだり、途中放棄される可能性も高いと思うが、ハマって読みきったときの余韻は格別の物があると思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-09-04 20:15:09] [修正:2007-09-04 20:15:09] [このレビューのURL]

5点 もじゃさん

あのドロドロになりそうなシナリオであっさりと爽やかに物語が
進んでいく作風は独特なもので、多少好みが分かれるだろうけど、
結構好ましい進み方でした。女性の方だと
もっとハマると思います。
これだけだと私も7点ぐらいの良作として思えたのですが、
難点として1〜3巻までがおそろしく下手でつまらなかったのと、
3巻から4巻からの物語の展開方法が恐ろしく変わり、
更に5巻・6巻と進むにつれて、作風がついていけないくらいに
進化した事。
例として、4巻まで主人公は悲しくなるほどヘタレで
何度も読者をムカつかせるキャラクターなのに対し、
5巻からは爽やかとまではいきませんが、いきなり
さっぱりとした、好感の持てるキャラクターになってます。
3巻4巻5巻と続けて読んで、この少年の変貌ぶりに
かなり困惑しました。
作者の志村さんの漫画の方向性が良い方に変わったと
言うべきでしょうか。それはとても喜ばしい事なんですが(
だって最初の作風で全巻進んでいったら、間違いなく
3点以下クラスになる・・・)、欲を言うならば、
後半からの勢いを最初から描いて欲しかった・・・。
主人公と同じ10代の読者であれば更に面白くなるかも
しれませんね。僕としては少々惜しい作品でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-09-04 00:36:23] [修正:2007-09-04 00:42:08] [このレビューのURL]

9点 白い犬さん

中高生時代、いわゆる青春時代に夢中になれるものがあった人は幸せだ。それは部活などのスポーツ、恋愛はもちろん「青春を犠牲にした」とまで後に語られる受験勉強ですらそうだ。
だってそれらには結果がどうであれ目標、ゴールがあるから。スポーツなら大会優勝とか記録を出すとか恋愛なら好きな人と結ばれること、受験勉強は第一志望校への合格とか明確な未来へのビジョンがある青春。これを幸せといわずとして何といおうか。
ほとんどの人間は将来これといって目標がなく明確なビジョンがない、うだうだだらだらのらりくらりの「無駄な時間」をすごした青春時代を送っているのである。
青春時代の少年少女を主役にした漫画はほとんどがスポーツや恋愛のドラマである。
目標だゴールがあるとストーリーの基本、「起承転結」あって大波小波のメリハリがついて読者を引きずり込めるからだ。
しかし敷居の住人には誰一人目標だのゴールだのない。起承転結の起と承を延々と繰り返し転?結?な締めくくりである。しかしこれこそが
「無駄な時間」をすごした青春そのものなのである。
事件も何にもないのにその「無駄な時間」をすごした青春を漫画にして読者を引きずり込む志村貴子の力量はすごい。「日常の空気」をそのまま原稿用紙に描ける稀有な作家だと思う。
「なんにも事件らしい事件はおきないじゃないか」と読んでいてイラつく人がいるかもしれない。そういう人はきっと目標がある青春時代を送った人か、目標がある青春時代にあこがれていた人だと思う。(もしくはそういった青春期真っ最中)
この漫画を読んで面白いと感じた人は「無駄な時間」をすごし、そのなかでイラついたり自己嫌悪したり悪態ついて八つ当たりしたり敷居キャラのうだうだな日常に共感できるところがたくさんあったに違いない。

ついでに私は見事なまでに「無駄な時間」をすごした青春時代派なので敷居の住人の世界が心地よくて仕方がない。それは決して青春時代へのノスタルジーからではなく青春時代から今でも延々と続くうだうだだらだらのらりくらりの日常を敷居の住人から感じ取れるからだ。
ゴールなき日常、事件のない生活、ほとんどの人間の人生なんてそんなもんですよ。



ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-12-10 18:44:37] [修正:2007-08-04 20:01:12] [このレビューのURL]

10点 えあさん

一癖も二癖もある愛らしいキャラクターが織り成す青春漫画。
最初は退屈だったけど、中盤から凄く魅了されました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-08-02 14:54:23] [修正:2007-08-02 14:54:23] [このレビューのURL]

10点 ショージさん

このサイトの評価が高いので全巻まとめて買ってみました。
本当に評価通りの面白さを持っていると思います。
マンガ版の痴漢男のように、読んだ後恋がしたくなるような素晴らしさを持っています。
最初の方は、失敗したか?と頭を悩ませましたが、やはり途中からどんどん面白く。
半日かけてじっくり全巻を読破しました。
原価で全巻買っても損は無い面白さです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-08-02 11:01:02] [修正:2007-08-02 11:01:02] [このレビューのURL]

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