「霧立」さんのページ

総レビュー数: 33レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年05月13日

ミステリーの合間合間に日常に対する疑問を主人公がぶち込んでくるという構成。勿論人死には多いが絵柄のせいか比較的淡々と話は進む。主人公の主義主張が基本的に「欧米」連呼の出羽守なので、そこに共感できるかどうかで評価が分かれる作品。
長編と短編とがあるが、長編はやや設定が浮世離れのものが多く、短編の話の方が切れ味が良い印象。
あと全編を通じて、犯罪者の背後の存在(ラスボス?)を匂わせているが、こういうのは期待値高まる分ガックリ感も高いので、期待しすぎないのが吉。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-03-17 05:19:00] [修正:2021-03-17 05:19:00] [このレビューのURL]

不思議な漫画です。
イケメンで高身長で勉強もスポーツもできておまけに性格もいい。
こんな♂が主人公ってだけで破り捨てたくなるような設定なのに素直に読めてしまうのがまず不思議。
内容は料理をツールにしたハートウォーミングという今時珍しくもない設定なのに既視感はあまり無いし読後感も悪くない。
キャラクターにしても別に表情豊かでもなく、どちらかというと能面みたいに乏しいのにその心情はしっかり読み手に伝わってくる。
これが狙っているのか偶然なのかはともかく、この作品(作家)は表情やコマ割りなどを抑え目にすることでかえってわざとらしさや感動の押し付けを排除する事に成功しているように思えます。あとセリフ選びが中々秀逸ですね。
「心に滲むような」そんな表現をしたくなる漫画です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-06-28 23:15:28] [修正:2015-06-28 23:15:28] [このレビューのURL]

まあベタな展開ではあるんです。
シングルファーザーの教師が教え子の女子高生と一緒に料理を作って食べる…文字にしただけで「ああ…」ってなります。
そんな中でも自分がこの作品を許容できるのは娘のつむぎの存在です。この子がいる限りは先生と小鳥が一線を越えることは無いと思うので、男にとっていかにも都合の良い「小鳥の淡い恋心」もある程度微笑ましく見られる訳です。そうした三者のバランスの良さがこの漫画の肝のような気がします。
という訳で今後先生と小鳥がくっついたら「そういうの求めて無いから」と評価マイナス2にします(笑
最後になりましたがストーリーは毎回テーマとなる料理を作って食べるだけのもの。強い感動はありませんがどれも暖かいお話です。現実は女子高生に声かけられる妄想する前に料理くらいしときましょうってなもんですが。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-05-19 17:00:13] [修正:2015-05-19 17:00:13] [このレビューのURL]

女性専用アパートに宇宙人が居候する話なのに9割方宇宙人が関係ないという斬新な漫画。じゃあその9割は何かと言うとしょうもない下ネタや下世話なガールズトーク。でもそれが実に面白い。
外ではすましていても家では…なんて女性は漫画でも別に珍しくないんだけど、この作品は作者のタッチもあいまって女性たちが良い意味で生々しい。8ページのショートストーリーなのに捨て回があまりない。そして基本女子が部屋で駄弁るだけなのでセリフばっかり。でもそれもいい。
休日にゴロゴロしながら読むのがぴったりの緩さですが男性でも十分楽しめる作品なのでオススメです。友人の形容するのに「量産型ゆるふわパーマ」なんて出てきたら興味湧きません?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-05-18 08:39:06] [修正:2015-05-18 08:39:06] [このレビューのURL]

6点 聲の形

言いたい事はたくさんある。
小学生男子のヒエラルキーは一にも二にも「腕力」に依存する。よって主人公のような「喧嘩のできる男子」をハブる「勇気」などその他大勢のクラスメートは持ち合わせていないし、男子も死を決意する程の根暗に堕ちる事もない。現実はさしたる報いも受けず、案外快活に育って社会的成功まで収めたりしてしまうのだ。
ヒロインが取って付けたような儚げな美少女である事も頂けない。贖罪がテーマの一つなのだから会う事自体がボーナスステージのような女の子では意味がないだろう。はっきり言うがブサイクだからこそ胸を打つシチュエーションというものもこの世にはあるのだ。
ただ、それでもこうした障がい者のいじめといったテーマを週刊少年雑誌というステージで連載し、エンターテインメントとして商業ベースでの成功(これが大事)にまで持っていった作者と編集者達には賛辞を贈りたい。少年漫画にはもっと色々な作品があっていい。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-03-16 13:49:50] [修正:2015-03-16 13:49:50] [このレビューのURL]

生徒会会長就任を人生の究極目標におく主人公が権謀術数を尽くして野望を掴もうともがき足掻く物語。学園内の政治闘争を本人たちは大真面目に、しかし読者視点ではコミカルに描くこのセンスが軽妙で面白い。人を選ぶテンションかも知れませんが、話術や洞察力、胆力といった人の持ち得る武器だけを駆使して闘争を繰り広げる姿はある意味新鮮。能力バトルなどに食傷気味の方にオススメしたい作品です。※褒めてる癖に6点なのは、点数基準に準拠している為で、素直に楽しめる良作漫画。この表現がピッタリくる漫画です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-10-29 13:30:16] [修正:2014-10-29 13:30:16] [このレビューのURL]

8?9巻くらいを境に緩やかに変質していった作品。
後半になるに従って、Monsterなどにも見られるようになった
人情話が多くなり、キートンもどんどん感情豊かになっていく。
寝ぼけたようだった目つきも、力がこもってきている。
こちらのほうが浦沢らしいと言えばらしいのだろうが、
個人的には初期のころの、より淡々としたストーリーのほうが
味わいがあってよかった。キートンも何を考えているか
わからないような飄々とした立ち振る舞いでありながら
それが周りを引きつけていく力にもなっているあたり、
とても楽しめたのだが、このあたり、原作者との距離感も関係して
いるのだろうか。
前半だけなら9点または10点だった作品。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-05-13 11:01:41] [修正:2010-05-13 11:01:41] [このレビューのURL]