「cre」さんのページ

総レビュー数: 89レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年07月02日

個人的に最も笑える漫画。
この笑いに10点以外はありえない。

1〜4、5巻くらいまでは古臭さがただよい、何だかなぁという展開が続くが、それ以降爆発的に面白くなる。特に10巻台中盤からは神がかり的に面白くなり、そのテンションがラストまで続く。と、書いているとギャクばかりのようだが、基本的には不良漫画なので、長いイベントでは喧嘩が主軸になっている。それらのイベントでは感動的な場面もちらほら。

ギャグパートでは物語序盤で登場した中心的なキャラたち(三橋、伊藤、今井、谷川、理子あたり)が、それぞれの場面で見事に個々の役割を演じ、飽きさせない。また、シリアスパートでも彼らやサブキャラ、敵キャラたちがよく立っており、物語の流れに沿って上手く動いてくれる。

問題を一つ挙げるとしたら、キャラを描き分ける力が劣っている。例えば、読み慣れなれていないと良くんと高崎の区別がすぐにつきづらいのと、よく出てくる子以外は女の子が全員同じに見える。ってか、同じ。ただ、漫画自体の面白さには関係ないので減点対象にはしなかった。

人生で初めて窒息しそうになるほど笑った。
そして、今後これほど笑える漫画に出会うことはないだろうと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-02 16:41:25] [修正:2007-07-28 05:54:16] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

書いてたら長くなった・・・
超ネタバレなので気をつけてください。

タイムトラベルものは難しいと分かっている。
全く矛盾を出さないなんてことは不可能に近いかもしれない。

原作を読んでいないし映画(この時はアニメはまだ)も見ていないので、漫画を読んだだけでの感想になるのだが、どうしても分からないことが数点ある。その中でも一番疑問に思うことが下の点だ。

未来から跳んできたケンは、どのように和子の記憶を改ざんしたのだろう。この漫画でのタイムトラベルの設定では、自分が過去や未来へ行ったとしても、自分は現在の姿のままである。未来から事故により跳んできたケンは、偶然和子に会ってしまい、それにより未来が変わるのを防ぐためにその偶然を必然であるかのように、昔からの顔見知りであるように和子(というかそれに伴い回りの人たち全部)の過去の記憶を改ざんした。

そして、過去の記憶ではケンは当然少年の姿である。そのケン少年はどこから連れてきたのか。まさか未来から連れてきたなんてことはないはずだ。なぜなら、未来から連れてこられるのならば、当然タイムトラベルの事故のことを知ることになるからだ。それを知っていて事故を起こすようなヘマをするとはとても思えない。

そもそもの話、なぜ初めからそんな大掛かりなことを試みようとしたのだろう。偶然に出会っただけなのだから、適当に流してその場でさよならすればよかったのではないか。人間一人の人生を作る(周りの多くの人間の記憶に残る)よりは、人間一人のほんの一瞬の記憶に残るだけの方が、明らかに未来は変動しないと思うのだが。

いや、仮に変動が大きかったとしてもそれを知る術はない。結局未来など分からないのだから、わざわざ面倒をするよりは、未来からの応援を待って、ラストのようにケンがそこで和子に会わなかったことにした方が確実であるし、何の苦労もない。

しかも、ラストはケンが和子との出会いをなかったことしたのだが、そうすると当然和子のタイムトラベル能力は失われる。だったら、なぜ和子のタイムトラベルによって結ばれた先生二人が結婚しているのだろう。まあほんの少しの時空の揺らぎがその後二人を結ばせたとも言えるかもしれんが。

一番疑問に残ることとか言いながら三つくらい書いてしまったが、何にせよこれらのことが読後、完全に頭に引っかかり、いい漫画特有の読後のすっきりとした気分を全く感じることができなかった。原作ではこれらのことは説明されているのだろうか。時間のあるときにでも読んでみようと思う。

ところで、漫画だけの話をすると、ちょっと画が下手すぎる。ヒット(したのか?)映画の漫画化とかの場合、画が上手いことなんて殆どないのだが、それにしても酷くないか。話が決まっているのだから、作成中は画のことだけを考えられる分、普通の連載作家に比べて格段に労力は少ないはずだ。それなのに、最も大変であろう週刊誌の作家たちのほぼ全てより明らかに劣っている。

全体的な内容も何だかありがちでスカスカ。タイムトラベルものは多くのメディアで扱われているだけに、普通じゃ納得できないせいもあるのだろうが、それにしても・・・という感じ。漫画のせいなのか、映画のせいなのか、原作もこんなもんなのか。今思ったけど、スカスカって続けるとカスになるんだね。発見。

ってか、俺が1点をつけた他の漫画たちより明らかに下だ。
テニプリの方がむかつくけど断然楽しめますよ、コレ。
というわけでめでたく格上げです、テニプリ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-28 05:09:41] [修正:2007-07-28 05:09:41] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

人生で一番初めに読み、一番多く読み返した漫画。
なにせ、生まれるはるか前から家の本棚にあったから。

うちの父さんは基本的に漫画嫌いなのだが、何故かエイトマンと手塚治虫作品だけは結構な数を所有していた。その中でも特に俺の子供心に響き、今でも思い出すだけで感動がこみ上げてくる作品が、このジャングル大帝。

当時、いきなり主人公レオの父親パンジャが死んだ時は、ええっ、イキナリ死んじゃうのか・・・と、今なら演出と理解できることが、子供心に酷く悲しかったのを覚えている。

その後、ジャングルを開発しようとやってくる白人たちや現地の黒人たちと反目しながらも、人間と心通わせ、人間の言葉まで話せるほどに人間を愛したレオ。初めてしゃべったシーンなんかは本当に心を打ってくれる。

ラスト(と言っても父さんの所有していた単行本のラスト)のムーン山への挑戦で感動は最高潮に達する。伝説に謳われるムーン山、その自然とそれを制覇しようとする人間との戦い。人間を愛する故、人間の側についたレオや人間たちを容赦なく襲う自然の驚異。

その驚異に人間が抗う術もなく、一人また一人と去っていく。猛吹雪の前になす術もなく、ひげおやじとレオ二人になってしまう。最後には自分の毛皮と肉を使ってくれと、命をかけてひげおやじを助けるレオ。

人間は結局自然に打ち勝つことはできないのだろうか。そう、それが手塚治虫先生の伝えたかったことなのだろう。自然に打ち勝てるものは自然しかないのだ。レオの命という自然、それと引き換えにひげおやじと読者全てにそれを伝えようとしたのだろう。

戦争を生き延びた手塚治虫先生が読者に伝えたかったその言葉。レオを通じて日本中の読者に伝わったことだろう。そして、世代を超えて今の世にもこうしてそのメッセージを受け取る人間がいる。手塚治虫漫画の恒久的なその効果。なんと素晴らしいことだろう。

今思えば、父さんが漫画嫌いになってしまったのは、子供の心の形成に一役かうであろう少年漫画雑誌に、このようなメッセージのこもった漫画が減ってしまったからなのではと思う。人間と人間、自然と自然、そして人間と自然。それらの繋がりを問う少年漫画が今の世に何と少ないことか。小学生の頃、家でジャンプ禁止令が発令されたことも今なら納得できる。

将来俺に子供ができた時、父さんの伝えたかったことが本当に理解できた時。
俺はジャングル大帝をその子に読ませるのだろう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-27 13:51:28] [修正:2007-07-27 13:51:28] [このレビューのURL]

8点 PLUTO

浦沢直樹風、手塚治虫。

原作を読むと違いがよくわかるのだが、序盤から伏線や謎のオンパレード。(原作は1巻だけだから違うのは当然だが)相変わらず続けて読みたくなってくる作風だ。浦沢先生は序盤の物語の作り方が本当に上手いと思う。あんな風に描かれてしまうと、途中で止まれなくなる。

まだ物語は続きそうなので、20世紀少年のようにダラダラと続くのだけは避けてほしい。原作ものなのでその辺は大丈夫だと信じたいが。

また、ロボットと人間の境界に関する描写がすごく興味深い。原作だとロボットはロボット、人間は人間でハッキリと描き分けてあるが、この作品だとより人間に近いロボットが数体出てくる。それに伴うロボット側の苦悩や、生まれようとしている感情の表現は、考えさせるものがある。

ありがちではあるものの、ノース2号の話は胸にくるものがある。

何はともあれ今後に期待したい。
連載中なので今後点数は変動させます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-27 01:08:17] [修正:2007-07-27 01:08:17] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

志々雄編まではかなりよかった。

葵屋に攻め込んだ十本刀(というかヘンヤ)がしょぼすぎだろうというツッコミは置いておいたとしても、左之助、刃衛、蒼紫&御庭番衆、雷十太、斉藤、志々雄&十本刀と個性的で、かつ魅力ある面々が敵や味方として登場し、それぞれの話の中でそれぞれの役割を演じてくれたと思う。雷十太は微妙だが。

縁編も剣心の過去や人斬りから流浪人になったいきさつなどの物語だと思えば、そうあって然るべきなのかもしれないが、全体的にうだうだしすぎていた気がする。また、敵キャラ達にインパクトは多少あるのだが、全体的にしょぼすぎる。何なんだあの意味不明な動機は。

かと言って、全体の評価をそれほど下げるものではないと思うので、基本的には全巻通して結構お勧め。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-26 05:03:12] [修正:2007-07-26 05:03:12] [このレビューのURL]

面白いんだか面白くないんだかよく分からない。

全体的にギャグもストーリーもほのぼのした感じで好感は持てる。だが、笑えるかと言われればそれほどでもないし、共感できるかと言われてもそうでもないし。何だかよく分からん。だけど、どちらかというと好き。と言うより、嫌いではない。

ただ、人物の書き分けが微妙すぎて、可愛い(美人)という設定の女の子と普通という設定の女の子の可愛さの違いが全く分からない。作中のキャラの位置を知らないと全員可愛いとも言えるし、全員普通とも言える。ギャグ漫画(?)なんだからハッキリ書き分ければいいのに。

暇つぶしには絶好な漫画かもしれない。
先を読みたいとも思わないし、それほど退屈もしないし。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-07-24 10:59:00] [修正:2007-07-24 10:59:00] [このレビューのURL]

10点 レベルE

冨樫先生の最高傑作と言えば、この漫画を措いて他にない。

たった3冊、されど3冊。
これほど濃密で才能に溢れた3冊は他にないのではないだろうか。

コメディのようでありシリアスでもある。また、シリアスのようでありコメディでもある。それらが各々の話の中で絶妙なバランスを保っており、読者を全く飽きさせない。そして、非現実であるにも関わらず、現実であるかのような錯覚すら覚えるこのリアルさ。画、構図、構成、登場人物、この漫画に内在する全てがそう思わせる。これこそが冨樫先生の真骨頂なのだろう。

何度読んでもまた読み返したくなる。
そんな漫画を傑作と言わずして何と言うのだろう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-20 07:59:11] [修正:2007-07-20 07:59:11] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

囲碁ってあんた・・・

またロケットでつきぬけるのか、と連載前は思っていた。だが、いざ始まってみると囲碁なのに面白い。いざ対局場面になると囲碁なのに地味じゃない。不思議だ、コレ。小畑先生の画力のおかげなのか、ほった先生の構成のおかげなのか。

この漫画を読んで囲碁を覚えた人も多いんじゃないかなと思う。かく言う俺もその一人。へたれだからヨセ以外褒められたことはないが、やってみると面白い。NHKなんかの対局を見ていて、一手の意味が分かった時なんかはウヒョー!!って感じだ。普段の話題になることもない、暇つぶしに打つこともない、そんな競技を世間に広く受け入れさせたという意味で、結構偉大な漫画だと思う。今の状況は知らんが。

因みにうちの高校には囲碁部ができた・・・たぶんもうない。

ただ、佐為編後はすこし落ちるかなという印象がある。佐為あってのヒカル、佐為あっての仲間やライバルたち、という漫画だったので、読んでいて何か足りないというイメージが最後まで続いてしまった。それでも、佐為を再登場させたりされると一気に興ざめするので、あの時点で佐為を成仏(?)させてしまった以上仕方ないのかなとも思う。

8点か9点か迷うとこだが、まあ迷ったら上の点数にしておこうと言うことで。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-18 22:29:15] [修正:2007-07-18 22:29:15] [このレビューのURL]

面白い話とつまらない話の差が激しい。

面白い話ではギャグ漫画の最高峰に位置すると思う。特にハマーの駄目さやクソさが際立っている話は面白い。だが、つまらない話はホントにいくら貶しても足りないくらいつまらない。週刊連載である以上ある程度は仕方ないと思うが、ジャンプを買って最後に、さぁラストにジャガー読むかー、と楽しみに読み始めてつまらないと、その週のジャンプ全体がつまらなかったような気さえしてしまう。

だが、単行本で読む場合にはまた別。一話ごとが短いので、他の漫画に比べて一冊に入る話の数が多く、より沢山楽しめる。しかも、つまらない話はただ飛ばせばいいだけなので、全く苦にならない。どの巻を読んでもつまらない話の数は多くないので、損したと思うこともない。

と言うわけで、この漫画は単行本で楽しむのをお勧めする。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-18 01:23:34] [修正:2007-07-18 01:23:34] [このレビューのURL]

先が気になる、と一気に読んでしまう序盤。

まだ謎を増やすのかよ、と飽きてくる中盤。

もう終わっていいでしょ、とうんざりな終盤。

そんな漫画。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-07-16 09:11:12] [修正:2007-07-16 09:11:12] [このレビューのURL]

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