七夕の国のレビュー
7点 noriさん
骨組みが非常にしっかりしている作品。
最初の段階からかなり細かい設定を考えていたんだろうなぁ。
独自のミステリアスな雰囲気と謎だらけのストーリーでぐいぐい読ませる。
ささいな事件から物語は始まるが
最終的には壮大なスケールのSF漫画になっている。
この漫画のもうひとつのみどころは丸神頼之の存在力。
物語の最終段階まで彼の真の目的がわからなかったけど、4巻での
「つまりこれは『窓』ではなく、『玄関』ではなかったのか、とね」
このくだりだけで自分の中の丸神頼之の印象が一変した。
何百年にもわたる常識や悪夢に縛られず、自らの仮説を信じ命を賭ける。
思考停止をし歴史に従うよりは命を賭けてでも真実に近づこうとする頼之は魅力的だ。
はてして頼之は異星人の住む星へと行くことができたのだろうか。
もし会ったとしたら彼は異星人に何を話すだろうか?
あるいは彼がしたことはただの自殺だったのだろうか
読み終わってもいろいろと想像させてくれ余韻を残す名作
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2005-04-07 17:17:16] [修正:2005-04-07 17:17:16] [このレビューのURL]
8点 アメさん
面白いです。
寄生獣より地味という方もいますが、私はこちらの方が好み。
どこかの田舎の山里の集落(?)に、古くから守られてきた因習があり、里の民たちは外の世界にばれないようにその秘密を守っている、という設定だけで、都市伝説好きな人や秘境マニアなんかは絶対引き込まれると思います。
守られている秘密も、奇抜で面白いし、よそ者を排除し、逆に仲間(正確にはお殿様?)とみなした人にはガラッと態度を変える描写も、リアルに描かれていて説得力がある。
4巻と短いですが、きちんとまとまっていて、作品の完成度は高いです。
派手さはないけど、輝いている秀作。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2013-02-08 21:42:50] [修正:2013-02-08 21:42:50] [このレビューのURL]
9点 asd5さん
この作者の作品の中では、人気が薄い方だと思います。
但し、この作者の独特かつ強力な漫画力はここでも健在。
全4巻ということもあり、寄生獣とかに比べたらあっさり終わってしまいますが、しかしやはり面白い。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2013-01-14 23:50:46] [修正:2013-01-14 23:50:46] [このレビューのURL]
8点 ITSUKIさん
同作者の「寄生獣」などと比較してしまうとどうしても地味な印象を持ってしまいますが、とても綺麗にまとまっている良作です。
序盤からの謎・伏線がしっかり解き明かされていく様は読んでいて爽快でした。
改めて読んでみるとキャラクターのインパクトが主人公やその周りのキャラに若干足りないですが、ストーリー構成が良いのでそこまで気にする程でもありません。
SF漫画好きな方には寄生獣をまず薦めますが、そこから「もっとSFの漫画が読みたい」あるいは「岩明先生の漫画が読みたい」と思った方に薦めます。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-03-14 23:28:34] [修正:2010-03-14 23:28:34] [このレビューのURL]
6点 Dr.Strangeloveさん
物凄く地味な話だが駄作ではない。それは得点分布(6点〜9点のみで5点以下が一人もいない!)
からも分かる。
とても淡々としているので何度も読まないと良さが分からないのは
「寄生獣」と同じであるが、中途半端にマスコミの描写を挿入してしまったために
かえって現実感が無い。他の作品と比較するのはあまり良くないのだが
あえて言わせていただくと「寄生獣」ではマスコミ関係の描写は
ほとんど省かれており必要最小限にとどまっているのに対し、本作は
余分に描かれているような気がする。ここらへんが敗因だったかもしれない。
ただ、環境問題をさりげなく物語に絡ませてきたり、伏線を見事に回収する
その手腕はやはり上手い。個人的にはあのラストも好きだ。秀作には一歩及ばないが佳作。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2008-05-02 21:26:59] [修正:2008-05-02 21:26:59] [このレビューのURL]
PR