「そのばしのぎ」さんのページ

総レビュー数: 194レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年09月04日

この漫画を読むまで「半陰陽」という存在を知らなかった。
両性具有やふたなりといった物は博物誌的な本などにも現れるが、外見上と染色体レベルで性別が異なる例は一説によると2000人に一人と、思っている以上に多いらしい。

ただ、そういった特異性を売りにしている漫画家さんではあるが、残念な事に漫画自体は平凡な日常をだらだら書いているプライベートな日記でさして面白くはない。
マイノリティを啓蒙するのもどうかとは思うが、漫画というのは読者にとって非日常だからこそ面白く、既に普通に生活している人の日常を描いても興味は持てない。
作者にとっては普通である事が良い事なのだろうけど。

ただ半陰陽の認知度を高めたという意味で、貢献度は高い。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-07-30 23:24:44] [修正:2011-07-31 02:10:15] [このレビューのURL]

ラストまで読んだけど何のひねりもなかった。
惡の華にも言える事なのだけど、押見修造氏の描く人間の異常性だとか特異性というのが作り物にしか見えない。
極めて正常な感覚の持ち主がファッションで異常ぶってみせてる。
人と違う事やる自分ってちょっとカッコイイ?という雰囲気。
本物の狂気を感じないのね。
レビューでは漂流教室が引き合いに出されているけど、やはり似ても似つかない。楳図かずおの狂気とは格が違いすぎる。

ちなみにドラマは未見です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-07-07 22:44:53] [修正:2011-07-07 22:44:53] [このレビューのURL]

決して悪い作品ではないが、スゴイとまで言えるかどうか疑問。
宝島のムック本のおかげでかなり過大評価されている気がする。

敵として街に襲い掛かる巨人、裸で暴れまわり、街を破壊しては人間を丸かじり、と文化を持たない野獣のように描かれているのですが、なぜだか髪の毛は理容師にカットして貰ったかのように切り揃えられている。

こういった部分に非常に違和感を感じる。ひょっとしたら、普通の人間が巨人化した物という伏線とも考えられるが、立体機動装置といった偏った技術など見ていると、そこまで深く設定を考えているようには思えない。

中・高校生位の子が「ぼくの考えた面白い物語」と描く分にはこれでいいと思うけど、商業作品として語るには薄すぎやしないだろうか。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-07-07 22:20:07] [修正:2011-07-07 22:20:07] [このレビューのURL]