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7.28点(レビュー数:39人)

作者志村貴子

巻数7巻 (完結)

連載誌コミックビーム:1997年~ / エンターブレイン

更新時刻 2011-01-12 13:50:17

あらすじ 髪を緑色に染め上げた街の美少年ちあきは、出会う女の子に翻弄され、おもちゃにされ・・・登場人物はみなぐだぐだ。陰陰鬱々と悩んでいく。

備考

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敷居の住人のレビュー

点数別:
6件~ 10件を表示/全39 件

7点 臼井健士さん

「青い花」「放浪息子」で知られる志村先生の初期連載作品。
「青い花」がアニメ化されたことで、過去作品にも注目が集まり、この度新装版で再販されました。

絵柄が大分違いますが、中学生男子を主人公にどちらかというと退廃的な世界観で物語が展開されますね。

主人公の本田ちあき君は中学3年生。母子家庭でお姉さんが一人。
ホントは気が弱いくせに「プチ不良化」して煙草を吸ったり、髪の毛を緑色に染めたりしてクラス内でも浮いた存在。

学校をサボって行くゲーセンで得意のゲームで勝負して女の子に負けたり、
電車内でオヤジに痴漢されたり、学校行けば生活指導の先生から目の敵にされたりと騒がしい生活。
しかも産休の担任の先生に代って新たに担任になった男性教師に電車内の痴漢の被害者になっているところを目撃されて以降、どーにも苦手意識が出てしまい・・・・・・。

不良少年が主人公なんて先に「青い花」「放浪息子」を読んでいた方から見れば
意外過ぎで驚きかもしれません。

ただ・・・本田君の不良や素行の悪さの根本的な原因は・・・・
思いきり不幸・・・・って訳でもなく、かといって幸せという訳でもない。
生きる上で目的もなく、目標もない・・・・・。

青春の退廃部分を「志村流にて描いた作品」でしょうか。
新装版で全6巻。付き合わせていただきたいと思います!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-09-11 17:58:48] [修正:2010-09-11 18:08:50] [このレビューのURL]

7点 三助さん

この作品の魅力は本当に筆舌に尽くしがたい。
大した盛り上がりどころもないのですが、なぜか読み手はどんどんページをめくってしまいます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-11-29 10:18:56] [修正:2010-08-26 14:34:29] [このレビューのURL]

7点 とろっちさん

グダグダ、ズルズル、ダラダラ、ウダウダ、モヤモヤ。そんな作品。

この作品の本質を、思春期だから、反抗期だから、なんていう逃げの言葉で片付けたくない。
ダメなのは、主人公がダメだから。登場人物たちがダメだから。
でも現実では誰だって似たようなもんです。
完璧に生きていて、何かあったら自分が世界を救います、なんて人、いないですよね。
ダメなところがあって何が悪い、っていう人間臭いドラマです。そんなドラマだからこそ心地良くもあり。

そんなダメっぷりにそれほどの不快感を抱かない不思議な作風。面白いと断言できないような面白さ。
グダグダでも、登場人物に全く共感できなくても、作中で特に大きな山場がなくても、
それでも読み続けてしまった作品です。それだけの力がこの作品にはあるのかもしれません。

堂々巡りをしているようでも、前半の荒廃したダメダメさに比べて、後半はまだ潤いのあるダメダメさ。
登場人物もそれなりに成長してるのかな、という印象。
まあ成長を求める話ではないので、そこはどうでもいいんですけどね。

レビューもグダグダになってしまってごめんなさい。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-05-17 22:27:33] [修正:2010-05-17 22:27:33] [このレビューのURL]

8点 とみーさん

 あらすじがないというか、もはや最後の最後までオチがない漫画。
起承転結で言えば結がすぽーんと抜けてずっとくり返されていく日常感がすごい。

 考えてみれば、好きな人と付き合った瞬間とか初めてそういう行為をした時ってきっと人生の幸せピークなんじゃないかなんて当事者も思うんだけど、別にそれで人生終わりじゃないもんね。漫画っていう表現だとどうしてもそのピーク感を表現せざるを得ないところもあってっていうのもあるんだけど・・・

 個人的には、チアキ君の童貞喪失の相手がああで特に過剰な煽りもなく気がついたらそうなってて っていうのがすごいような気がします。 その恋の結末も含めて
終盤にもそういう安直な形でのオチで終わらせなかったことも、主人公が何も変わってないこともいいと思う。

 

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-05-11 15:32:37] [修正:2010-05-11 15:36:29] [このレビューのURL]

10点 dollboxさん

シンプルに削ぎ落とされた心理描写の積み重ね。

受け手の想像力が作品を完成させるという芸術の本質がそこにはある。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2005-11-07 01:23:26] [修正:2009-12-27 15:02:01] [このレビューのURL]

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