「souldriver」さんのページ
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しばらく漫画から遠ざかってましたが、少し余裕がでてきたので過去のレビューの修正などぼちぼちやってます。
自分のレビューを読み返していて気付いたことが1つ。それは「緊張感」という言葉を多用していること。
僕にとっての漫画の評価基準とはつまり、(ユルい作風でも、ギャグ漫画であっても)「独自の緊張感」を感じられるか否かということろに終始するようです。
7点でオススメ、8点で秀作、9点以上で傑作、10点は特別な点数。点数は気分次第でけっこう変わるので、なるべくレビュー本文をしっかり書くように心がけてます。
○定期的にチェックしてる作品(レビュー変更の可能性あり)
「ヴィンランド・サガ」 「岳」 「銃夢 Last Order」 「CRAYMORE」 「さよなら絶望先生」 「シグルイ」 「SIDOOH 士道」 「ジパング」 「スティール・ボール・ラン」 「Damons」 「賭博堕天録カイジ」 「バガボンド」 「ハチワンダイバー」 「ヒストリエ」 「PEACE MAKER」 「へうげもの」 「BECK」 「HELLSING」 「魔人探偵脳噛ネウロ」 「無限の住人」 「よつばと!」 「ラストイニング」 「リアル」 「WORST」

8点 ジパング
自衛隊の新鋭イージス艦「みらい」がそのまま太平洋戦争真っ只中のミッドウェー沖にタイムスリップし、アメリカ軍と壮絶な戦いを繰り広げる…。
戦争や兵器に興味があるなら誰もが一度は夢想したであろうこんな活劇が、この作者の手にかかると深い倫理観を内包した複雑な群集劇に変化する。
今まで歴史を扱った作品は数あれど、こういった形で大戦を振り返った切り口はある意味で斬新。
また実在の人物の捉え方には卓越したものがある。彼らと「未来人」である主人公たちの接触によって生まれた変化はリアリティーに満ちており、良い意味で非常に思い切った歴史の改変がされている。
各者の思考は互いに影響力を持っており、常に先が読めない展開にドキドキしっ放し。
問題は「沈黙の艦隊」でも感じた、主要人物たちのキャラの薄さ。それはもう、しばらく読んでないと名前すら思い出せないほど。(今思い出せない)
むしろ現代人ではない草加の方が圧倒的に存在感が大きく、しかし草加は行動や思考の全てが明らかにされない「鍵を握る人物」として描かれているため、強力に感情移入させられる対象が見つからず、読者が宙ぶらりんな状態に置いて行かれる。
もっとも今作の場合は第三者的な視点に置かれることではじめて見えてくるものもあり、それが作者の狙いなのかもしれない。
非常に今後の展開が気になる作品の一つ。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2007-06-21 19:12:13] [修正:2007-06-21 19:12:13]