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10点 まんが道

藤子Aで一番好きな作品です。藤子両氏の故郷富山県高岡市での出会い〜結成〜上京〜トキワ荘のような流れですが、なんといっても手塚の新宝島と並ぶ稀少本「UTOPIA最後の世界大戦」が藤子の心情を含めて読むことができます。そして二人が締め切りに悪戦苦闘した後完成する解放感は読み手も肩の荷がおりるような感覚に。このストーリーで馴染みやすい藤子Aのタッチの組み合わせはよい意味で卑怯です。是非一読あれ

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-11 02:16:46] [修正:2010-11-11 02:16:46] [このレビューのURL]

いい話です・・・。
派手さには欠けるのですがそこがまた良くホロリときます。
絵本のようです・・・。

宮崎作品が好きでこの本を知らない人には絶対読んでもらいたい!!
買ってもよいくらいの本かと。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-05-09 20:36:22] [修正:2010-11-10 23:18:06] [このレビューのURL]

ここ最近の漫画の中でトップクラスに面白い漫画でした。
画力、話の組み立て方、伏線の張り方、キャラの描き分け方や動かし方などすごく上手いと思います。
ラストまですごい活き活きして突っ走る海賊漫画です。

唐突に人が死ぬとこもあって緊張感の抜けない所も凄い。
まだ読んだ事の無い人は是非お勧めです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-11-06 21:36:09] [修正:2010-11-10 23:15:22] [このレビューのURL]

まず楳図作品を語るうえでかかせないもの、それは「子供視点」これをフォルダとして、恐怖というファイルがあるといった感じかと思います。今作に限らず漂流教室が一番近い存在であろう「愛」というテーマ、これはまさしくPC本体。作中と照らしてもそこから現に真悟という愛のかたまりが生まれてきたのです。そして作者視点だと子供=神という結びつけ方もできるのです。大人達より子供が上の立場として描かれているようにもとれます。結論から言うとそんな固い話ではなく、「成長」「愛」この二つに尽きると思いました。楳図作品1の子供を重点視した作品ではないでしょうか。 

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-10 15:20:55] [修正:2010-11-10 15:20:55] [このレビューのURL]

10点 奈緒子

走ることによって辿り着く事の出来る高みとは何か、それを故郷や家族、友情や師弟愛、そして奈緒子の雄介に対する思慕を軸に描き切った作品です。奈緒子はどちらかといえば狂言師としての役割を担います。あくまで主人公は、走ることに祝福されたとしか言い用のない才能の持ち主である壱岐雄介です。

序盤は陸上や短距離、続編での展開となる後半はマラソンをテーマとして扱いますが、この漫画の白眉は中盤を彩る中学駅伝編、高校駅伝編、都道府県対抗駅伝編にあります。特に高校駅伝編はもうなんと言ったらいいのか、夏合宿は山道しか走らないし、よく転ぶし、監督は末期癌だし、各校のエースの標準タイムが当たり前のように10km27分台だしで突っ込みどころ満載なわけですが、それでも涙腺を根こそぎもっていくだけのパワーを誇っています。

走る(しかもほとんどの場合長距離)というかなり単調な、漫画には不向きであろう絵柄をこれだけの巻数描き切れたのは、初期設定の秀逸さも特筆されるべきながら、それ以上に走っている人間の思考をうまく描いた成功例といって差し支えないと思うのです。レースの合間のモノローグや回想シーンで浮かび上がる友情や家族愛は本当に理屈抜きでいい物です。各キャラクターの一人称による回想が「波切島」という架空の島とその島の陸上部の青春を構成しているような気にもさせられます。

残念な映画化でケチがつきましたが、この漫画の価値は微塵も揺るぎません。これも未読の方が心底羨ましいと思える作品のひとつです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-09 04:52:48] [修正:2010-11-09 04:52:48] [このレビューのURL]

10点 イムリ

おもしろいです。さすが賞をとるだけのことはあると思いました。

最初は非常に読みづらく作られてます。なにしろ、ルーン、マージ、カーマ、イコル、イムリ、光彩、彩輪etcなど、なんですかそれ?という単語が説明もなくでてくるのでストレスなしには読めません。しかし物語が進むにつれ読者が自然と理解するように作られてるため、徐々に作品の世界に引き込まれて、4巻あたりから完全にはまってしまいました。
ストーリーは壮大なのでまだまだ続きそうです。今後も間違いなく楽しませてくれる作品だと感じています

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-10-30 00:43:18] [修正:2010-11-07 10:25:47] [このレビューのURL]

10点 シグルイ

最終巻を読み終えた。
決戦に導かれる両雄の想いが感慨深い。
第一巻における対決の場面の「行間」を埋め尽くす2人の生きざまと関係人物達の思いが、まざまざと思い起こされる。
すべてのディテールがこの物語に奥行きを与えるとともに、読者の緊張感を高めてゆく。

結末は私個人的には非常に残念であった。
おそらく、これまでに登場人物ひとりひとりの背景を掘り下げて描いてこられた作者もまた、同じ思いであったのではないか、と思わずにいられない。
しかし(私は原作を読んでいないが)、原作者が表現した「封建制度下の武家社会における残酷」とその思想について十分に敬意を払った、これ以外にない素晴らしいラストであった。

それにしても公式の対決の場に水桶を持参するあたり、当時の武士としては当たり前の心構えであったかとは思うが、物語とは言え、好敵手に対する敬意の裏返しともいえる、そうしたリスクに対する意識の高さは、現代の平和ボケした日本人が失ってしまった最たるもののひとつであるように思い知らされた。

作者:山口貴由さんの次回作が、かの名作『覚悟のススメ』の続編とのことだが、大いに期待している。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-07 10:22:54] [修正:2010-11-07 10:22:54] [このレビューのURL]

最近自分が読んだ漫画の中でも一番の衝撃作でした。
きっかけは、ここのレビューです。

グレアム、アンジー、サーニン、マックスという4人の少年達はそれぞれ家庭から様々な事情によって逃げ出し、社会の「はみだしっ子」となり身を寄せ合い生きていきます。

彼らがそれぞれ持つ心の闇、その描き方が本当に容赦無く、グサっと来ます。
漫画なのに小説並の文字量、後半の裁判員裁判のシーンなんかは今まで漫画で読んだ法廷劇の中でも一番読み応えを感じました。
子供に対してなんて容赦がないんだと思いながら読んでました。

また、笑顔と泣き顔の描き方も上手で訴えかけられるようなその表情により一層感情移入する事になるでしょう。
感情移入すればするほど読むのが大変で、再読するのが辛いとはっきり感じる程重い内容です。
かといってギャグシーンが無い訳ではなく…コメディなシーンはそれでまた面白いので絶妙にバランスが取れています。
これ「花とゆめ」連載だから所謂少女漫画なんですよね…女子の方が精神年齢が高いのもなんか納得(笑

そして確かにこの作品点数が付けづらい。でも付けるなら10点しかないですね。

あまり大した事は書けませんでしたが…作者が故人と知ってこれ程残念に思った経験は初めてです。
今度作者没後15周年として文庫が再販される様ですので、コレクションとしてまた買おうかと検討中です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-07 02:04:00] [修正:2010-11-07 02:06:16] [このレビューのURL]

面白い!

まあ間違いなく好みの分かれる作品、むしろ嫌われることの方がはるかに多いだろうなあ。絵も内容も汚いというよりも『きしゃない』から。でも、この漫画の読後の爽快感たるやハンパではない。すごく胸が熱くなった。ルサンチマンの塊であるかの様な僕にとって、こんなにロックな作品は見たことない。
音楽モノというと、僕の記憶にはどうしてもスタイリッシュな作品ばかりが浮かんでくる。BECK,ソラニン,のだめカンタービレやピアノの森…。ここに挙げた漫画はもちろん名作と呼ばれるモノばかりだけど、【日々ロック】はそれらと同じジャンルの漫画でありながら、それらとは全く別の格好良さを放つ作品なんです。音楽モノが好きな人は読んで欲しい。

特に

青春時代に『GoingSteady』『銀杏ボーイズ』に嵌っていた人は間違いなく好きと言ってもらえると思う。



ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-03 19:01:58] [修正:2010-11-03 19:01:58] [このレビューのURL]

「その答えを求め続けると気のふれる問がある」
「自分は何故ここにいるのか」
「何処より来たりて何処へ向かうのか…」
「実に人はこの問を忘れる為に人を愛し
    この問から逃れる為に神を求める」

このモノローグから始まる物語は、真実このことを作中で求め続けていく。
間違いなく漫画という枠を超えた希有のSF作品。
ひとつの宗教作品のようでもあり、哲学書のようでもあり、
日本人として魂の根底にある何かを揺さぶる民族学の本のようでもある。
実に気持ち良く読み手の心を、イメージの感応力を広げてゆく。

だが小難しいと言うことではない。
少女漫画らしいが完成された絵柄に無駄のない背景。
厳選されたセリフで導かれる物語は簡潔明瞭であっという間に読み切れるだろう。

個人的に気に入っているのは、
世界観を構築するうえでの一助となっている名詞の響きの良さ。
「亜神(あしん」「威神(いしん)」「真言告(まことのり)」「神名(かむな)」etc.
「言霊」という言葉がぴったりなほど美しく、染込むように体に入ってくる。

10点をつける作品というのは、呆れるほどの読んでいるにもかかわらず
思い余って魅力を上手く伝えることができず、もどかしい。
なんとかより多くの人に手に取ってもらって、是非読んでもらいたい作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-02 21:01:32] [修正:2010-11-02 21:09:09] [このレビューのURL]

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