「kuroneko3298」さんのページ

総レビュー数: 61レビュー(全て表示) 最終投稿: 2012年08月30日

まさに何度も読まないといけなくなる作品。
淫靡な香りとともに文学的な匂を漂わせてのめり込ませる。
作家である溝呂木の「書けなくなる恐怖ー」が
私はこの作品のテーマなのかな・・と思う。

凡人の私にはおおよそ想像もつかないけど
地位も名誉もある大の男が「ウツボラ」を書く為に
少女に犯され堕ちて行く様は--
その怖さを充分感じさせられた気はしました。

彼の下で淫らに喘ぐ少女は一体誰だったのか--
意味深なセリフ、不可解な女の行動、曖昧な溝呂木の供述で、
彼女の正体は二転三転。
妖艶な肢体が印象的な瞳が 彼女をますます謎めいたモノへかえてます。
ラストではそんな「彼女の正体」も明かされているのですが
でもやっぱり違うのではないか--?と思わせる凄さだ。

明日美子さんの新たな魅力に、もはやクラクラ!
読みごたえも十分です!! 

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-10-04 23:15:33] [修正:2012-10-04 23:17:59] [このレビューのURL]

羽をむしりとられたユリスモール。
 僕だけがみんなの中のユダだった-----

宗教色濃い作品だけにわかりにくさもあるけれど---
純文学の香り漂うまぎれもなき名作!

ユリスモールを苦しめ続けた「事件」は年若かった私にも
十分すぎるくらい衝撃的だったし彼の絶望を感じられるものでした。
そんな彼が自分を心配する多くの友人たちの存在に・・・。
多くの人に愛されていることに気づいたとき
彼を思って逝ってしまったトーマの死の謎が一気にほどける。
そして彼にトーマの真実の声が聞こえる・・。
その時私は自分の心が震えるのを感じました。

「羽、僕はいらない 君にあげる・・・・・」
それは無償の愛--とよべるものだったのではないでしょうか。

でもやっぱりそれは過ちなのだと心しなければならない。
空の上で彼もまた多くの人に愛されていたことを・・
多くの人を悲しませたことを知った事だろう・・(涙)

この結末は「HAPPY END」か「BAD END」か
しばし余韻に浸れる作品だと思います。


ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-10-04 21:47:44] [修正:2012-10-04 21:47:44] [このレビューのURL]

8点 MONSTER

 この作品は一気読みしました。いや-痺れた!!
 やっぱラストは「なんじゃそりゃ?(涙)」と思ったけど
 待たずに読めるってこんな楽しいのかと思った(笑)

「ヨハン」の心情は「ともだち」同様遂にわからずじまい。
あいかわらず悶々させてくれます。なんでこうなんだかー。
でもやっぱ惹きこまれて夢中になってる自分がいて・・
まいった=と言う感想になっちゃう。
あの絵本も全て浦沢氏の創作・・と思うとその凄さに又痺れる。
 
「もう一つのモンスター(小説)」もまた違う意味で凄い。
やっぱ浦沢氏は天才-絶対そう思う作品。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-10-03 00:31:25] [修正:2012-10-03 00:34:03] [このレビューのURL]

 ラストでは「なんじゃそりゃーー!(涙)」と思った一人ですが
 一気読みしてガタガタ言ってる方々に一言だけ伝えたい。
 私がどんだけ次の巻が出るのを楽しみにしてたか・・を。
 ともかく引っ張り込む力は半端ないんだと思う。
 とはいえ 浦沢作品は確かに読者に冷たい。自己補完は不可欠。
 この作品の結末に映画ほどの「ともだち」の感情が描かれていたら
 名作になったのにな?と思ったりしたけど。
 それはここだけの秘密ね・・♪

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-10-02 18:39:56] [修正:2012-10-02 18:41:21] [このレビューのURL]

8点 OZ

舞台は第3次世界大戦から31年後の世界----
戦乱と混迷の中---夢の都市OZを目指す物語
当時少女マンガにてこのとてつもなく壮大な物語は私の心をわしづかみ。
1019(サイバロイド)のムトーへの思いには大泣きしたっけ。

傭兵ムトーは私にとって大好きな冴羽 獠よりかっこいー男でした♪
欲を言えばOZの支配者リオンはもうちょっと骨のある男であってほしかった!

モチーフは「オズの魔法使い」ピンとこなかったけど
OZを目指すフィリシアがドロシーなら
ムトーは心(愛)を得たブリキ。ネイトは自分で進む勇気を得たライオン
1019(サイバノイド)は人になるべく知識を得た案山子だったのかもしれない。
SFというよりは少女マンガらしく心や思いが秀悦な本作---。
OZはとんでもないところだったけど、ムトーにとってのOZは 
銀色に輝く麦畑が一面に広がる地球--だったんだよね。
ラストまでぬかりない終焉にほっこりでしたわ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-10-02 18:13:38] [修正:2012-10-02 18:13:38] [このレビューのURL]

主人公光也は祖父の強い願い(親友仁を救って欲しい)によって大正時代へタイムスリップ!
彼に何が起こると言うのか。光也は帰れるのか--。
大正ロマン&サスペンス!そしてあぶない友情*っと私の心をわし掴み!
最終回は久々に顔がはれるほど爆泣きしてしまいました。
ソレは確かに悲しくて切なくて---。なのですが---
心が暖かくなる・・そんな涙です。
思う事の凄さを。行動することの大切さを。そして平和な優しい未来の為に私たちは今日を、精一杯生きなければならないのだと。
教えられる、とってもいい作品です。是非どうぞ!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-09-29 23:46:53] [修正:2012-09-30 00:51:24] [このレビューのURL]

朱鷺色三角の続編。
コチラはガラリと様相を変えてバスケットのためにアメリカに渡った
霖くんの本格派青春ストーリーとなっています。
本場アメリカでのバスケットの厳しさに加え 友人でさえ
襲われる事を知りながら助けてはくれない現実に驚愕---。
日本の甘さを・・霖とともに感じさせられたっけ。
後半は零と蕾もやってきてあの「不思議な力」も満載です。
スラム出身のジョーカーとの友情物語に感涙。
ラストでは天才キングとのバスケ対決が待ってます!
高慢さの中にある彼の孤独。因縁に苦しむ零の孤独も描きだして涙。
蕾をはじめみんなの恋の決着も最高で思わずニンマリしちゃいますよ!




ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-09-27 14:23:41] [修正:2012-09-27 14:23:41] [このレビューのURL]

妖の、人の優しさがいっぱい詰まった作品。
せつないながらも 優しい気持ちになって涙している自分がいます。
悲しい幼少期を過ごした「みえる人-夏目」の成長・再生の物語でもあります。
なんだかんだ言いながらも結局 夏目を見守ってくれてる。
ツンデレにゃんこ先生も最高♪
繊細な絵が見ずらいという方はアニメがおすすめです!
妖怪を使役できる友人帳。
「祓い屋」の登場で渡してはならないのは人--とも思えてきました。
危険な妖も現れスリリングな様相もふえましたし、 
「友人・家族」もできた夏目は「大切な人を守りたい」という思いに
突き動かされはじめてます。 
そんな夏目から今後も目が離せません!
1巻完結も多いので是非1度手に取ってみてください。お勧めです♪


ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-09-27 13:58:29] [修正:2012-09-27 14:01:09] [このレビューのURL]


ちょっと病んだ時夫にひろわれたチビ猫ちゃんはいつか人間になれると信じてる子猫ちゃん。
彼女の存在で救われていく時夫と諏訪家にほっこりです♪
カーニバルナイト・ミルククラウン・ギャザー・猫草・かいかい・葡萄夜・ピップ.パップ.ギー。なんとも不思議な表題ですよね。
「何のこっちゃ!」っと思ったらぜひTRYしてみてください(笑)
そこにはビー玉みたいなチビ猫ちゃんの瞳にうつる摩訶不思議な世界が満載。
大島さんの感性にひれ伏しちゃうこと間違いなしです。


 

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-09-21 14:29:42] [修正:2012-09-21 14:29:42] [このレビューのURL]

恋する二太郎にはきらめいて見えるマリコさんが、親友たちにはそうはみえない。何ともクスクスです。そんなささいな日常のクスクスしちゃう出来事やチクっとささる悲しみがちりばめられてる作品です。
二太郎をめぐるたくさんの人たちの短編作品にもなっているので、きっと誰かに共感できると思います。
どんな時も愛犬みかんはそばにいて。時々二太郎を振り返りながら嬉しそうに走る。「ずっといっしょにいような」そうつぶやくこの幸せな今もこのときも・・
いつか彼の中で永遠の野原になるのだろう。
時には誰かを傷つけ、自分も傷つく。けれどきっとそれは少しの痛みとともに
いつかいい思い出となって自分の宝物になる。
最後まで明るくガッツな野沢ひとみの姿に
一生懸命生ききればきっといいことある!!てぜったい確信できますよ!!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-09-21 13:30:35] [修正:2012-09-21 13:30:35] [このレビューのURL]