「a6a6」さんのページ

総レビュー数: 160レビュー(全て表示) 最終投稿: 2006年09月19日

9点 ONE OUTS

[ネタバレあり]

後半の展開について。
リカオンズが首位に立ったあたりから、リカオンズナインは、明らかに読者サイドのキャラクターではなくなります。
代わりに登場するのが、マリナーズや高見という正統派ライバルです。
彼らはそれまでリカオンズに立ちはだかった敵と同様、噛ませ犬らしさが無く(この漫画の一番凄い所はそこだと思います)、過去最大の敵として申し分ありません。
しかしだからと言ってマリナーズが勝ってしまうと、渡久地の絶対性が崩れますし、ナベツネの私腹が肥えてしまうわけですから、マリナーズがリカオンズに勝つことが100%無いことは明らかなのです。
16巻以降のワンナウツは、負ける運命にあるマリナーズを応援し、悪役たちにその上を行かれる散り様を楽しむ漫画なのです。
作者の贔屓チームの名前を込めた球団の存在意義はとても大きいのです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-12-07 12:59:06] [修正:2013-12-07 13:01:34] [このレビューのURL]

センチメントの単行本コメントを見た時に、この作者はオタクの気質が強い人なんだろうとは思っていたが、まさかこんな漫画を描き始めるとは思わなかった。
そしてこの漫画の単行本で「描いていて楽しい」と言っていた。今まで抑圧していたものを一気に放てば無理もないだろう。
内容を見ても、笑えるものではない(というかギャグ漫画であったことを作者の発言で初めて知った)が、一つの読切作品として、オタク的な題材を奇抜に描き連ね、オチも綺麗についている。
絵も以前のようなワンパターン気味のものから大分変化を付けてきたと思う。
安易なパロディが目立つが、あくまで付加要素であり、露骨なまでには流行を追ったりせず、極端にマニアックなものも出してこないのは他ジャンル出身のベテランの持つ余裕だろうか。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-01-05 16:22:21] [修正:2009-01-05 16:22:21] [このレビューのURL]

1、2巻は非常に面白い。3巻は途中だれたがオチは好き。
それ以降はいい話を聞いたことがないし、江川もここで終わるつもりだったみたいだから読んでない。
勢いで読ませつつも話を練ってあるとこは評価。毎回非常に読後感が良い。
一話完結ものはすぐにネタが切れたのだろうかシリーズものに変更されたが、そっから作者のメッセージの刷り込みの余地ができるようになって少々雲行きが怪しくなった感じ。
主人公は一見よくあるキャラだけど、運や天然ボケで切り抜けるわけではなく、しっかりと下積み(と才能)の末の行動で上手く事を成すため特に不快感はなかった。
キャラの考えに現実味が無いし(そこは漫画だからと割り切れば逆に面白くもなるような気がするが)、作者コメントを初めとする江川の論理も納得のいかないものがいくつかあるのでその辺はさらさら流してしまえばいいかなって。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-07-19 22:41:12] [修正:2008-07-19 22:41:12] [このレビューのURL]

1巻では彼の持ち味である青年の青臭さをフルに持ち出した短い物語を三つ収録してて、
どの話もまとまりがきちんとしていて重量感がある。
2巻では世界観や舞台を凝った話が四つ収録されており、実験的な作りになっている。
それでいて面白さや角張りは全く失われておらず、3・4年の時を経て絵が上達し更に読みやすくなった。
個人的には1巻より2巻の方が面白い。
演出と台詞回しの上手さは全漫画の中でもかなり上位に入ると思うので是非読んでみて欲しい。
「Hang」は絵を見てるだけでも楽しめる。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-05-24 19:29:56] [修正:2007-05-24 19:29:56] [このレビューのURL]

ストーリー進行に驚かされるようなひねりがいくつもあったわけではないし、台詞や登場人物も特別格好良いわけでもないのに、
分かりやすくも奥が深い世界観とその場のノリの面白さだけでその辺をカバーしきってるのは凄い。
合間に入るギャグは流れが暗いこの漫画と上手く中和しているが、無駄なエロ描写は正直気持ちが悪い。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-02-18 19:48:47] [修正:2007-02-18 19:48:47] [このレビューのURL]

9点 編集王

ストーリー中において出てくるフィクション漫画の内容をこちらに公開しないというのは良くて、
きちんと漫画業界の漫画として成り立ってる。
あとキメの台詞の選び方は秀越。
やたら商業主義に批判的なのと、だんだんわけがわからなくなってくるのは×。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-02-18 19:40:56] [修正:2007-02-18 19:40:56] [このレビューのURL]

様々な立場のキャラの悩みやもがきから、女子校の文化祭という一点に集中していく様は実に綺麗。
終盤はほんの数十分の出来事を何話もつぎこんでかなり上手に盛り上げている。
確かに、変に安っぽい展開が挿入されてて違和感があるのは否めない。これは金城・秋重両者の別作品にも言えることだが。
いつも退屈していて、行動をめんどくさがりならも何か大きなことをしてみたいと心のどこかで思っているところや、将来に対する不安もでてくるところが非常に男子高校生らしいと思った。(中学生には前途の二つはあまり無いと思う)
閉鎖的な人生を、勉強のできる女の子とSEXして切り開くっていう解決法は新しいなあ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-01-19 18:09:04] [修正:2007-01-19 18:09:04] [このレビューのURL]

宗教のあり方などを考えさせる作品かどうかは読む人次第だけど、
キャラクターのいい感じの壊れ具合、ストーリー展開、画力、盛り上げ方など、
多くの部分でそれなりに高いクオリティを誇る作品。
オウム真理教・エヴァンゲリオンのブームの便乗し始まったこの作品だけど、上手く乗れなかったのか2巻で終わってしまったのは非常に残念。
華が無く、悪い意味で地味なのが良くなかったと思う。
理不尽にストーリーが進むので、違和感を覚えるかも。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-10-27 18:16:50] [修正:2006-10-27 18:16:50] [このレビューのURL]

この作者は、中学生活が終わって少し角が丸まってきた高校生の描写が上手。
不良ものだけどストーリーに古臭さを感じないし、Wikipediaにも書いてあったけど自由な作品。
最初の設定が後半で変わってるし、絵も初期はひどいのにこの漫画が成功したのはその辺の魅力があってのこと。
ストーリーの出来は良くないので、この漫画を楽しめるかどうかはキャラクター同士のやり取りに面白さを感じるかどうかが大事かな。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-09-26 19:16:43] [修正:2006-09-26 19:16:43] [このレビューのURL]

9点 寄生獣

作者の各種センスは激しく微妙だけど、面白い事は間違いないと思う。
右手の怪物と主人公のやりとりが絶妙。
でも寄生動物の異常なまでの綿密な心理描写に対して、人間キャラはいまひとつ弱い感じがある。
戦闘シーンも意味のない攻撃のしあいではなく、
頭を使って一瞬で戦いが終わる、というのが良い。
タイトルの真の意味が分かるシーンがかなり好き。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-09-26 19:00:13] [修正:2006-09-26 19:00:13] [このレビューのURL]