「ルリヲ」さんのページ

総レビュー数: 114レビュー(全て表示) 最終投稿: 2012年09月13日

人間の感情のありかたとか、うつろいであるとか、そういうものを描くのが非常にうまい。

物語の進み方は淡々としていて、そこにアクセントのようにちょっとしたコメディ的会話が差し込まれたり。決して作風は明るくないけれど。

登場人物の話すこと、またその考えに「成程」と思わされたり「うーん?」ってなったりする。
共感できるときは心にグサグサ。ピンと来ない時はモヤモヤ。
でも、本来人の考えってこういうものだなあ、と思った。
登場人物がとても人間っぽい作品。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-11-11 22:05:52] [修正:2014-11-11 22:05:52] [このレビューのURL]

7点 鉄風

女子の総合格闘技漫画。

主人公はいわゆる天才で、なんでもすぐ人並み以上にできるようになってしまう。
そのため、「努力して努力して、なおその目標にとどかない」という体験を求めるドM。
そのうえ「充実している人間を許さない」とかいって他人を完膚なきまで叩きのめすドS。性格も悪い。

そんな主人公が、総合格闘技を始める。理由は、気に食わない相手(充実している青春少女)を見つけ、負け、その子を叩きのめすためという主人公にあるまじきもの。

主人公の性格や天才性、物語の展開、まともに見えてどこか狂っているキャラたち、全てが魅力的。

特に主人公の夏央が最高。
本来なら敵とかライバルにいそうなタイプのキャラだけど、それが主人公になっていることでこの漫画のオリジナリティが出てる。
基本ドMで性格も悪いけどもういろいろと可愛い。

長期休載しているのが残念。

追記
祝、連載再開!
最新刊も素晴らしいクオリティだった。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-06-18 10:43:11] [修正:2014-06-11 21:50:20] [このレビューのURL]

著作に「惑星のさみだれ」がある水上先生の最新作。

物語は、主人公とヒロイン、友達たちの日常パートと、主人公が過去生を体験するパートが交互に来るような形で構成されている。

過去生は主人公の魂がこれまでに体験した人生を、ある地点から死まで追憶する形になっており、それぞれが中々濃厚。

ヒロイン曰く「7回過去生を体験してもらう」とのことで、物語の核心に触れるのはまだ先になりそう。

各過去生の話もよくできており、内容の割にまあまあコンパクトにまとめられていて読みやすい(ひとつの過去生に使う話数が大体5話ほど)。
泣ける話のつくりは流石。それぞれをオムニバスの1話としてみてもクオリティは高い。

体験した過去生が現代の主人公に影響を与えたり、現代とのつながりがあったり、他の過去生で影響が出ていたりするのも面白い。

まだ既刊3巻で先は長そうだけれど、名作になりそうな雰囲気がある。というかすでに相当面白い。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-04-17 20:55:37] [修正:2014-04-17 20:58:35] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

まだまだ人間的に成熟していない中学?高校生をメインに据えた日常漫画。

事件なんかは殆ど起こらないが、よくあるほのぼの系とは違い、登場人物たちの悶々とした気持ちとか、自分に都合のいい考えとか、整合性のない言動が随所に現れ、人ってこういうもんだよねと思わされる。

いいなあと思うのは、主人公やヒロインたちの気持ちがどんどん変化していく所。
よくいる主人公に一途キャラは途中であきらめるし、主人公の初体験の相手は「やっぱり違う」とあっさり離れていく。そのくせ困ったときは頼ったり。
主人公も気になる相手をコロコロ変えていく。元担任の奥さんにコロッと惚れそうになっていたのなんてリアルだった。

最初から最後までなんとなくモヤモヤ(割と心地よかった)しながら読まされた。読後感もなんとなくいいものを読んだようなちょっと疲れたような。
面白かったことは間違いない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-04-04 02:20:59] [修正:2014-04-04 02:20:59] [このレビューのURL]

完璧な妹が実は・・・というよく見る設定の漫画、と思って読んでいたんだけど、この作品ならではの読み味がある。

外面がいい、家ではだらけるというが、そのだらけっぷりが半端じゃない。姿まで変わるのには笑った。
デフォルメされた姿は小動物的な可愛さ全開で、その愛くるしさニヤニヤが止まらなかった。

普段はわがままだらだらだけれど、なんだかんだ兄のことを慕っている所とか、完璧超人なのに行動がアホっぽい所など、作品の雰囲気とマッチして凄く癒される。

今のところ妹の友達や兄の同僚を絡めた話はそれほど多くないので、これからどう展開していくかも楽しみ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-03-11 00:29:22] [修正:2014-03-11 00:29:22] [このレビューのURL]

美大受験生たちの恋と成長を描く受験戦記。

序盤は絵について殆ど何も知らない有の成長や、作品からあふれるポジティブな雰囲気が気持ちよく、見ていてわくわくさせられた。

ところが品評会が終わったあたりから話が恋愛についてばかりで、ちょっと読み味が変わった。
それでもヒロイン2人の愛らしさやキャラクターたちの魅力で漫画自体は面白かった。

残念なのは浪人生が合流する7巻。
みんながみんな魅力的だったのに、ここに来てヒロインと有の仲を邪魔するDQN登場。物語を盛り上げるために出したのかもしれないがこの漫画にそういうキャラクターは不要だと思う。そいつが予備校を牛耳っているなど非現実的な内容も読んでいて違和感が凄かった。
作品最大の魅力であるポジティブな雰囲気も半減。

掲載誌が移るのにあわせ最終章にしたかったのかもしれないが7巻は展開も急で楽しみにくかった。
最終章のサブタイトルが「冬の終わり」のようなのだけど、途中から有が上達している描写が殆どない中でどうやって受験をさせ、物語をまとめるのか不安。
もっとじっくりと話を進めて欲しかった。

最終章で納得のできる終わり方を迎えて欲しい。

6巻までは本当に好きな漫画だったので7点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-09-01 02:58:12] [修正:2013-09-01 03:30:57] [このレビューのURL]

ヒロインが大体人外のラブコメ。
隠し事ができない主人公と、正体を隠さなきゃならないヒロインのお話。

ヒロインの吸血鬼がかわいい。
絵柄が独特で、萌え系でもないのだけど、その性格と言動にやられる。
ミステリアスだと思っていたのが実は・・・っていうギャップもいい。
ヒロイン以外もいいキャラしてる。
幼馴染が”幼馴染”という距離感を大事にしているのも好感だし(外道だけど)、おそらく対となるヒロインの委員長は冷静になりきれていないクールキャラで愛らしい。悪魔のあの子はロリババアだし友達3人は普通にいいやつだし・・・
とにかく嫌いなキャラが今のところいない。
前のレビュワーの方も言っているけどアホしかいない。それがいい。

物語もギャグ強めのラブコメでいい感じ。ギャグの質がそれなりに高いから2828パート以外も読んでいてだれない。
シリアスに傾きやすい設定でもあるけどこのままいって欲しい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-08-27 23:04:02] [修正:2013-08-27 23:04:02] [このレビューのURL]

名門野球部唯一の女子(わりとかわいい)が主人公の野球漫画。

野球漫画といっても試合の描写はほとんどなく、人間関係や、女であるが故の本人、周りのもやもやした感じを含む日常を描く漫画。けっこうまったりしていて安心して読める。

自分は野球部じゃないけど野球部ってこんな感じなのかな、とか女子がいたら周りはこういう見方するよな、とか結構リアルだと思った。
リアルな描写の中、特別容姿が可愛いわけでもないザワさんを、ちょっと抜けた行動や、童貞にはちょっと刺激の強い無自覚の行動などで魅力を出しているのが上手かった。
物語が進むにつれてザワさんの今後や部内の人間関係の変化など、話が多少引き締まっていくけれど、それもまた面白かった。

最後が結構あっさり終わって「あれ?」って感じだったけど、最初から最後まで楽しむことのできる良作だった。

あとミヤコ氏とその仲間たちが素敵過ぎる。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-07-26 01:05:08] [修正:2013-07-26 01:05:08] [このレビューのURL]

素晴らしい。
ぶっちゃけエロ目的で買ったんだけど、引き込まれてそれどころじゃなかった。

ノノノノの作者岡本倫が原作ってことで、絵結構上手いんだから自分で書けばいいのにと思っていたけど、作画が付いたおかげで大分魅力が増している。
横槍メンゴの絵がとても上手で綺麗で、今作にもしっかりマッチしていた。

ストーリーはいたってシンプルで、幼馴染に再会したけど冷たくなっていた。それは照れ隠しで・・・って感じ。
それ自体は良くある設定なんだけど、”1日1時間自制心をなくす契約”という発覚の仕方がいい。
自制心を取り戻したあと羞恥心からわめくヒロインが可愛すぎる。それまでツン10割だったから破壊力も抜群。
この作品最大の魅力は普段圧倒的に冷たいヒロインが自制心をなくして乱れる所、また、あとで恥らう所。これに尽きる。

タイトルどおりエロも結構しっかりある。

1冊だけど物足りなさもなく、気持ちいい読後感だった。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-07-12 20:21:57] [修正:2013-07-12 20:21:57] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

ドSな生徒会長と聞いて購入。

終始安定していて、スッと読むことができた。
生徒会役員のほとんどが女性で、男は一応主人公(?)の松戸のみ。
下手したらハーレムに転がっていきそうな設定の中、最後まで安易なラブコメに持っていかなかったのは好感。

3巻終わりくらいから最終巻あたりが最も面白い。
会長と松戸をくっつける平凡な終わり方でなかったのも良かった。

終わりか、寂しいなー、松戸も会長とお別れかあと思って最終話をぱらぱらめくっていると、会長が何か言いかけていたのを放送が遮っているのに気付いた。
そして、最後のコマ、最高学年の筈の里見を呼び捨てにする声・・・
と、会長が再びダブったことに気付いたときは嬉しかった。
物語は終わったけど、松戸、里見は会長とまた一緒に活動できるんだと思い、明るい気持ちで読み終えることができた。

読んでいるときは6点くらいかな、と思っていたが、読了感が思った以上に良かったので7点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-07-09 22:59:40] [修正:2013-07-10 02:29:11] [このレビューのURL]

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