「ガクちゃん」さんのページ

総レビュー数: 47レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年01月24日

作者のキャラクターへの距離のとり方っていうか、感情移入に制限を設けているようなところが味わいのポイント。
しかも読み手は熱烈に思い入れを持ってしまう。
プロ野球(しかもパリーグ)を題材にし、弱小球団アスレチックスを舞台に負け続ける様を描ききった秀作。
ラストは、え、ここで終わり? と最初思うが、あとになってここしかないでしょ、と納得。
後半になればなるほど、個性が立ってくるところがミソ。

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[投稿:2009-03-20 20:06:36] [修正:2009-03-20 20:07:01] [このレビューのURL]

7点 ねじ式

今なお前衛的という意味では新鮮。
作者の作品のことごとくが再読を重ねて味を出す。
夢がネタ元の作品として有名だが、ただ単に不条理ということでなしに叙情性や詩情を感じさせる。漫画という一表現手段と題材が融合してもいる。
ぶっとんだというより、なんとなくわかるという理解のしかたで読んでみるといいのかもしれない。

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[投稿:2009-03-11 22:33:08] [修正:2009-03-11 22:33:08] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

下町の情景、力石亡き後のジョーの遍歴などが、アニメと大きく違う。山谷を舞台にしたり少年院に入ったり、超メジャーな作品にしては、アンダーグラウンドな舌触り。
作者が述べているように、この頃の剃刀のような線が今となっては描けないというが、時代が産んだ作品という気がする。
あまりにも有名な真っ白に燃え尽きる罪作りなラストシーンのために日本人アスリートや観客の美意識が他国と違うような気さえする。

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[投稿:2009-02-24 21:38:28] [修正:2009-02-24 21:38:28] [このレビューのURL]

法外な医療費を要求するモグリの天才外科医。と言って神でもなくむしろ苦悩にまみれ、クールなようで情熱的であり、コンプレックスだらけのようで不屈の精神を持ちと、キャラクター造詣が際立っている。
ブラックジャックのこの分裂しているようで精神性のどこか一本通っている部分にずっとひかれ続けるものがある。

手塚キャラを作者自ら新解釈して登場させるあたりは、大人の味付け。

巨匠の一話完結に見るストーリーテラーとしての話の圧縮度具合は、今読むと逆に新鮮である。

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[投稿:2009-02-18 22:30:07] [修正:2009-02-18 22:30:07] [このレビューのURL]

これはおとぎ話である。男の夢である。絶世の美女とプラトニックラブしながら宇宙を旅するのだ。こんなあからさまでうらやましい話があるのだろうか。
著者の代表作の一つだが、世界観はSFというより「男おいどん」に限りなく近い。
私は写植の仕事をしている時代があってその頃、復刻版だか、デラックス版の活字をおこす際に原画に触れた事がある。
ベタが多くてその闇が美しかった。古い原稿になんだか虫がいるようで、原稿に触れて仕事をしているみんながポリポリと手首を掻いている光景を思い出す。そんなところまで男おいどんみたいだなと思ったものだ。

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[投稿:2009-02-14 23:01:05] [修正:2009-02-14 23:01:05] [このレビューのURL]

コステロガーデンさんと同じく自分も小遣いで初めて買った本がこれだった。サンコミックス版で。
独特の雰囲気、世界観が確立されていて、雑誌の見開きかなんかで見た妖怪の村にあこがれを覚えた幼児体験が強烈で、今でも大好きな漫画である。
背景をつげ義春が描いていたことなどずっと後になってから知った。
自分としては「幽霊列車」がベスト。
「ほねつぼー、ほねつぼー」のコマが強烈で、模写をしたことがあるほど。

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[投稿:2009-02-08 22:00:00] [修正:2009-02-08 22:00:00] [このレビューのURL]

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