「左手」さんのページ

総レビュー数: 23レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年04月07日

 「土下座の新境地」
 板垣イズムを継承した漫画です。
 バキで使用した格闘漫画の表現方法で全く別ジャンルを描いたとしても通用することが証明できた漫画と言えます。
 しかし、板垣恵介自身が描いていないので、バキの迫力のある不自然な絵や説得力のある台詞よりも、どげせんの普通すぎる絵の構図や無理矢理感のする台詞が漫画の技術的に劣ってみえてしまった。バキを映画で例えるなら、どげせんはテレビドラマのような具合です。
 話の内容よりもどんな表現が飛び出すのかが期待される漫画と思うので、これからの期待も込めて、オススメです!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-14 02:58:39] [修正:2011-04-14 02:58:39] [このレビューのURL]

2点 幕張

「バクマンの平丸さんは木多康昭」
 景情さんの幕張レビューを見て下さい。私のダメダメなレビューを見るより完璧なので、奈良がゴリ子を見るほどの違いがあるのでそちらを見て下さい。

 なので、今回はリアルタイムで読んでない世代の私の率直な思ったことを書いていきます。

 ジョジョのパロディが多いからジョジョ知ってる人が読むとツボにはまるよ、と言われたので読みました。確かにザ・ワールドやスティッキーフィンガーが出て面白かった。他にもドラゴンボールやその時連載していたワイルドハーフ、テンテンくん、マキバオーも出ていたり、元ねたが分かったものもあったので少しは楽しめた。

 読んでいて気になったのが、私がこの幕張を100%楽しむことは絶対に出来なっかったことです。

 まず1つ目は、リアルタイム感が不可欠であること。
 時事ネタやその当時ジャンプで連載していた漫画のパロディがたくさん盛り込まれていることが、この漫画の笑いの要素の半分を担っている。ここが黄金期のジャンプを読んでいなかったり、その当時のテレビ番組やタレントをよく知らないので、全てを楽しめなかった。

 2つ目は、下ネタによる笑い。
 ここは完全に私的な感想ですが、下ネタへの耐性はありますが、少し冷めてみてしまう傾向にあるので、楽しめなかった。裸になれば、下ネタを言えば、面白いと思うことに疑問があり、率直に笑えないところが冷めてしまう。

 最後に3つ目は、作者のパロディへの深い理解について。
 パロディとは、かなり難しい笑いの一種であり、パロディをする側とそれを理解できる受け手側との間でしか存在しえない笑いと考えています。
 それを踏まえれば、パロディにはかなりの質を求められる。
 元ネタの表面をすくったようなパロディから、もっと深い部分の構造から理解してのパロディ(例えば、以前に書いためだかボックスのお話作りからのパロディのようなこと)まであります。
 ここで最も冷めてしまうのが、表面をすくったようなパロディです。まるで、友達同士で流行の芸人のギャグを言うような感じです。
 この幕張では前者のようなパロディが多く感じられ、画力にも難があり、そこでも楽しめなかった。
 ジョジョのスティッキーフィンガーが出てきた場面での奈良の「僕、ブチャラティ」の台詞が許せない!あそこはブチャラティの名台詞を言わせる方が絶対に面白いのに。私としてはあそこは「覚悟はできている」にするべきだった。

 しかし、最も楽しめたのが、作者の内輪ネタ、暴露ネタが一番ツボにはまりました。
 締め切りに追い込まれた作者が必死こいて描いた回が最も良かった。私小説のように作者自身の体験が笑いにつながるのが、今まで読んでいてた漫画の中にエッセイを省けば、こんな笑いもあるのか、という新しさを感じました。

 面白いかどうかと聞かれると面白いですが、一度読めば、もういいやと思っちゃう漫画でした。ジャンプ黄金期をリアルタイムで読んでいる人にとってはかなり面白い作品になりえます。

 最後になりますが、作者の木多康昭はバクマンの平丸さんのモデルですよね。
 漫画家を辞めたい、ギャグ漫画家、ポルシェと女の話が出てくる(最終巻の表紙の裏の言葉から推測できる)

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-07-07 12:13:32] [修正:2011-07-07 12:13:32] [このレビューのURL]

 「全体的に杜撰過ぎ」
 前作の花マル伝までは中学生として頑張っていて良かったのですが、新になってからはレベルが一気に世界になり、バトル漫画でありがちな強さがインフレし、ライバルの天才・木元と戦うためには世界大会の決勝まで負けてはいけなくなり、最後の決勝までの全ての戦いが無差別級の世界レベルなのに、まるで消化試合。読んでいてやめてやろうかと何度も思ったことか

 その消化試合も杜撰(ずさん)の一言です。柔道での勝ち負けは柔道自体の強さによるものなのに、毎試合前には花マルは相手の選手のことを思っては、落ち込み、今までに捨ててきたものや背負っているもの違いに試合中までも引きずり、結局はその試合の途中で吹っ切れて勝つ。
 大前提として花マルは木元と戦うまでは負けられないことになっていることから生じるひずみが全体のバランス崩壊とインフレを起こしている。

 中学で強かった選手などの高校編での活躍が見たかったし、新キャラはとってつけたようなのばっかりだし、成長物語で主人公とその周りの登場人物のみが世界の中心という考えのこの手の漫画は作者の漫画の下手さを露呈しています。
(例外でバキなどでは行き当たりばったりが良いところであるので新・花マル伝の場合は失敗ということです。)
 ラストのとってつけた感も杜撰すぎます。

 中学生編の花マル伝は読み返してもいい位なのですが、新のほうはもう読むことはないでしょう。

 読者の私が言うのもなんですが、花マルが世界で一度負けてからの高校生編で金鷲旗が見たかったです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-17 16:22:49] [修正:2011-04-17 16:22:49] [このレビューのURL]

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