「橙木犀」さんのページ

総レビュー数: 63レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年05月29日

人を癒すのって、穏やかさや包容力、そして優しさなんだと思っていました。
でも、それだけじゃないんだな。
損得勘定抜きのまっすぐな怒りも又、辛い人や悲しい思いをしている人を支え、立ち直らせてくれるのかもしれない。
カズラを知って、そう思いました。

ヒロインのカズラは、けんかっ早くて負けず嫌い。
すぐ怒鳴っちゃうし、策士な人間にすぐ乗せられてしまう性格。
でも、物事をまっすぐに見つめることが出来て、傷ついた誰かを見捨てることがない。
何より彼女の優しさは飾り気が無くて、とっても温かいんです。

いろんなものを背負わされて自分を押し殺してしまった人達が、彼女のまっすぐさと優しさに惹かれていく様子。そして少しずつ冷たかったものが温かなものに変わっていく様子が、ハラハラドキドキな展開で綴られていきます。

パワー全開!減速は全く無し!!なキャラの動きが特徴的なので、好き嫌いは分かれるかもしれません…。
2〜3巻ずつまとめて読んだ方が、ストーリーを把握し易いかもしれませんね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-24 23:47:59] [修正:2007-07-24 23:47:59] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

男でありながら母性本能に恵まれすぎているギンさん。
子どもを得られない哀しみを埋めるかのように、女装しながらベビーシッターを身体を張って務めます。

“全ての赤ちゃんにしあわせを 全てのママに笑顔を”がモットーのギンさん。赤ちゃん(子ども)の幸せのために、駄目な父母をビシビシ鍛え上げたりもするんですが、も〜可笑しくて可笑しくて(笑)
お行儀が悪い子にも、本場英国仕込みのしつけをビシビシと。
そういうの読むと、親って子どもに変に遠慮しちゃいけないよな〜って思います。


基本的に主人公のギンさん視点で物語は進みます。
時折、大人視点や子ども視点が主になる話もあり。
1話完結型なので、気が向いたときに読むのにオススメな作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-24 12:26:52] [修正:2007-07-24 12:26:52] [このレビューのURL]

大人って、年を取るからなるんじゃない。
育ててもらった思い出と、受け取ってきた愛情と、これから誰かを守っていくべき立場になったという自覚が、おとなを大人にするんだな。
読んでいてそう思いました。

優しいが優柔不断な面があった潤が、スミレと一緒に暮らすうちに色んな意味で、しっかりとした「大人」で「パパ」になっていく様子が、読んでいて心地よかった。
周囲の親子へと視点が広がって、見過ごせないような事に出会ったときに飛び込んでいく(或いは巻き込まれつつも、逃げ出さない)潤の「スミレちゃんパパ」ぶりに、爽快感を感じました。
逃げ出すことのない大人になりたいって思わせてくれます。

そして、全巻通しての感想なんですが、スミレちゃんがホント可愛い!ふくふくホッペも、ちっちゃな手も、ほんとほんとに可愛いんです!!
笑顔も勿論可愛いんだけど、泣いてる様子もギュ〜ッと抱き締めてあげたいくらいに愛らしくて…(笑)
ちっちゃな子ども(赤ちゃん)が大好きな人にとって、読む価値大!な漫画だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-24 11:37:36] [修正:2007-07-24 11:37:36] [このレビューのURL]

7点 ARIA

穏やかで優しく、読んでいてホッとする漫画。
何気ない毎日が、とても大切で、得難いものなのだと読むたびに思わせてくれる。

刺激的とは確かに言い難いし、人間関係も劇的に変化していくわけでもありません。
ゆっくりのんびり話が進んでいく作風が好きな人は、きっと気に入る漫画なのではないかな?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-16 13:48:25] [修正:2007-07-16 13:48:25] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

お酒の良さが全く分からなかった私に、その世界の奥深さと魅力を教えてくれた漫画。
父と一緒に、先を争うようにして読みました。

理想を追うということが、自分の信念に忠実に生きるということが、こんなに辛いものだということを始めて知りました。
周りを傷つけたり、苦しめたりすることなく素晴らしい働きを残せたらと、思わずにいられない。

夢を追うためには、見返りを求めず支えてくれる人が不可欠。
主人公の夏子を支え、彼女に想いを寄せ続ける草壁が、良い意味でいい男すぎ!
夏子にはちょっと勿体なさ過ぎるんじゃないか?と、一瞬思っちゃいました(汗)
でも、草壁の想いが実ってくれて本当に良かったです。読みながら、彼を応援していましたから(笑)

これを読んでから、日本酒のメニューを見るたびに「夏子の酒」で登場した酒を探してしまいます。
父と二人で、清酒について語り合うようにもなりました(笑)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-15 02:09:39] [修正:2007-07-15 02:09:39] [このレビューのURL]

少年漫画onlyだった私に少女漫画の魅力を教えてくれた、恩人ならぬ恩漫画(笑)です。

透が語りかけてくれる言葉一つ一つが、見返り無く与えてくれる優しい微笑みが、とてもとても愛おしかった。
漫画を読みながら泣きたいくらい嬉しく感じたのは初めてだったので、衝撃的でした。

重くて、暗くて、悲しくて、痛々しくて。
そんな展開になっても、透のひたむきさは、一途な想いは輝いていたと思います。
透のあったかさは周りのみんなだけでなく、私達読者も包み込んでくれていたんじゃないかな。
少なくとも、私はとても癒されて、励まされました!

あと、もう一つ!
この「フルーツバスケット」は私に“萌え”を教えてくれた漫画でもあります(笑)
もう、夾を意識しだした頃からの透の可愛らしさに、なんど身悶え(自室でこっそり…(汗)したか分かりません!
一度でいいから、透をギュ〜ッと抱きしめてみたいと思わずにいられませんでした。

透が幸せになってくれて、本当に良かったです。



ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-07-15 01:13:21] [修正:2007-07-15 01:13:21] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

収録されている作品の趣向それぞれに特徴があるので、読んでいて全く飽きません。得られるものも、スカッとした爽快感か、ジーンと胸に広がる感慨か。
はたまた違うものが見えてくるのか。
私の場合、何度も読み返すうちに、5作品全てが1つのテーマで貫かれているように思えてきました。


憎しみと哀しみの糸で操られる美しき姫君と本気で戦おうとしない忍びが織り成す活劇「からくりの君」。

手に入れたいものを手に入れるために強さを求めながらも、握られたままの拳で何も掴めない自分に苦悩する武術家が、新たな道を見出す物語「掌の歌」。

夜に潜む己の内にある恐怖と向かい合おうとする少女。
そして、自分の中にある心の闇から目を背け、迷い続ける探偵。
そんな二人が桜舞い散る夜に出会い、自分にとっての夜の闇と対決する怪奇ロマン「夜に散歩しないかね」。


上記の3作品も、残りの2作品も「自分と向かい合う」ことがテーマのように感じます。
自分から踏み出すきっかけも、巻き込まれた中で与えられるきっかけも、がむしゃらにやり抜ければ、最後はどっちでもいいんじゃないかな。
読んでいて、そう思えました。







ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-07-13 11:11:39] [修正:2007-07-13 11:11:39] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

前作「紅茶王子」の主人公:アッサムと奈子。彼らのその後話が2作品収録(「夢の中の紅茶王子」「紅茶王子の姫君」)。
*現在連載中の「空色海岸」へとお話がつながっていってます。

「紅茶王子の姫君」について
小さな杏梨が癇癪を起こしながら泣きじゃくり、どうしたらいいのか途方に暮れる様子が、可愛らしい(笑)
アッサムと奈子が夫婦として強い絆で結ばれているのも、読んでいて素敵だなって思いました。

私が一番好きなのが「セロ弾きの紅茶王子」。
「セロ弾きのゴーシュ」ってこんな風に読み解くことが出来るんだ!って、初めて読んだとき、衝撃食らいました(笑)
ぶつけようのない怒り、どうしようもない自分の無力さに対する嘆き。生きていく上で、それらから逃れられない時があるかもしれない。
心を安らがせてくれる何かを、日常の中で探しておきたいなと読みながら考えさせてくれる作品です。



ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-13 10:02:29] [修正:2007-07-13 10:02:29] [このレビューのURL]

ただただ、読みながら眼の奥が熱くなりました。

自分が男か女か。
どちらかに分かたれ、それ以外の生き方が許されない社会。
ISがどんなものなのか、正直まだよく理解しきれてはいません。こうしてレビューで書き込んでるのに、彼らについて正しく説明できる自信は全然無いんです。
ただ、彼らがどんなに苦悩しているのか。どれほどの葛藤の中で生きているのか。
それらをどう受け止めればいいのかについてだけ、ようやく理解できたような気がします。

そして、主人公の春の両親がとても素敵な人達なのも、この作品の魅力だと思います。
自分を愛してくれている親がいる。それだけで子どもはとても心強いのだと改めて実感させてくれました。

IS(インターセクシャル)について分かりやすく説明されているので、どんどん手にとって読んで欲しいオススメ漫画です。



ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-05 18:17:24] [修正:2007-07-05 18:17:24] [このレビューのURL]

私が漫画にハマッた原点の作品です。
続きはどうなるんだろうと、弟と一緒に中古書店を漁って回り、書店を巡ったことが懐かしい(笑)

壮大なストーリーや魅力的なキャラクターについては、皆さんお書きになっているので、ここではもう言いません。
私がどうしても主張したいことは、『うしとら』が少年漫画で「愛」の全てを物語を通して語った名作だということです。
親が子に注ぐ愛。
互いを支え合う兄妹の愛。
心から大切な人を想い、守り抜こうとする恋人達の愛。
色んな、ほんとにたくさんの愛が、思いがこの作品には溢れているように思います。これを少年漫画で、わざとらしくなく物語として描いている。本当に素晴らしい傑作だと思います。

ただ、時々物語の設定の辻褄が合わなくなることが欠点かな(汗)
何にしても、少年漫画の王道であることに間違いはありません。
日本人に生まれて良かった!と、この作品を読むたびに思い返します。


ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-07-03 10:43:38] [修正:2007-07-03 10:43:38] [このレビューのURL]

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