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7.98点(レビュー数:90人)

作者松本大洋

巻数5巻 (完結)

連載誌ビッグコミックスピリッツ:1996年~ / 小学館

更新時刻 2012-12-13 20:24:44

あらすじ 幼馴染であるペコとスマイル。物語序盤ではペコはまったく練習せず才能のみで戦って、やがて壁にぶちあたる。一方スマイルは自らが無意識のうちに手を抜いてることに気づき名コーチのもと急成長をとげていく。だがスマイルはペコが目覚めるのを待ち続ける。そして再び卓球に復帰し本気で練習しだし、かつてのスマイルやアクマのヒーロであるペコが復活する。

備考 2002年窪塚洋介主演により実写映画化。なお脚本は「IWGP」等の宮藤官九郎。

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ピンポンのレビュー

点数別:
76件~ 80件を表示/全90 件

10点 natyuさん

[ネタバレあり]

この漫画にはスポーツ全てが詰まっています。卓球を死ぬまでの暇つぶしとしか考えられないスマイル。常に勝ち続ける事を義務付けられ、誰にも知られない所で苦しみ続けるドラゴン。才能の限界を知りながらも卓球を続けるチャイナ。血の出るような努力を続け、成功を目指すが結局才能には勝てないアクマ。勝つにしろ負けるにしろ才能があるにしろないにしろ彼らは卓球を続けながら苦しんでいます。しかし彼らは皆、才能に努力を加え、そしてなにより卓球が大好きでたまらないペコによって救われます。そんなペコはまさしく「ヒーロー」というのにふさわしい存在です。主なメインキャラクターに加え、最初のインハイ予選でスマイルと当たって瞬殺された江上(海行くとか言ってた人)特に才能もなく、努力もしていた訳でないが、密かにスマイルに憧れ、応援していたキャプテンの太田など、細かいところにもリアルな感情を表現していたのも素晴らしいです。スポーツの素晴らしさと残酷さをリアルに描いているこの作品は、真剣勝負のスポーツの世界に足を入れた事のある人なら間違いなく登場人物のだれかに自分を見つけ、そして心の奥に響くと思います。
絵や構図が独特でしかも異様なセリフ回しで回っていくのである程度の敷居を作っているのが残念ですが、ここは素晴らしい長所でもあるので、自分に合いさえすれば間違いなく素晴らしい作品になると思います。僕は満点付けます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-08-27 22:15:57] [修正:2006-08-27 22:15:57] [このレビューのURL]

3点 assdさん

登場キャラの性格が極端で、不自然さが最後まで抜けず、
感情移入できず、卓球の魅力も伝わってこないまま、
結局なんなのって感想しかなかった。
ストーリーもずっと暗いままでテンポ悪い。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-07-30 21:47:37] [修正:2006-07-30 21:47:37] [このレビューのURL]

9点 白い犬さん

[ネタバレあり]

それまでスポーツ漫画で卓球というジャンルは未開拓でした。
(稲中みたいなギャグはあったけど)
卓球のあの一瞬一瞬をドラマとして描ける漫画家がいなかった
というのが本当のところでしょう。

個人的にピンポンの醍醐味はそれぞれのキャラ(ペコ、スマイル
アクマ、ドラゴン)の敗北の部分ではないかと。
勝つことは無条件に「強者」の称号を得られ「カッコイイ」
とされるけどピンポンは負けていく姿さえかっこいいのである。
やっぱ松本大洋は天才ですね。


映画の「ピンポン」もよかった。
本当に「ピンポン」を好きな人たちが集まって作った
というのがひしひしと感じられた。
でも窪塚くんのマンション9階からの「アイキャンフラーイ!!」
はびっくりしました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-03-20 17:50:19] [修正:2006-03-20 17:50:19] [このレビューのURL]

9点 dollboxさん

松本大洋に初めて触れた作品ですが、今まで読まず嫌いしていたのを激しく後悔した。
内容が素晴らしいのはもちろん、絵が本当にかっこいい。
ペンで描いた平坦な線なのに、動きがあり熱がある。早い話、魂がこもっている。
構図もキャラの表情もこれしかないっていうくらいピッタリです。
もう文句なしの傑作。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-01-22 22:09:24] [修正:2006-01-22 22:09:24] [このレビューのURL]

9点 gonさん

松本大洋が手塚治虫と並んで評価されている理由が実によく分かる作品でしたね。 表向きは天才の挫折と才能へ開花が上手く描かれた作品、しかし その裏では一人の 人間が深くカラに閉じこもってしまうのを卓球を通して救われる作品。そして  その表を代表するのがペコなら裏を代表するのがスマイル。言わば この漫画を 面白くさせてるのは スマイルこと月本なんですよね。もちろんペコがいなくちゃ 成立しない漫画であり、チャイナ、アクマ、ドラゴンと どの登場人物もなくちゃ ならないんですけどね。
物事の勝敗より相手を引きづり落としたりする事を嫌う月本、しかし そのたぐい 稀なる卓球の才能が故に周りの人間を傷つけ、そしまた深く殻に閉じこもってしまう。 卓球マシーンと化し部活内でも外でも孤立していく… そして自分が どんどん殻に 閉じこもるのを ひたすらヒーローが現れて救ってくれるのを待つ。それを分かって いながら耳を塞ぎ知らんフリをしていたペコが自分のプライドとスマイルのために努力し  その才能を開花させて戻ってくる。そして最終話では あれだけクールで人間味の 無かったスマイルが子どもにジョークが言えるほど変貌している。ここに一人の 人間が救われた瞬間を垣間見ることが出来きましたね。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-10-18 17:39:48] [修正:2005-10-18 17:39:48] [このレビューのURL]

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