「霧立」さんのページ

総レビュー数: 33レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年05月13日

6点 聲の形

言いたい事はたくさんある。
小学生男子のヒエラルキーは一にも二にも「腕力」に依存する。よって主人公のような「喧嘩のできる男子」をハブる「勇気」などその他大勢のクラスメートは持ち合わせていないし、男子も死を決意する程の根暗に堕ちる事もない。現実はさしたる報いも受けず、案外快活に育って社会的成功まで収めたりしてしまうのだ。
ヒロインが取って付けたような儚げな美少女である事も頂けない。贖罪がテーマの一つなのだから会う事自体がボーナスステージのような女の子では意味がないだろう。はっきり言うがブサイクだからこそ胸を打つシチュエーションというものもこの世にはあるのだ。
ただ、それでもこうした障がい者のいじめといったテーマを週刊少年雑誌というステージで連載し、エンターテインメントとして商業ベースでの成功(これが大事)にまで持っていった作者と編集者達には賛辞を贈りたい。少年漫画にはもっと色々な作品があっていい。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-03-16 13:49:50] [修正:2015-03-16 13:49:50] [このレビューのURL]