「稲崎」さんのページ

総レビュー数: 69レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年12月03日

休載の弊害で多少古臭くなってしまった部分はあるが、
現時点でこの作品のレベルは、少年漫画の中でおそらくTOP。
長期休載に入る2004年の時点では、他の少年漫画ではちょっと手の届かない存在だった。
休載とネーム掲載、作画の古臭さ、富樫氏の姿勢に関する批判は正しいし自分も同感である。
しかし、それ以外の部分でこの作品をつまらない、と切り捨てる批評はピント外れである、と断言する。
ここまで読んで、「少年漫画に対する好み、趣向、楽しみ方、評価の基準は人それぞれ違うだろう」と思った方もいるだろう。
確かにそうなのだが、批評やレビューにも、レベルや正誤はある。
何故なら「レベルの高い漫画」というのは確かに存在するからだ。これは漫画に限った話ではない。
面白くない、と思った人は富樫氏との照準が合っていない。
極論を言ってしまえば、富樫氏の提供する意図通りの解釈、イメージができずに、面白くない、と思い込んでいるだけなのだ。
無論、富樫氏の全てが面白い、というわけではない。イカルゴVSブロヴーダのような不評の話も出してしまう事だってある。
逆に、富樫氏を絶対視する「信者」がたくさんいるのも事実。
長期連載では避けられない、細かいミスや小さな矛盾を認めない発言は、ネタかどうか知らないがよく見かける。

最後になるが、単行本で通して読むのも面白いが、
連載中に、2chで先の展開を予想しながら月曜の0時を待つ楽しみ方もこの作品はできる。
邪道になるが、早売りのネタバレを待つ楽しみ方もできる。
何故ならこの作品は凄まじい最大瞬間風速を叩きだすからだ。
「急襲」の回や、「突入-3」の回のネットの盛り上がりは、一少年漫画の領域を超えていた。DEATH NOTEや、ONE PIECEでの某重要人物が死亡した時の勢いをも凌ぐ程だった。
あの不思議な高揚感と一体感、最新話を読んだ時の衝撃を是非とも末永く味わいたい。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-12-09 04:09:18] [修正:2011-12-09 04:09:18] [このレビューのURL]

あまり安易に10点は付けたく無いんですが……。
久米田先生は一人の読者を楽しませるために九九人の読者に切られるタイプのギャグを書いていると思います。
そしてその一人に自分が当てはまってしまった、と。
当時は自分も幼く、時事ネタのほとんどはわからなかったのですが、箇条書きのうちの一つでも知っていれば思わずニヤっとしていまう。
アベレージで毎週楽しませてくれる、本当に素晴らしいギャグマンガでした。


今まで読んできた無数の漫画の中で自分が躊躇無しに10点をあげられる3つの作品のうちの1つですこれは。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-03-01 16:42:18] [修正:2010-03-01 16:42:42] [このレビューのURL]