「ゆーや」さんのページ

総レビュー数: 15レビュー(全て表示) 最終投稿: 2015年05月18日

10点 SF全短篇

漫画入門編として、いつか息子が出来た時にプレゼントしたい。

絵、コマ割り、セリフ、文字量、全てが半端なく読みやすい。
それでいて明るい、暗い、浅い、深い、愉快、不愉快、色んな後味の作品があり、
F先生のアイデア、センス、知識の豊富さ、チャレンジ精神に脱帽させられます。

「ミノタウロスの皿」、「宇宙船製造法」、「みどりの守り神」、「カンビュセスの籤」は
一本の映画を観てる様な壮大さ、完成度(無駄の無さ)を感じる。

創世もの、サバイバルもの、パラレルワールドもの、タイムマシンものはやはり多くあり、この辺の分野はF先生に粗方書き尽くされちゃってますね。
片やA先生の作品ばりの憂鬱、哀愁が漂う様な、人生やり直しものや社会風刺ものも多く、油断してると心をえぐられます。
何ともいえない鬱に陥る作品も多いです。


「僕の漫画は風俗だ。高級な顔をするものではないし、楽しんだら読み捨てられていい。大人になった時、あんな漫画を読んだと思い出してくれればいいんだ」
というのがF先生の持論。
しっかり受け継いでいこうと思います。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2015-05-18 22:46:34] [修正:2015-05-18 22:46:34] [このレビューのURL]

「正しく愛を体現できる者はどこにいるのだ」

「そこにいますよ。ホラ。彼は死んでどんな生者よりも美しくなった。愛そのものといっていい。
彼はもはや、憎むことも殺すことも奪う事もしません。素晴らしいと思いませんか?
彼はこのままここに打ち捨てられ、その肉を獣や虫に惜しみなく与えるでしょう。
風にはさらされるまま、雨には打たれるまま、それで一言半句の文句も言いません。
死は人間を完成させるのです。」

「・・・愛の本質が・・・死だというのか」

「はい」

「・・・ならば我が子を・・・夫婦が互いを、ラグナルが私を大切に想う気持ちは、一体何だ?」

「差別です。王にへつらい、奴隷に鞭打つことと大してかわりません」

「わかってきた・・・まるで、霧が晴れていくようだ・・・
この雪が・・・愛なのだな」

「・・・そうです」

「あの空が
あの太陽が
吹きゆく風が
木々が
山々が・・・
・・・なのに・・・
なんということだ・・・
世界が・・・
神の御技がこんなにも美しいというのに・・・
人間の心には愛がないのか」


この一連の経緯、表情、構図、間、
全てが完璧だった。

漫画でここまで分かりやすく語れるのだと感動しました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-06-03 19:30:00] [修正:2015-06-03 19:30:00] [このレビューのURL]

これはクラシック。

上書き上書きで塗りたくった全ての絶望を、一言でチャラにする最終回の1ページに鳥肌が立ったのを覚えてます。

少なくとも僕はこの漫画を読んで前向きになりました。

negativeよりpositive、positiveよりpossible。


この作者、もっと評価されてもいいのになぁとずっと思いながら、
埋もれていってしまったのが残念です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-05-20 23:50:03] [修正:2015-05-20 23:50:03] [このレビューのURL]

最終兵器

これは読み手の漫画に対する考え方で評価が左右されると思います。

個人的には無しです。

設定だけが奇抜で、
描きたいところ、描きやすいところばかりを描き、肝心なところを凄く曖昧にしてる、、、

GANTZを読んだ時と近い感覚を覚えました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-05-19 18:04:45] [修正:2015-05-19 18:04:45] [このレビューのURL]

僕が出会った多くの漫画の中で、一番面白いです。

キャラクターや絵やセリフのセンス、設定の緻密さに脱帽です。

これだけ密度が濃く、クオリティの高い作品が、他の薄っぺらい漫画同様、400円やそこらで買えるのが不条理にさえ思います。

面白い漫画とガリガリ君は多少値上げしていい、というのが僕の持論です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-05-19 18:00:53] [修正:2015-05-19 18:00:53] [このレビューのURL]

この作者は本当に誠実なんだろうなぁと、どの作品からも感じ取れます。

喜怒哀楽の全てが詰まっていて、
そのストレートさに心を揺さぶられます。
ポジティブになれます。

基本一話完結のストーリーものなんですけど、
見事に捨て回が無し!
駄菓子屋のお婆ちゃんのエピソードと、虫を殺す男の子のエピソードが大好き。

巻数もちょうど良く、本当に良作だと思いますよ。


ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-05-19 00:00:46] [修正:2015-05-19 00:00:46] [このレビューのURL]

「ザ・ワールド」で、モノクロームな背景で時が止まった表現、
キングクリムゾンで、背景の支柱が崩れ落ちて時間を吹っ飛ばした表現、

漫画って、ここまで迫力のある表現が出来るんだなぁと衝撃的だった。

あと、あれ。
ブチャラティがボスを裏切る決意をした瞬間は痺れたと今、思い出した。
「覚悟」という言葉の意味を5部から学んだ。

3部のDIOの館のところから、5部のボスvsメタリカのところまで、
ノンストップで面白い。一冊一冊の密度に感動させられました。

1部、2部は時代も感じるし、イマイチ入り込めないのは仕方無いと思うんだけど、
6部のつまらなさが個人的には本当にがっかり。

や、神父とウェザーのエピソードだけは秀逸。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-05-18 23:02:51] [修正:2015-05-18 23:02:51] [このレビューのURL]

この作品に対して全力投球している作者の執筆姿勢は素晴らしいと思う。

例えその内容が、作者のエゴをそのまま主人公に投影し、ぶつけていたとしても。
その対極の意見や考え方も提示してるので、少なくとも一方的ではなく、多少は読者の考える余地を残している。

共感する部分と、共感は出来ないけど面白い考え方だなぁという気付きと、
何の話してるんだっけ?疲れるわー、こいつら。。。という不毛さ、
色々あるけど、最初から最後まで同じテンションで駆け抜けたので良作だと思われます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-05-20 23:42:14] [修正:2015-05-20 23:53:14] [このレビューのURL]

チンチロの終盤の怒涛の展開はお見事。

パチンコ編は少し長すぎる。。。
けど、最後のあのカタルシスを得る為に妥当だったのかな。
分からないですが。

地下の、
ペリカどうこう、
給料日にビールとか焼き鳥ンマーイ、ポテチもいいなぁどうこう、
下手したらあの辺のダラダラ感を数話挟まれても楽しんで読まされそうな、
独特の表現力は何なのだろうか。。。

つくづく漫画は画力だけじゃないですね。

泣いた時の目が線3本ですからね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-05-20 23:29:20] [修正:2015-05-20 23:29:20] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

最近の展開にはショックが大きい。
ショックを感じるだけ、好きだったって事なんですけど。

この作者自体が作品やキャラに対する愛情を失ってしまった様にしか思えない。

鷹村はどうしてしまったのか?
板垣をどうしたいのか?
何より、これだけテンションが落ちた執筆姿勢で、今更一歩を負けさせてどうするのか。。。

今まで感情移入させられたキャラクター達が生気を失っていくのを見るのは辛い。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-05-20 23:17:41] [修正:2015-05-20 23:17:41] [このレビューのURL]

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