「souldriver」さんのページ
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しばらく漫画から遠ざかってましたが、少し余裕がでてきたので過去のレビューの修正などぼちぼちやってます。
自分のレビューを読み返していて気付いたことが1つ。それは「緊張感」という言葉を多用していること。
僕にとっての漫画の評価基準とはつまり、(ユルい作風でも、ギャグ漫画であっても)「独自の緊張感」を感じられるか否かということろに終始するようです。
7点でオススメ、8点で秀作、9点以上で傑作、10点は特別な点数。点数は気分次第でけっこう変わるので、なるべくレビュー本文をしっかり書くように心がけてます。
○定期的にチェックしてる作品(レビュー変更の可能性あり)
「ヴィンランド・サガ」 「岳」 「銃夢 Last Order」 「CRAYMORE」 「さよなら絶望先生」 「シグルイ」 「SIDOOH 士道」 「ジパング」 「スティール・ボール・ラン」 「Damons」 「賭博堕天録カイジ」 「バガボンド」 「ハチワンダイバー」 「ヒストリエ」 「PEACE MAKER」 「へうげもの」 「BECK」 「HELLSING」 「魔人探偵脳噛ネウロ」 「無限の住人」 「よつばと!」 「ラストイニング」 「リアル」 「WORST」

8点 ARMS
画・設定ともにハイレベルにまとまっている。
特に設定の大胆さが素晴らしく、作中最大の「謎」が最後まで読めないため、それを知りたいがためについつい次の巻に手が伸びてしまう。
惜しむらくは、人物描写や物語の展開がやや甘いこと。
主人公サイドの成長を描いたり、動機付けをしっかりさせるためとはいえ、戦闘=殺し合いを安易に「善vs悪」の構図で扱いすぎる傾向が気になった。また敵サイドに信念の弱い使い捨てキャラが多すぎることが物語の盛り上がりに水を差しているように思える。
第五部に蛇足感が否めないのも残念。
しかしこの作品の持つエネルギーは同じサンデーの名作「うしおととら」にも全く引けを取らない。設定の秀逸さにこの熱さが加わり、王道展開でありながら読む者を新鮮な気持ちをもって迎えてくれる。
最終話の締め方は見事。個人的にもっと評価されてもいいと思う作品。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-11-21 22:59:19] [修正:2007-11-21 22:59:19] [このレビューのURL]
9点 三国志
名作の名に恥じないおもしろさ。脱帽。
今まで三国志の世界は正史でしか知らなかったけど、これほど魅力あるものだったとは。
できればもっとはやくこの作品に出会いたかった。
他の方々の指摘の通り、登場人物が多すぎて顔とキャラを描き分けられてないのは難点。
ただ同じ中国古代ファンタジーを原作とした「封神演義」と違い、こちらは律儀なまでに原本に忠実な様子。堅実な作りで分かりやすく、もともとの話がおもしろいせいでどんどん読めてしまう。無駄が一切なく、必要な部分のみしっかり描いている。
多くの故事に触れることもできるので、そういった面でもいろいろとためになる。
万人にお奨めしたい作品。60巻なんてあっという間です。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-11-15 23:03:35] [修正:2007-11-15 23:03:35] [このレビューのURL]
8点 無限の住人
それほど画力がすごい訳ではないと思う。
ただ、演出が抜群に上手い。気の利いたセリフ回しや立居振る舞い、奇妙な武器やファッション、背景の細かな描き込みに至るまで、構成要素の一つ一つが全く違和感無く統一されている。
一見デタラメな世界観に見えるが、しかしそこには完璧な「エセ江戸時代」が完成されているのだ。
もう一つ特筆すべきが、キャラクターの魅力。特に女性の描き方が素晴らしい。
ファンタジーものに必ず一人は出てくるような、問答無用に強い女性というのは出てこない。
が、戦いの場における女性の絶対的な劣位性(力の弱さや精神的なもの、全て含めて)という現実を踏まえた上で、それでも「儚くも強い」。ある意味理想的な戦う女性像を見事に描いている。
加賀編まではストーリーの組み立ても最高だった。ダルーい監禁編がようやく終わったここから、どんな結末に向かっていくのか楽しみ。注目。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2007-11-06 23:44:40] [修正:2007-11-06 23:44:40] [このレビューのURL]
7点 弁護士のくず
態度・言葉遣いは最悪、金に汚く、ついでにスケベでデリカシーもない嫌味たらしいオヤジ。こんな世間のイメージからはかけ離れたひねくれ弁護士を中心にしたヒューマンドラマ。主人公はもろビートたけしがモデル。
この漫画では法における「正義」や「道徳」というのが徹底的に滑稽なものとして描かれる。それらに巧妙に隠された事件の裏の裏を、常に本音で巧みに掘り起こしていく九頭の調査や弁論が見もの。
ドラマの中に主人公が組み込まれているのではなく、九頭はそこで起こっている事件に関わりつつも常に斜め上から物事を俯瞰し、的確に真理を突いていくのだ。この作者さん、現実描写が恐ろしく鋭い。
絵はかなりデフォルメされており、はっきり言って画力は低い。しかし登場人物が時折見せる裏の顔の描写が秀逸で、絵の上手い下手では測れない表現力の高さが感じられる。
決して感動があったり、なるほど!というような内容ではない。
しかし読めば読むほどうーむと唸らされる良作。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-11-05 19:42:53] [修正:2007-11-05 19:42:53] [このレビューのURL]
6点 CLAYMORE
もうちょっと濃い作品かと思いきや、意外にもなかなか手堅く読みやすい内容。
かなりシンプルに「戦い」に主眼が置かれており、こういう漫画を見るのは久々なので新鮮に映った。余分な肉が極力削られてるのをストイックと見るか、陳腐と見るかで印象は変わってくると思う。
線が細いのがあんまり好みじゃないけど、絵は悪くない。要の戦闘シーンが丁寧に描かれてるのが良い。
ただし人物の描き分けが不十分なのは問題。特に集団戦闘がメインの北の戦乱編では誰が誰だか…ということもしばしば。妖魔のキャラクタライズが少しワンパターンなのもマイナス。
それから気になるのが、そろそろインフレが限界に来てるように思えること。新展開になるたびに圧倒的に強いキャラが…の繰り返しでは、ちょっと今後が心配。
良作なだけに、終わりどころを間違えないでほしい。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-11-05 02:03:51] [修正:2007-11-05 02:03:51] [このレビューのURL]