「punpee」さんのページ

総レビュー数: 104レビュー(全て表示) 最終投稿: 2016年02月06日

8点 SUGAR

センスと才能に溢れたボクシング漫画。
スロースターターなのは相変わらずですが、才能の片鱗が見え始めてから最後までは、怒涛の面白さです。

天才の天才による天才語を理解・体現した天才の孤独で歪なボクシング半生。
初期の主人公と、才能覚醒後の主人公の人格があまりにも違うのが、唯一の違和感。


「おそらく早いよ 登りつめるの!」

「すべての罪の犯人はオレの才能だから」

「アメリカ 南米 オセアニアの連中 アジア アフリカ ヨーロッパな輩の
オレを追う努力の空しさを世界に見せつけちゃうのオレ!」

「なんだこれ?人柄の良さに才能の無さ付けた実演販売なの?「宛て先」どこの誰?」

「じゃあ伝えてよ!パンチも思いも少しは真面目にやれってさ オレの様な繊細な人間には届かねえんだよ ってな」 

セリフのセンスが最早、異次元です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-07-31 20:09:24] [修正:2017-07-31 20:09:24] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

ローザンヌに挑む4日間を綴った物語。
5冊で4日間なので、1部ほどの密度は無いが、相変わらず抜群に面白いです。
最終巻でのまさかの展開には面食らっちゃいました。
1部に続いてですが、今回は良い意味での衝撃でした。

「これが千花ちゃんなら…」と、自分を奮い立たせる六花の成長が著しく、
1部の千花ちゃんの死を本当に丁寧に扱い、糧にしている。

「ローラと六花ちゃんがダンサーと振り付け師として一緒に歩んでいく
二人はパートナーとして生きていく」

それをよしながふみが代弁してくれてるのが嬉しかったです。

3部のストーリーは全部頭の中に全部出来ているらしいですが、
今の著者には振り付けのテクニックが無いので描き表せないとの事です。
(「マンガのDNA」 山岸凉子インタビューにて)

HUNTER×HUNTERの次に連載再開が待ち遠しい作品になってしまいました。
「レべレーション」よりこっちを描いてほしいです。笑

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-07-31 20:06:01] [修正:2017-07-31 20:06:01] [このレビューのURL]

アクションシーンを描かせたら鳥山明に次ぐレベルなんじゃ…ってくらい、ド派手でグロく、スタイリッシュな描写力や構図に脱帽。

特に他作品では、動き無しの会話だけでも読み手を楽しませる技量を持つ、静も動も才能を発揮できる作者です。

前半部はまだ絵も荒く、キャラも微妙でしたが、中盤から一気にどちらも確立されていき、惹き込まれます。
六鬼団結成からクライマックスまでは怒涛の面白さです。

敵も味方も第3勢力も、ほぼ全員魅力的で、色んなマッチメイクに心躍りました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-07-31 20:00:00] [修正:2017-07-31 20:00:00] [このレビューのURL]

この作品は、大人になってからもう一度読みたくなって、藤子F不二雄完全版コレクションの中の、「大長編ドラえもんシリーズ」セットをまとめて購入しました。

分厚い完全版で、一冊に3作入り、全6巻で藤子F先生が携わった17作品が入っています。
紙質も良く、カラーページも再現、藤子F先生の意向を尊重しての加筆修正も反映されており、素晴らしい買い物になりました。

キャラクターの掛け合いが本当に面白い。
ドラえもんはよくのび太を馬鹿にするし、のび太はのび太でドラえもんをよく馬鹿にする。
スネ夫がたまにジャイアンに生意気な口を聞いていたり、ドラえもんはたまにママに敬語だったり、キャラブレのラフさも面白い。笑

また、原始時代、宇宙、魔境、海底、魔界、動物の惑星、雲の上、絵本の中、
あらゆる世界観を表現しているという点でも、表現力の幅を感じます。

私のベストは雲の上の王国です。
子供向け映画なのに、環境問題を訴え、ラストはバトルではなく、ディベートで終わらすというお見事な締め括り。
また、中盤からドラえもんが故障して完全にポンコツになり、人間サイドのみでの主張だったので、良かった。
終始ドラえもんを守り、介護したのび太。二人の友情にも胸が熱くなりました。

ちないに、ねじ巻きはF先生の逝去もあり、明らかに絵柄が変わっていたので、読んでいません。。。


とにかく、漫画好きな人はもう一度藤子Fに立ち返ってみましょう。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2017-02-27 18:01:31] [修正:2017-02-27 18:01:31] [このレビューのURL]

8点 白眼子

静かで深い作品です。
最初から最後まで丁寧で誠実な作品でした。
何より、相変わらず完璧な構成力。

シロさんの人柄、
戦災孤児の光子との不思議な関係性には、思わずホロリと涙がこぼれてしまいました。

たった一冊でここまでのドラマを作れるのは本当に才能ですね。

他にもスペシャルセレクションや「ヴィリ」なんかも是非、お薦めしたいです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-02-27 17:39:43] [修正:2017-02-27 17:39:43] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

言わずと知れた、西洋ダークファンタジーの傑作。
私が読んできた漫画の中では最も壮大なスケールであり、
最も「このペースでどうやって完結するんだ」感のある作品。笑

何よりも「壮大さ」を表現している圧倒的な画力に感動を覚えます。
画力や表現力で心底感動した漫画家は鳥山明と松本大洋、そして三浦健太郎だけなんです。(偉そうですいませんが。。。)

もちろんダークファンタジーの世界観もしっかりしており、
FFの召喚獣や、西洋神話に出てくる怪物達に想いやロマンを馳せた私にとっては非常に魅力的な作品です。笑

画力の話に戻しますが、
戦闘シーンの迫力はもちろん、怪物の神秘さやグロさがひしひしと伝わってきます。


また、そういった大枠だけでなく、ストーリーやキャラクター作りも非常に丁寧だと感じられます。
主人公ガッツの壮絶過ぎる生き様はカッコ良過ぎます。
また、漫画史上、壮絶な裏切りをしたライバルのグリフィスに対しても若干の感情移入をしてしまいます。
本当に個人的にですが、「NARUTO」のサスケ、「うしおととら」の流等、イマイチ腑に落ちない「味方の裏切り」が多い中、グリフィスはその背景や動機、目標が明確になっており、納得する部分もあります。

絶賛しちゃいましたが、
惜しむべきは、一つ一つの戦闘を丁寧にやり過ぎており、少し中弛み感は感じます。
雑魚モンスターは、もうぶっ倒してる体でいいんです。
スーファミ「MOTHER2」の様に、いちいち戦闘画面に移らずに、エンカウントした瞬間に画面フラッシュで倒した事にしといたらいいと思います。。。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-12-05 21:35:26] [修正:2016-12-05 21:35:26] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

今、連載中の作品の中では、非常に楽しみな部類の作品です。

主人公の成り上がり、
魅力的なキャラクター、
壮大な目標と世界観。

オリジナル性は高いものの、ベースは史実に乗っ取っているので、
敵味方問わず、良キャラも死んでいきます。
死に方がドラマティックなので、演出力に長けていると思います。

現在44巻と、そこそこの長丁場ですが、今のところ中弛みは感じていません。
勢いや、テーマに対する目の付け所だけでなく、しっかり地力のある作家さんなのは間違いないですね。

唯一の突っ込み所として、
強いと設定されているキャラ達の体の大きさや人外じみた強さはやり過ぎ感がありますが、
ジョジョ4部で一部キャラクターがどんどん小さくなっていく事に対してあまり違和感を抱かなくなる様に、慣れれば気になりません。笑

一番痺れたシーンは、信vs輪虎のバトルのラストシーンですね。
その後の羌瘣がボロボロになっているシーンまで合わせ、最高でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-12-05 21:02:26] [修正:2016-12-05 21:02:26] [このレビューのURL]

プラネテス同様、この作者は良い意味で読み手を裏切りませんね。

卓越した個性を感じる作者ではないですが、
本当に丁寧なストーリー進行、構成、そして間やセリフ、構図といった演出力が秀逸。
作品に対する真面目さ、真摯さがひしひしと伝わってきます。

何よりも特筆すべきは、
「愛」とは何か、
「死」とは何か、
「何故生きるのか」といった問題提起に対し、一つ一つ解答を提示している。
それもブレの無いプロセスと、秀逸な文章力と演出力を持ってして高い説得力を感じさせる。

少しだけ中弛みを感じなくもない奴隷編に関しては、若干の無駄があったのかどうか、
これから行きつく先次第にはなるが、現在連載中の漫画の中では、トップクラスだと思います。

良質で良心的な良作。
これからの展開や結末次第では、名作と語られる作品にもなり得ると思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-12-05 20:58:45] [修正:2016-12-05 20:58:45] [このレビューのURL]

元祖・漫画家漫画。バクマン。の二人は、計算高すぎて鼻に付きますが、
まんが道は言わずもがな両藤子不二雄がモデルになっており、キャラクターへの不快感ゼロ。
不快感があるとしたら、武藤と初期の日上のみ!

それにしても主役2人が非常に愛らしいキャラクターでたまりません。
彼らは真っ向から、王道を愚直に描き続けます。
友でありライバルだという関係性が2人を強くしたのですね。

また、当時お二人が描かれた作品がそのまま掲載されており、当時の漫画文化を感じて面白いです。
決して当時の漫画自体が面白い訳ではないので、悪しからず。笑
やはり時代性があるのでね。。。

昔から藤子F先生は夢のある作品を描き、A先生はコンプレックスをぶつけたり、現実主義な作品を描いている風潮が伺えるので、興味深いです。
特にF先生の、ライオンと子鹿の作品はめちゃくちゃ優しい。笑

手塚治虫や寺田博雄、当時まんが道を真剣に目指した仲間との出会いが、本当にドラマティックです。
つくづくこの時代の漫画家は純粋に、真剣に漫画に臨んでた事が分かります。
「邪道漫画を目指す」なんて発言したら、テラさんに「ばかっ!!」と一蹴されますからね。

とにかく、過去の漫画家さんにリスペクトのある方、
漫画通(を名乗りたい)という方は必ず通るべき道でしょう。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2016-06-28 21:55:28] [修正:2016-06-28 21:55:28] [このレビューのURL]

8点 DEATH NOTE

[ネタバレあり]

リアルタイムで読んでいた時のワクワク感は相当でした。
キャラクターも魅力があり、読み応えも十分で、画力も最高峰。

原点対象は言わずもがな2部です。
明らかにトーンダウンしちゃいましたね。
かなりメディア化された作品なので、ネタバレ気味感想でいかせて頂きます。

Lという素晴らしいキャラの喪失もあるのですが、2部は月も相手のニアも、リスクを恐れて全然自分から動かないんですよね。
人を動かして、思うように動かずに相手にヒントを与えるというパターンばかり。

1部は月もLも、リスクを冒しながらかなり自らアクションを起こしていたので、心理戦も余計に際立ったんですけど。

ただ、それを踏まえても良作の域だと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2016-06-28 21:48:57] [修正:2016-06-28 21:48:57] [このレビューのURL]

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