「橙木犀」さんのページ

総レビュー数: 63レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年05月29日

朗読ってこんなに深くて熱いんだ!というのが第一印象でした。
声に出して読むことが、作品の世界観を理解し表現する上でとっても大切なんだと、素直に納得できました。こんな国語の授業を受けたかったなぁ。
音がいっさい聞こえない漫画で、朗読をどう表現するのかが一番気になっていたのですが、不思議とページから朗読者の声や作品の中で描写されている音が聞こえてくるんです。そして、いつの間にか自分も一緒に声を出して作品を朗読してしまいます。
自信なさげでいつも色々と小さくなってしまっていた主人公の花ちゃんが、朗読を通して居場所を見つけ、友達に恵まれ、次第に生き生きとしていく様子に胸が温かくなります。
花ちゃんの朗読に心打たれ、自分の悩みに素直に向き合い、また前を向けるようになっていく人たちの心の動きにも感動。
次に朗読される作品は何なのかと、今からとても楽しみです。

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[投稿:2011-12-09 17:41:31] [修正:2011-12-09 17:41:31] [このレビューのURL]

主人公の関根くんは2巻まで、ひたすら痛々しいです(端から見たら不憫すぎて逆に面白いのですが)。
自分の心にも周囲にもきちんと向き合ってこなかったため、遠くから眺めている分にはとても魅力的で満たされているように見えるのに、彼の内面に近づけば近づくほど本当は空っぽで痛々しいのが分かってしまう。
ところが3巻目で関根くんの内面に大きな変化が!彼が自分の気持ちを自覚して意識的に行動したのって、これが初めてなんじゃないかっていうくらい不器用ですごくハラハラしてしまいます。
関根くんがそんな風に変われたのって、サラちゃんのおかげなんだろうなとしみじみ思います。これまで関根くんの周囲にいた人たちは基本的に、外から見た印象と勝手な思い込みに留まり、彼の内面に踏み込もうとも、まっすぐに向き合おうともしてこなかった。けれども、サラちゃんは関根くんについて不思議に思ったこと・良くないと思ったことを本人に指摘し、彼女なりの方法と言葉で向き合ってきた。関根くんにとってそういうことしてくる存在、(特に女性では)初めてだったんだろうな?。
3巻での彼の空回りっぷりが可笑しくて気の毒で、そしてなんだか愛しく思えます。関根くんの恋が実を結びますように!

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[投稿:2011-12-02 16:58:28] [修正:2011-12-02 16:58:28] [このレビューのURL]

一言で言うと面白いです。
音楽業界や歌手を主人公にした作品は結構あると思うのですが、ここまで切り込むのか!?と読んでいてびっくりしました。勿論、全てが事実だとは思っていませんが、虚実の境目が全然分からないです(ちなみに、スタジオミュージシャンという職業もこの作品で初めて知りました)。
理子(マッシュ)、アキ、心也の三角関係については、実は私は心也派です。
7巻まで読んできて、心也にとってまっすぐ自分に向かい合って、自分の気持ちに応えてくれた初めての相手が理子なんじゃないか、理子のことが可愛くてたまらなくて彼にとって大切な存在になっていってるんじゃないかと思わずにいられません。
第一、心也はあまりに気の毒すぎる!高樹社長やアキに(本人はそんなつもりはないんだろうけど)いいように使われてしまって。心也だってひとりの人間だ、幸せを求めて何がいけないんだ!と読みながら時折心の中で憤ったりしてました。
あと、3人が恋する相手に対して抱いている「ただ一人のひととして愛する気持ち」と「アーティストとしての才能を愛する気持ち」の比重が、それぞれに異なっているみたいで、そこはかなり興味深いです。特にアキは、完全に矛盾した二つの気持ちを本音として心の中に抱えているので、心也が完全に理子に対する想いを自覚して本気になったら、いろんな意味で危ないような気がする。
なにやら不穏な空気がいろんな場面・場所で漂いだしていますが、音楽や恋やその他諸々に彼らがどう向き合い、立ち向かっていくかが楽しみです。

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[投稿:2011-12-02 16:09:37] [修正:2011-12-02 16:09:37] [このレビューのURL]