藤子・F・不二雄 異色短編集のレビュー
9点 レトさん
これまで読んだ短編集の中でも本作は上位に入ります。F先生の鋭い先見性と観察眼、アイロニーが盛り込まれほのぼのとしたタッチも作品のテーマをシンプルに浮き彫りにしています。当時から鋭い切り口を持ったSF作品は手塚治虫を始め数多く存在しますが、わかり易さと時代を越えた普遍性では随一だと思います。特に倫理観を扱った作品が好きです。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-11-09 12:58:46] [修正:2011-03-03 01:16:16] [このレビューのURL]
9点 ITSUKIさん
高評価につられて購入。
読後に残るなんともいえない感じが凄い。
決してハッピーエンドや教訓的なオチで終わらない、ブラックなネタ・風刺の様なネタも多数。
F先生のSF嗜好がとても表れていて、そのアイディアの豊かさに驚かされっぱなしです。
F先生の漫画を最後まで読んだのはこの作品が最初になるのであんまり大したことは書けませんが、扱う題材自体が他の漫画とは一線を画していると感じました。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-07-29 23:41:31] [修正:2010-07-29 23:41:31] [このレビューのURL]
9点 かずーさん
子供の頃読んで感動し、
大人になって読んでも色あせることなく面白いと思える名作。
SF好きにはたまらない作品だと思います。
やはり藤子・F・不二雄氏は偉大であった・・・。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-02-03 18:53:05] [修正:2010-06-15 10:59:56] [このレビューのURL]
9点 なけなけさん
様々な「すこしふしぎ」な設定で物語が進行していく短編作品。
頭の中が凝り固まったときに読むと、頭の神経が解きほぐされる感覚を覚える。普段のものの考え方とは違った視点を提供してくれる。
食欲はおおっぴりにしてもよいが、性欲は恥ずべきことである
人は人を殺してはいけない
これらの自明の理(とされている)について、作者はこれらの価値観とは全く逆の架空世界を描き、この常識に対して疑問符を投げかけている(『気楽に殺ろうよ』)。話に出てくる医者の言い分も説得的だ。
「常識は常識、当たり前だ」、と思い、そこで思考停止しても生きてはいけるが、それでは人生つまらない。世間の常識に囚われず、新たな視点を手に入れるための頭の体操の場を与えてくれる作品―噛めば噛む程味が出てくるスルメ的作品―だと思う。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-01-13 02:36:18] [修正:2010-01-13 02:36:18] [このレビューのURL]
10点 白い犬さん
藤子・F・不二雄といえばドラえもんとかの方が有名だが
私は藤子Fの描くSF(少しフシギ)ワールドの方が好きだ。
特に「流血鬼」は衝撃だった。
世界中が吸血鬼のウィルスによって感染し、「人間」の方が
少数派になった世界での少年の戦い、その結末は心に
響いた。読み終わった数日間は心がもやもやした。
今思うと何がすごいって、普通の漫画家が連載してコミックス10巻は最低出す設定、世界観を読み切りの一話でやっちゃっていることだ。
他にも数々の濃い作品があって、その内容はハッピーエンドもあればシニカルなオチもあり、藤子Fのもうひとつのひきだしに圧倒される。
漫画家志望の人は短いページで話をまとめる参考になるんじゃないだろうか。
珠玉の短編集です。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2008-03-12 02:26:50] [修正:2008-03-12 02:26:50] [このレビューのURL]
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