「cre」さんのページ

涙で霞んでページが進まねぇぜ・・・って感じ。

作中これだけ泣いた漫画は珍しい。
それほど泣かせポイントが多い。

単純なスポーツ漫画としてみた場合、題材は体操とあまり漫画では扱われないものではあるけれど、基本的なことは変わらず。よわよわな主人公が、優秀なコーチ、気のいい仲間やライバルに恵まれ、その隠れた才能を開花させていくというお話。

そう、そんな普通のよくあるスポーツ漫画なのに、何なんだろうか。この漫画を読むときだけ特別に涙腺が緩くなっているのだろうか。とにかく泣ける。泣かせ度92ナキくらい。

しかも絵や構成が上手い。その時点で何が起こっているのか、何がどう採点基準に影響しているのか、選手たちはそこで何を想っているのか。すごく上手く見せてくれる。それに監修(原作になってるけど)に元体操選手が就いているところを見ても、体操論(?)に間違いはないのだろう、すごく納得させられる。

もちろん変な必殺技は皆無。オリジナル技は出てくるけれども、基本的には既存の技で演技を見せてくれる。一見地味にさせてしまいそうな、そんなリアル路線だが、そんなことも全くなし。いろいろな必殺技や無茶な成績の選手が出てくるスポーツ漫画と比べても、派手さで見劣りしない。いや、むしろリアルだからこそ、本物の臨場感が伝わってくる。

スポーツ漫画が好きならこれだけは読んでおけ、と言う一冊。
応援する時はとりあえず「何という空中感覚だ!?」と言っておこう。

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[投稿:2007-07-04 09:09:49] [修正:2007-07-04 09:09:49]