「オカシュー」さんのページ

総レビュー数: 252レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年07月18日

森田まさのり短編集。うん、おもしれ。
ただし作品ごとのページ数の差は激しく5ページ(おい)作品から80ページ作品まである。

「べしゃり暮らし」ひな形と言える「柴犬」の為にある一冊と言っても過言ではないかもしれない。
誰も手を付けない「お笑い業界」テーマの作品に挑戦しヒットさせた実力はこの読みきりでも味わえる。

実は最近になって読み始めた「ROOKIES」にハマりかけている森田まさのり初心者ゆえにちょっと甘めの8点は許してたもれ。

しかし少年誌向きの絵ではないなぁと昔から思っていたのだが、あとがきに「谷口ジローが好き」と書いてあるのを見てかなり納得した。


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[投稿:2010-05-05 02:13:13] [修正:2010-05-15 21:33:48] [このレビューのURL]

「ふっふっふ、これは少ないだろう何時レビューしてやろうか」と虎視眈々としていたのですが思ったよりレビューがありちょっとショボン。
他の方のレビューを読ませていただき想像していたより低かった評価にもっとショボン。
「本を買う必要はないのでは?ネットで見られるし」というダメ押しにショボボン、ショボボン、ショボボンボン。(タイムボカンシリーズのノリで)

通常版とさらに新装版も持っている私って一体・・・。

井上マンガはその素晴らしいストーリーに気持ちを持って行かれがちだが絵だけ見ても楽しめる数少ない漫画家の一人だと私は思っている。
それはインタビューでの「前(作)より絵がうまくなってないとイヤなんです」という発言や、「バカボンド」と「リアル」の二作を作画手法を変えながら同時連載しているというこだわり具合でよく分かる。

つまり所有欲をかなりそそられるのであります。

本作は「ネット向け」作品の為絵は雑っぽく見えるがそれさえもB級映画的な躍動感とSFスポーツという異系ジャンルがよく馴染んでる。
本人のあとがきにも「ストーリーや絵のはずむような感じは二度とこれと同じものは描けないだろうなと思わせる」とコメントしている。

コマが大きいのでボリューム的には少年マンガ単行本二冊くらいになるか。
個人的には続きが読みてぇっと思えるいい漫画だった。
本人も「今でも時々読み返しては描いた僕本人が元気をもらっているそんな特別な作品になりました」と語っているくらいだ。

現在の青年誌作品とは違う「スラダン」の甘い香りを色濃く残すこの作品。
多分このマンガの本質は「思い入れマンガ」というべきジャンルなのかもしれない。

読者にとっては突然の事に思えた少年ジャンプ本誌での「スラムダンク」の終焉。
終了後も読者の熱いラブコールは続いていた。バスケ系「リアル」が始まるまでの三年弱。

多くのファンが思っていた。
私ももちろん思っていた。

井上雄彦のバスケット(漫画)が。

読みたかったんだ。

井上のバスケが。

このマンガはそんな「思い入れ」で出来ているのだ。





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[投稿:2010-05-14 01:32:43] [修正:2010-05-14 01:59:14] [このレビューのURL]

マイブームで勝手にキャッチフレーズを付けるのが流行った事があった。マンガにも読んだイメージだけで付けていく。
モンキーターンに私が付けたキャッチフレーズは。

「静かに熱い」

河合作品をよく読んでいる方なら多少は賛同してもらえるんじゃあないかと思うのだがどうだろうか。
躍動感は少し足りないかなと思う絵柄ながら熱くなる場面の遭遇率がやけに高いのだ。

実は河合マンガを読みだして日は浅い。2年経っていない。
その読書遍歴は「とめはねっ!」で興味シンシン、「帯をギュッとね!」で自分の中の好きな作家リストに登録、そして今やっとこの「モンキーターン」にたどり着いた訳である。

この作品を先延ばしにしていたのにはわけがある。競艇に興味が無かったからだ。
もちろんそれは今までに何度も繰り返してきた過ちだ。思い込みと偏見。

でも。ああ、読んで良かった。そう思える作品であった。

河合作品には女性ファンも多いと思うがこの作品は主に男性に合っている。
特に20歳以上の方に強くお薦めしたい。

その理由としては。

一、大人のバトルだ。
他作品と比べバトル色が特に強い。競艇バトルの面白さは作家河合克敏だから描けた面白さ。
この徹底的取材の上に紡がれた物語は冨樫作品とはまた違った大人の楽しめるエンターテイメントとして仕上がっている。

二、臭っ!
キャラがとても人間臭い。単純に割り切れぬ人のこころ。そして恋愛も大人の味わい。
青島さんは悲しすぎるし超脇役小林さんのお話を解する事は小中学生じゃムリ。
才能の無い人間があがいてあがいてそれでも前に進もうとする姿に感動できるのは苦渋をなめまくった大人の特権。

三、ギャンブルだもの
もーれつに競艇場に行ってみたくなる。そんな時成人なら問題なし。
舟券を買えばさらにマンガが面白くなる(?)

その他御当地競艇場が出てくるの楽しみの一つ。(我が県にもあります)
またトリビアとして競艇という題材は編集者に薦められての事らしい。自分に無縁だったテーマをこれだけ面白く描ききるのはやっぱ凄い漫画家だよこの人。

まぁ、そんなこんなで最後に一言言わせてくれよ。

競艇は水上の格闘技。

「モンキーターン」は静かに熱い!










ナイスレビュー: 4

[投稿:2010-05-09 01:46:42] [修正:2010-05-09 02:30:33] [このレビューのURL]

短編集。「もやしもん」ファンは楽しめると思います。
チャラい絵のギャグ作家がやるような内容を凄い描き込みの絵でやっているのが最大の特徴。

差はあるけれど大体どれもいい感じでおもしろい。
ただこの作品に限らないが出演キャラの代わる短編の宿命か思い入れはしにくい。

個人的には忍者の話は連載で続きを読みたい。

しかし絵は練習すれば上手くなるものであるがこの人レベルになるのは才能も必要と感じさせられる。

醸(かも)された秀作。









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[投稿:2010-05-05 00:08:48] [修正:2010-05-05 00:08:48] [このレビューのURL]

珍しい対談マンガ。雑っぽい絵に敬遠しがちになるが充分おもしろい。
なにより作者の芯の通った生き様が感じられ好感触だ。

しかしこの漫画の真の目的である道に迷える若者に一筋の光明を的な部分は決して成功していないと思う。
それはこの漫画自体が悪いというわけではなく表現媒体の問題で。
もう死のうとか生きる目的を見失っているとかの人は普通に漫画なんて読んでないだろう。

あくまで漫画作品として評価できる。
あと漫画で対談やる必要はないかと言えば私はそんなことは無いと思う。対談漫画でしか表現できないモノはあると思うし何より文章と違って読者に手に取って貰いやすい。

全体的にみて良作。ただ密度が濃いので漫喫とかで一気読みはよろしくない。買って読もう。
それに対談相手に井上雄彦とか宮藤官九郎とか出てくるのでそれだけでも買い。

絶望には効かないかもしれないが、ありきたりの漫画に飽きた人には効くと思います。

山田玲司作品を読むとっかかりにいかが。




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[投稿:2010-05-04 23:07:28] [修正:2010-05-04 23:11:27] [このレビューのURL]

今、人気の王道少年マンガを挙げるならば「ワンピース」「ナルト」「ブリーチ」辺りであろうか。
しかし王道イコール、ワンパターンでもある。それ系バトルは巷に溢れている為高校生くらいになると批判的な目で見てしまう諸氏も多かろう。

そんな時は「ハンタ」の出番だがそれ以外にお薦めしたいのがこの「覚悟のススメ」だ。
一癖も二癖もある内容はドリアン的漫画といえる。味にハマると癖になる。
 
作者は「シグルイ」で人気作家の地位を確立した山口貴由。しかしここは作品「シグルイ」は忘れていただきたい。シリアスのみの「シグルイ」の作風とは明らかに違うからだ。
原作無しの山口貴由の本質はなかなかのぶっ飛び具合なのだ。

1994年に開始された本作品、編集部が求めたのは「北斗の拳」タイプの漫画であったように思う。
事実、初巻では北斗の拳ばりの悲鳴シーンもでたりする。壊滅した近未来の地球が舞台であり主人公と悪の構図や兄弟どうしの戦いなどモチーフは非常に近しい。

しかしそれだけだ。
上記のかなりのかぶり具合をもってしてもそれだけだと言いきれる程の突き抜けたオリジナリティがそこにある。

いくつか挙げるとするならば。

一、名シーン、名セリフの数々
本当にもう名セリフのオンパレードだ。この辺は「シグルイ」を読まれた方には分かってもらえるのではないだろうか。
エピソード「後方支援」は最高傑作。

二、ちょいエログロ
「シグルイ」レベルはある。男性のイチモツとか下の毛とか妙に強調されているのでちびっ子は大きくなってから見よう。

三、完結してる。
流れるようにキレイに終わっている。最近の漫画に「だらだら引き延ばすなよ」と不満を漏らしている人にはピッタリあうはず。
ラストのオチのぶっ飛び具合もそうとうではなかろうか。

以上まとめるならば異色変身ヒーロー物。ただ異色の度合いがハンパないだけだ。
よって賛否両論なのはこのサイトの評価でも充分承知。しかし最近マンガを貸し続けていた知人に「薦めてくれた漫画の中で一番おもしろかった」との感想を聞きレビューを書く気になった次第だ。

ぜひ山口貴由の本気具合を一度確かめてみてもらいたい。

おっと、そうこうしているうちに「パソコン使わせろ」と我が家の戦術鬼(息子)がやってきた。
最後に名セリフの一つを引用してこのレビューを締めくくりたい。

負けるのが恥なのではない!
戦わぬのが恥なのだ!

そんなセリフを胸に秘め、また一つ稚拙なレビューを書きなぐる。




ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-05-04 03:23:59] [修正:2010-05-04 03:45:49] [このレビューのURL]

我が家の一部屋がえらい事になっている。
マンガ倉庫になっている。(マンガ部屋ではない、もはや部屋として機能しなくなっている。)

それは人の居住区を脅かす存在となっている。

しかしロクに整理していないのだが読み返そうと思った時に意外と取り出しやすい。
なぜならよく読み返すマンガは上に上に、前に前に、そして読み返さないマンガは下に下に、奥に奥になるという上手い事できた自然の法則(?)があるからだ。

それでこのケンカ漫画「カフス」、残念ながら下に下に、となりそうだ。

いや実は面白くだれる事無く読めた。つまらない訳ではなかった。
ただ心に残る名シーン名セリフを見つけられず再読とまで思えなかったのが惜しい。

マンガは暇つぶしアイテムとしての側面を持つ。
その観点からすれば充分合格点であり娯楽作品として途中で投げ出したくなるようなマンガではない。

そーゆー作品もマンガ好きとしては愛してゆきたい。

いいんじゃない。「カフス」。

ラーメン屋の待ち時間に威力を発揮する、あとくされなく読める一冊だ。

まさに5点中の5点。(ほめ・・・てる・・・?)



ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-05-03 01:14:17] [修正:2010-05-03 01:17:43] [このレビューのURL]

私は昔からマンガが大好きだ。好きだからそれを描く漫画家さんも尊敬している。
学生時代はマンガ研究会なるモノに所属していた。
出不精であったがサークル活動のおかげで多くの同好の士と知り合い、彼らの描く未熟ながらもエネルギッシュな作品とも出会えた。

そんなアマチュア時代の作品から出会い拝読させて頂いていたのが池田恵先生。
この「無敵のビーナス」は先生のプロでの代表作です。

内容は女子野球を題材にしたスポーツコメディ。
好きなので取り上げレビューしたのだが評価は低めに抑えておいた。
その絵柄や雰囲気は生活コメディで活きるタイプの作家さんでスポーツ物には合っていないと思うからだ。

他作品にはスポーツ系以外の魅力的な作品も数多くあったのでいつかまた新作も読んでみたい。

しかし昔から知っている作家さんの作品を読み返すと自分の思い出も蘇ってくる。
これがノスタルジィというやつなんでしょう。

同人誌活動をしていたあの頃。知り合いの中には描くレベルが飛びぬけて上手かった人が何人かいた。
私たちは「彼らはプロになれるんじゃあないか」と思っていたし実際、卒業後彼らの中の何人かはプロを目指し上京していった。

しかし時は流れ今現在、彼らの中でプロとして活躍する者は誰もいない。消息さえ知らない。
そして私は今もプロ漫画家を尊敬し、今日もシコシコレビューを書いている。






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[投稿:2010-05-02 10:42:47] [修正:2010-05-02 12:53:17] [このレビューのURL]

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