「souldriver」さんのページ
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しばらく漫画から遠ざかってましたが、少し余裕がでてきたので過去のレビューの修正などぼちぼちやってます。
自分のレビューを読み返していて気付いたことが1つ。それは「緊張感」という言葉を多用していること。
僕にとっての漫画の評価基準とはつまり、(ユルい作風でも、ギャグ漫画であっても)「独自の緊張感」を感じられるか否かということろに終始するようです。
7点でオススメ、8点で秀作、9点以上で傑作、10点は特別な点数。点数は気分次第でけっこう変わるので、なるべくレビュー本文をしっかり書くように心がけてます。
○定期的にチェックしてる作品(レビュー変更の可能性あり)
「ヴィンランド・サガ」 「岳」 「銃夢 Last Order」 「CRAYMORE」 「さよなら絶望先生」 「シグルイ」 「SIDOOH 士道」 「ジパング」 「スティール・ボール・ラン」 「Damons」 「賭博堕天録カイジ」 「バガボンド」 「ハチワンダイバー」 「ヒストリエ」 「PEACE MAKER」 「へうげもの」 「BECK」 「HELLSING」 「魔人探偵脳噛ネウロ」 「無限の住人」 「よつばと!」 「ラストイニング」 「リアル」 「WORST」

6点 トトの世界
「言葉」を題材にした一風変わった作品。
うまくドラマ性とサスペンス性を組み合わせつつ、あえて漫画というメディアで「言葉」を表現しようとしたのはおもしろい。構成もしっかりしており、読み応えのある内容。
が、しかし。この漫画の恐ろしいところは別にある。
唐突に見せられる生々しい描写や、トトの育ての親の常軌を逸した猟奇的心理、明かされる衝撃的なトトの生い立ち。これらが軽い絵柄との凄まじいギャップによって「グロい」を通り越し「不気味」になっており、下手なホラーよりもショックは大きい。
いったん読者を突き落としておいて、スッと救い上げる手法は分かる。しかしこの場合突き落とし方があまりにキツく、最後まで読んでも救われた心地が全くしない。何も知らずに読んだ僕はちょっとしたトラウマにさえなってしまった。
「神童」の明るい展開やライトなタッチのイメージで読んでしまうと、かなりの精神的打撃を受けてしまうことは間違いない。また結末自体は良かったのに、その経緯がやや唐突で不自然だったのも残念。
物語自体はよくできてるし、メッセージ性も非常に強い。ただ繰り返し読んでみようとはなかなか思わない。(コワイから)
悪い作品ではないが、読むにはそれなりの覚悟と心構えが必要。かなりの異色作だと言い切れる。
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[投稿:2007-07-07 05:16:24] [修正:2007-07-07 05:16:24]