「即身仏」さんのページ

総レビュー数: 106レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年09月22日

掲載紙で読んでいますが、
一番黒く汚いのはヤンキーでも何でもなく薄汚れた大人だというどうしようもない事実。主人公難波剛がどんどん追い込まれていってしまってる展開が見ていて辛いけれど、元はと言えば家族の無理解が剛をここまで追い込んだと言え、剛の十字架は難波家全員の十字架とも言えるのが実に重い。今現在は見ていてとても辛い展開ではあるが、これをどういう風に終わらせるのか見物でもある。という期待を込めてこの評価とします。

今更ながら連載終了における印象でありますが、正直納得出来る話ではありませんでした。
途中までは日陰者の厳しさみたいなものを表現したいのかと思っていましたが、あの終わり方・難波家の愛犬・松に(途中で)愛読感謝の意を言わせてたのを見るに、個人的な印象で恐縮ですが作者が本当に言いたかった事をうやむやにされた若しくは封殺されたんじゃないのか?と勘ぐってしまいます。その分、評価を下げさせてもらいます。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-10-26 22:54:29] [修正:2011-10-07 19:26:08] [このレビューのURL]

パッと見は結構緩い漫画に見えるんですが、この作者にしては結構毒と言うか皮肉が強い漫画。
平凡な主人公・入巣達大学生の将来に関する漠然とした不安や、鯨井先輩の様に強い目標や夢を持っていても持っているのは結局の所夢であり、夢の先に対する現実を見ていない。そんな「大人になりきれてない子供」の物語だと思う。それに、出てくる登場人物にやたら痛く、入巣のバイト先の先輩とか鯨井ルカが所属する事になる事務所の俗っぽいおっさん共とかが、とにかく結構現実っぽく生々しい。

最後の方で綺麗にまとめているように見せて、実の所大人になりきれない夢を追い求めるピーターパンみたいな逃走劇を見せたのは、夢を切り売りするんじゃなく夢を求めたいという願望みたいな表現だと思う。実際はそんな(他人のことを考えない迷惑な)事が出来ないからこその、この漫画だと。

順序はともかく「響子とお父さん」も一緒に読んだ方がいいです。
読んだ方が結構すっきりしますよ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-10-11 09:55:06] [修正:2011-08-15 19:47:54] [このレビューのURL]

この漫画というか作者のあずまきよひこの凄い所は、大運動会や天地無用!の元絵よりも魅力的に描かれている所でしょうか。その上に読者受けする漫画(あずまんが大王)や計算された美しい描き込みの漫画(よつばと!)を描けているからこそここまでの売れっ子漫画家となりえたのでしょう。

内容自体は平々凡々なキャラクター萌えと言える漫画ではありますが、キャラクターの魅力を引き出している好例とも言える漫画だと思います。

関係ないですが、オヤジ魎皇鬼が実に良い味を出しています(笑)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-15 00:13:50] [修正:2011-02-15 00:13:50] [このレビューのURL]

イカ娘もそうですが、この漫画に出てくるキャラクター達は作者に大事にされてるんだな。と感じられます。みつどもえ・木曜日のフルットと並ぶ週刊少年チャンピオンの清涼剤です。

とにかく安心して読めるのがこの漫画の最大の長所。ギャグもそれなりに高い水準を維持していますし、例え滑ってもキャラクター自体が「活きている」ので不快感も感じられない。

良い意味で浮き沈みの余り激しくない優良ギャグ漫画です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-01-29 19:10:10] [修正:2011-01-29 19:10:10] [このレビューのURL]

若杉氏最大のヒット作。上手く流れに乗って実写映画まで出来た漫画。

画力自体は「西原理恵子の人生画力勝負」の2巻で漫画家屈指の下手っぴさを見せた通り、はっきり言って下手です。ただ、ギャグ漫画は画力だけで決まるものでは無く、話の転がし方は上手かったし、そのくだらないギャグ(褒め言葉)も実に良かった。しかし、巻が進む毎にギャグの勢い・切れが悪くなっていたのも事実で、最後は何とか走り切ったと言う印象でした。

ギャグ漫画全体のレベルで見たら中より少し上の出来かな?とは思うけど、とにかく売り上げ的には綺麗な位、流れに乗れた漫画だったと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-01-29 18:50:28] [修正:2011-01-29 18:50:28] [このレビューのURL]

道路事情により陸の孤島になり結果寂れた温泉街が舞台ですが、建て直しとか壮大なお話などは皆無でありこの漫画家特有のギャグや人情話が繰り広げられる、いわゆる従来通りの作者の漫画。人情話は変に生々しい所があるしギャグは妙に馬鹿馬鹿しくて楽しい。そういう小慣れた造りなので普通に面白い漫画です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-01-20 08:03:04] [修正:2011-01-20 08:03:04] [このレビューのURL]

飽くまでも、この漫画はファンタジーです。

現実っぽい構成ではありますが、主人公の指導方法を現実でやったら普通は上手くいく筈がありません。連載誌において巻末の目次の所でも作者はそういう事を書いていたという記憶があります。ただ、漫画自体は非常に読ませる代物であるのは間違い無く、過剰なまでの狸の化かし合いとも言える進め方は痛快なものがありますが、これも過剰な描き方の出来る漫画だからこそでしょう。

面白いんだけど、野球漫画としてはちょっと毒が強すぎるかと思う。
この人の漫画でまともな野球漫画を見たければ「ショー☆バン」(この漫画の原作をしていた)を見るべき。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-19 23:39:12] [修正:2010-11-19 23:39:12] [このレビューのURL]

最近連載を再開したモーニングから。この漫画が長期連載モノというのを初めて知りました。

諸星大二郎の作風は独特でいたって真面目な作風ですが、たまに入るギャグなんかで思わず爆笑してしまったり、ここら辺は流石の実力者だと思います。とにかく八戒が徹底的に駄目過ぎます。まぁ、こいつがムードメーカー的役割なんでしょうけど。しかし、この作者は妖怪伝記モノが好きなんだなぁ、って思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-06 13:22:26] [修正:2010-11-06 13:22:26] [このレビューのURL]

チャンピオン系列の雑誌の掲載漫画らしくエロいしグロいし、何より涙に頼り過ぎの描写はどうかと思った。そこはマイナス。

杉村と琴弾のエピソードの改変は原作より良かったと思う。原作だと杉村の死に方があんまりだったので。
(有馬光子のアレはすべからくやり過ぎではあったけど・・・)

最後まで読んだ漫画ではありますが、個人的な不満があったとすれば、川田章吾の最期のシーンにおいては原作の方が感慨が深かった。漫画の方が何かあっさりした感じだったので。

原作より過激というかやり過ぎではあったものの、作者の力量のお陰かグイグイ読ませられた印象があった。そういう漫画でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-05 20:11:10] [修正:2010-11-05 20:18:04] [このレビューのURL]

一言で言うと、作者の特撮愛がこの漫画を作らせたと言える作品。

作者がイブニング誌上で連載していた「がんばれみどりちゃん」に出てきた、あこぎというか商魂逞しい特撮モノ「きなこマン」を舞台とする漫画です。
唐沢なをき先生の作品らしく、出てくる登場人物全てが曲者、いや、変態揃いで、主人公名神イリヒトが自分の緊縛好きの性癖に一致した為にスーツアクターの道を進むというお話。こいつが一番の社会不適合者といえますが、こいつなりに成長していく漫画とも言えますがここは唐沢先生の描く漫画、あんまりカタルシスは感じられません(笑)

きなこマン自体は戦隊モノや仮面ライダーといったメジャーな作品では無くて貧乏会社が製作する深夜の時間帯の特撮番組で、その撮影は行き当たりばったりながらも渋太く作られているのが実にリアルだったりします。特に凄いなと思ったのは、だめグラビアアイドル・乙梨キミエの火の不始末で撮影所が燃えてしまった時に、社長がヤケになって撮影所が焼け落ちるシーンを撮影したという、決してタダでは転ばない所でしょう。撮影スタッフが、おかげでリアルな炎上シーンが撮れたとか言うのは爆笑しました(笑)

表現こそ誇張気味に描かれているものの、作者サイドの特撮に対する現状・知識・何よりリスペクトの感じられる作品となっています。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-10-30 07:43:01] [修正:2010-11-05 18:35:42] [このレビューのURL]

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