「ガクちゃん」さんのページ

総レビュー数: 47レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年01月24日

あまり語られないが、キャラクターの微妙な表情の描き分け、メカニック雰囲気は、作者の力量が図抜けている事を如実に表している。
アニメでぎくしゃくしていた表現が本作ではなめらかにすっと入る。過去の作品をリメイクする際の作画監督らしい職人気質を感じる。
残念ながら新鮮さがない部分、繰り返し読ませるまでの魅力はない。

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[投稿:2009-02-24 21:50:46] [修正:2009-02-24 21:50:46] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

下町の情景、力石亡き後のジョーの遍歴などが、アニメと大きく違う。山谷を舞台にしたり少年院に入ったり、超メジャーな作品にしては、アンダーグラウンドな舌触り。
作者が述べているように、この頃の剃刀のような線が今となっては描けないというが、時代が産んだ作品という気がする。
あまりにも有名な真っ白に燃え尽きる罪作りなラストシーンのために日本人アスリートや観客の美意識が他国と違うような気さえする。

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[投稿:2009-02-24 21:38:28] [修正:2009-02-24 21:38:28] [このレビューのURL]

にやにやして読んでしまう好きな作品ではある。

なぜ、久住昌之と谷口ジローが異色合体? どんないきさつがあるか知らんが、泉昌之の「夜行」や「かっこいいすき焼き」と比べてしまう。

「旅人にとって人生は一回一回の食事すら勝負なのである」というテーマから透かして見ると「旅なんか出るんじゃなかった」で終わる「夜行」の方が強いメッセージ性を感じる。

そうでなくとも決定的な差はある。それはずばり、食いモンの旨さと感動みたいな部分である。本作は店を探す状況から始まって、たどり着き、そして食すというパターンの繰り返しである。画力があり場の雰囲気は非常に出ているのだが、いかんせん読んでいて腹が減りはしない。料理の説明は多いが「食いてぇー」とはならない。
少々淡々と過ぎる物足りなさがある。主人公が酒を飲まないというのも結構マイナスポイントではなかろうか。まあ個人的な好みだろうが。

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[投稿:2009-02-22 16:34:21] [修正:2009-02-22 16:34:21] [このレビューのURL]

法外な医療費を要求するモグリの天才外科医。と言って神でもなくむしろ苦悩にまみれ、クールなようで情熱的であり、コンプレックスだらけのようで不屈の精神を持ちと、キャラクター造詣が際立っている。
ブラックジャックのこの分裂しているようで精神性のどこか一本通っている部分にずっとひかれ続けるものがある。

手塚キャラを作者自ら新解釈して登場させるあたりは、大人の味付け。

巨匠の一話完結に見るストーリーテラーとしての話の圧縮度具合は、今読むと逆に新鮮である。

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[投稿:2009-02-18 22:30:07] [修正:2009-02-18 22:30:07] [このレビューのURL]

これはおとぎ話である。男の夢である。絶世の美女とプラトニックラブしながら宇宙を旅するのだ。こんなあからさまでうらやましい話があるのだろうか。
著者の代表作の一つだが、世界観はSFというより「男おいどん」に限りなく近い。
私は写植の仕事をしている時代があってその頃、復刻版だか、デラックス版の活字をおこす際に原画に触れた事がある。
ベタが多くてその闇が美しかった。古い原稿になんだか虫がいるようで、原稿に触れて仕事をしているみんながポリポリと手首を掻いている光景を思い出す。そんなところまで男おいどんみたいだなと思ったものだ。

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[投稿:2009-02-14 23:01:05] [修正:2009-02-14 23:01:05] [このレビューのURL]

コステロガーデンさんと同じく自分も小遣いで初めて買った本がこれだった。サンコミックス版で。
独特の雰囲気、世界観が確立されていて、雑誌の見開きかなんかで見た妖怪の村にあこがれを覚えた幼児体験が強烈で、今でも大好きな漫画である。
背景をつげ義春が描いていたことなどずっと後になってから知った。
自分としては「幽霊列車」がベスト。
「ほねつぼー、ほねつぼー」のコマが強烈で、模写をしたことがあるほど。

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[投稿:2009-02-08 22:00:00] [修正:2009-02-08 22:00:00] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

今でもラスト以降の「沼田元気編」を想像してしまう。
小山さん、番外編として描いてくれないかなあと、連載終了時より妄想している。
元世界チャンピオンの高校生で、お金持ちのおぼっちゃん。
限りなく優しくてさわやかで。
そして初恋の人、芦川先生が再び・・・。

本編は主人公の必殺アッパーストレートに象徴されるように一直線に駆け上がっていくストーリーが熱い。
多感な時期に読んで泣いた。
今読めば粗が目立つが、太いプロットを最後まで貫き、すがすがしいラストは自分が読んだ漫画でも屈指。
自分が上京する時に本作の主人公に重なるなど、振り返れば深い部分で影響受けているなと思うことがたびたびある。

感情移入という切り口からいうと自分の中ではベスト。

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[投稿:2009-01-24 15:25:11] [修正:2009-01-24 15:25:11] [このレビューのURL]

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