「左手」さんのページ
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「良い漫画には漫画としての"喜び"がある」
点数は高めですが、それぞれの漫画には必ず面白い所があるのでそこを自分なりの読み方が伝われば嬉しいです。
気になること&共感してほしいこと:女性漫画家の描く漫画の登場人物で漫画家や小説家など物書きが出てくる確率が異常。
赤ちゃんと僕の藤井君の母、彼氏彼女の事情の井沢、モテキのオム先生、だぁだぁだぁの漫画家、こどものおもちゃのサナの母、姫ちゃんのリボンの姫子の母、水色時代の主人公など。
これの現象は作中のキャラクターに自分を投影しているのだろうか・・・

8点 おおきく振りかぶって
私自身、野球自体好きではありません。野球の魅力や野球の強さが全然分かりませんでした。それまで読んできた野球漫画と呼ばれるものはビックリ人間ショーや野球を通じての友情恋愛を描いたもので、本質の野球のルールやプレーの面白さが全く伝わらなかった。
しかし、おおきく振りかぶってはそれらの漫画とは一味も二味も違います。
打席でのバッターとキャッチャーの球の読み合い、強くなるための(矯正ギプスなどの非現実的なのでない)トレーニング、凡才たちの努力、高校生らしい立ち振る舞いなど、相手校の選手も主人公たちもが一途に野球に青春を賭ける姿に読者は読みふけてしまう。
悪い点とすれば、女性作者がありがちな登場人物の不必要なまでの詳細設定、試合が長い、絵に特徴があり苦手に思われる。
それでも、キャラクターたちが頑張る姿にはハッとさせられるところがあり、オススメです。
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[投稿:2011-04-08 14:03:43] [修正:2011-04-08 14:03:43] [このレビューのURL]
7点 I”s <アイズ>
「少年漫画的恋愛漫画」
王道恋愛漫画とはなにか!自分だけでなく、恋人の夢までも叶えようとする献身さである。ただ相手のことが好きなだけでは、両者の気持ちの問題なだけで、恋人同士になったあとの自分もしくは相手がどうなりたいのか、が究極の問題である。例を挙げるとご近所物語を始め、様々な少女漫画に見られる。
しかし、それらの例は少女漫画であり、I"sは全てが一貴の一人称で語られる少年漫画である。特に夢のない一貴と芸能界で活躍をする夢を追う伊織との差が注目すべき点である。自分の思いと逆行したり、伊織の夢を応援するために嘘を付き、自ら別れを告げたり、相手を想うことと相手の夢を応援することの狭間で葛藤する一貴に共感せざるを得ない。
最後の「夢つかんだね」の台詞がこの漫画の全てを表しているといえる。絵の上手さは言うまでもなく、葛藤の描き方がすばらしい。
青春を過ぎた人もまだの人も相手のことを想う気持ちは普遍のものです。一番好きなキャラはいつきちゃんで、オススメです!
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[投稿:2011-04-11 00:11:30] [修正:2011-04-11 00:11:57] [このレビューのURL]
7点 バクマン。
漫画業界の内情、それも人気雑誌で特殊な少年漫画を扱っているジャンプを赤裸々に描き、そこで繰り広げられる漫画家と編集者のやり取りなどは今まで多少はその様子を知っていた読者にここまで開けっ広げに書いた漫画は私の知る限り初めてです。
週刊のジャンプでありながら、1話の展開の早さは月刊1話分ほどのボリュームがあり、連続ドラマのように読者を次へ次へと読ませる映画技法でいうところのクリフハンガーで次回への引っ張りで良いところで終わらせ、次も気になるつくりはジャンプの中でピカイチです。
絵も初期よりもコメディ風に書き換わり、バトル漫画でないので伝わり難い緊迫感や勢いの表現も絵を見るだけでも伝わる書き方もメリハリがあり読みやすいです。
しかしながら、主人公に共感しづらい。それは主人公は天才だからです。それはジャンプだからといえばそこまでなのですが、ほとんどが凡人である読者からすると、才能やチャンスを持つ天才には100%共感できない。天才が天才を発揮するまでのサクセスストーリーで、努力しているが結局は天才だからで終わる。その点で主人公のインパクトが弱いといえます。
上記より、おそらく読者の中で好きなキャラクターは平丸さんが多いのではないでしょうか。実際、人気投票で3位でした。個人的には天才だけどダメ人間の平丸さんとすごい技術はあるがチャンスを逃してしまう中井さんが好きです。
オススメです!待ちに待った中井さんの登場にワクワクしている私からでした。
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[投稿:2011-04-08 20:20:31] [修正:2011-04-08 20:20:31] [このレビューのURL]
7点 GANTZ
「絶望感」
少年漫画を慣れ親しんだ私にはGANTZで人が簡単に死ぬことに恐怖を覚えました。死んだら神龍で生き返せばいい、RPGで最初はスライムから倒して徐々にレベルを上げていけばいい。そんな親切設計がGANTZにはない(蘇りはありますけど)。
毎回の戦闘で仲間たちがゴミのように死んでいく。死に対してや絶対に倒せそうにない敵に会ったときのように、そこにあるのは「絶望」だけ。
この絶望の緊張感がGANTZの面白味です。
2.5次元の絵がGANTZにマッチした世界観を描き、SF要素がしっかりとあり、あとは終わりがきっちり描ければ、後世に残る名作として受け継がれていく漫画になるのではないでしょうか。
これからの展開に期待を込めて、オススメです。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-04-08 14:18:51] [修正:2011-04-08 14:18:51] [このレビューのURL]
6点 20世紀少年
「引っ張りの天才」
連載中は面白くて続きが気になって仕方がなかったが、終わってみるとまるでゴミを見るかのような扱いになってしまうのが、正直なところです。
風呂敷の広げ方が上手く、古きよき日本の郷愁感や多くの謎が読者を引き込み、次へ次へと引っ張られて、読んでる最中は面白い。が、風呂敷の包み方が納得できなかった部分であり、読者が期待していた包み方と作者が最終的に包んだ終着点が全く異なり、作者の意図が理解できなくなり、結果面白くなくなった。
漫画が終わってしまって結果を知ってしまった人にはもう2度と読まないでしょう。
まだ読んでない人にとっては9点、もう読んだ人にとっては3点で、評価は間をとって6点です。面白いことは間違いはありませんので、オススメです!
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-04-11 12:20:37] [修正:2011-04-11 12:20:37] [このレビューのURL]
6点 トリコ
ジャンルとしては今までに見たことがない「バトル料理漫画」です。バトル漫画のような表現を使った料理漫画はあったが、トリコはその逆、内容が料理についてなのにバトル漫画。
バトル漫画に必要な戦う理由は読者全員が共感できる「食べるため」に戦う。これほど、簡潔な理由はジャンプで読んだことがありません。
また、フルコースを揃える最終目的もはっきりしており、トリコは十分強いがグルメ界はそのトリコでも苦戦をするほどの厳しさが主人公の強さの立ち位置を絶妙なバランスを取れている。
しかし、小松の存在がトリコの冒険に油をさしているように感じることと帰り道表現が甘い気がする。
今ジャンプで楽しめる漫画が減っている中で素直に楽しめる良作漫画です。
オススメです。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-04-07 15:36:11] [修正:2011-04-07 15:36:11] [このレビューのURL]
5点 め〜てるの気持ち
「説明不足=不安感+リアルさ」
GANTZにもいえることですが、話の説明不足が全体に妙な不安感を与えています。キャラの心情を言葉では出さずに特徴のあるリアルな絵で表現をしていることから来るのでしょう。
め〜てるの気持ちのストーリーはすごい面白いというわけでもなく、30歳童貞ひきこもりに夢を見せるだけの気持ちの悪い内容です。
しかし、読者には母になった23歳のはるかの心情が語られず、本人の行動でしかその気持ちを憶測できない。行動の説明が完全にスッポリと抜け、私からするとはるかはキチ外にしかみえず、この漫画はサイコホラーです
途中のひきこもりのプロや最後の展開が急なのには行き当たりばったり感がして、不完全さが出ていますが、その不完全さが奥浩哉作品に絵と共にリアルさを醸し出しているのではないでしょうか。
3巻しかないので、さらっと読めるので、オススメです!
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-04-15 12:06:21] [修正:2011-04-15 12:06:21] [このレビューのURL]
5点 K-1 ダイナマイト
「コロコロなのに」
気持ちいいまでの成長物語。絵やアクションの描き方も申し分なしで、読者層を変えても他紙でも十分に通用するレベルで、必死になって戦う姿がかっこいい。
しかしながら、中盤までは普通の格闘漫画として読めたのだが、気が出てきてからが蛇足で面白くなくなった。そこまでならかなり面白い。コロコロだからしかたがないのかな?
中盤までで8点、終盤がマイナス3点で、計5点です。巻数も少なく読みやすいので、オススメです!
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-04-11 11:53:29] [修正:2011-04-11 11:53:29] [このレビューのURL]
5点 ONE PIECE
賛否両論ありますが、この漫画は読み方の違いで面白いか否かが分かれてしまう。それは、理屈を必要とすることかそうでないかで大きく変わってくる点である。
まず、面白いところは、なんといってもワンピースの醍醐味はガヤガヤしている絵や話です。ルフィや仲間たちがボロボロになって戦う、その描写はかなり書き込まれていて、次回が気になるハラハラさせる展開。世界観も広大で、魅力のあるキャラ、最終目標が一繋ぎの財宝(ワンピース)を手に入れることであり目的もきちんと設定されている。それらの理屈抜きにしたガヤ的要素がファンを熱狂させるのであろう。
一方で全く面白くないと言っているアンチの意見としては、理論や理屈を必要とするからである。例えば、CP7編でのサンジがなぜ勝てたのか、マリンフォードでの戦いで海軍がエースの処刑をなぜ交渉のカードとして使わなかったのか、など勢いだけで突き進んでいく展開に理屈がなく、そこにつまらなさを感じてしまう。冷静になって読むとかなり冷めてしまう。
今まさに連載中ということが連続ドラマとして続きが気になる興味の持続が面白さを支えているのではないでしょうか。20世紀少年がそうであったように。
ワンピースという名のグランドラインに入るか入らないか、そこが面白さの分岐点ではないだろうか。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-04-07 15:12:14] [修正:2011-04-07 15:12:14] [このレビューのURL]
4点 ホムンクルス
「面白くないけど、読んだほうがいい(特に心理表現)」
中学生の時に殺し屋1を読み、やはりこのホムンクルスも気になってしまい読みました。面白いか否かは別にして、読んでおかないといけない気分になる漫画と思いました。
話の内容は正直にいって自分の力不足からか深くまでは読み込めませんでした。少年漫画のような爽快感はなく、泥を被ったように鈍重な気持ちにさせる展開やストーリーの進め方が面白さの枷としてなかなか前へ進めない。つまらないと感じることもしばしばありました。
しかしながら、この漫画の面白みはやはり心理表現。
話のほとんどが2人で向き合って話しをするだけで、その会話の中からホムンクルス(内なる自分)が変化していく様子は漫画というメディアの表現力の限界に挑戦しているのではないだろうか。
また、表現の可能性をより深くえぐる作品でもあると考えます。
コマ割、ホムンクルスの造形や変化で、動きがないただの会話をよりスリリングで面白さを増す効果を付加しているのです。なかなかここまで喋りだけの場面で読者を引き込み疲れさせるのは、やはり作者はすごいと言わざるを得ません。
この漫画のテーマといえる「人の外見と内面」は難しい題材でここまで、外見について踏み込んで厳しく言及している漫画は初めて出会いました。
憶測ですが、かなりの抵抗と挑戦があったのではないでしょうか?
人は内面が大事っていうけど、現実には綺麗・可愛い・格好いい方が絶対に不細工よりも得ですよね。
このホムンクルスは面白いから読め、とはいいませんが、面白くはないけど読んだほうが絶対にいい、といえる漫画です。
オススメです!
<全巻借りて読みました。>
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-07-25 22:33:40] [修正:2011-07-25 22:33:40] [このレビューのURL]