「そのばしのぎ」さんのページ

総レビュー数: 194レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年09月04日

中高校生の夏休みの宿題、日本文学の読書感想文と言えば、武者小路実篤の「友情」、三島由紀夫の「潮騒」、他に漱石だとかいろいろあるけれど、
ランキングで必ず1位に上がるのが太宰治の「人間失格」。

それが私には理解できない。確かに太宰治は面白いけど、
これって万人受けしてランキング上位に来るような質の物だろうか?
こういう作品が好きだという人ばかりうじゃうじゃいたら、気持ちが悪くて仕方ないと思うのだが。
批判する人の多い作品だというのも納得がいきます。

そんな「人間失格」の現代バージョン。
落合尚之の「罪と罰」は国や時代をアレンジしたせいで妙に違和感を感じたけど、このインターネットの出てくる現代の人間失格は自然で良かった。
クセのある絵柄も黒くて良かったです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-09-23 19:11:39] [修正:2011-09-24 14:24:56] [このレビューのURL]

似たような評価の方が多いようですが、私も第一部は文句なしに評価しますが、第二部はちょっと・・・と思いました。

第一部をあの時点で切って、10年進める。その展開自体は良かったと思うのですが、すぐにまた中学生時代の回想に戻ったり、コウキの額の傷のエピソードが未消化だったりと、どうも後付け感が漂います。
あと、ラストに明かされる血縁の謎ですが、最初の方を読み直してもダイキチがそれに気づいている様には取れない。
二部はあの展開でもいいのだけど乱雑で物語としての説得力に欠けるかな。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-09-11 23:01:40] [修正:2011-09-11 23:01:40] [このレビューのURL]

7点 JIN -仁-

設定はSFですけど、医療漫画、歴史漫画としての側面も強く、設定や考証もしっかりしているため幅広い層に受け入れられそうな作品。

ひとつ気になった部分。
ドラマですから庶民から金を取らない貧乏医者という設定はいいのだけど、
その一方で特注の手術道具をガンガン注文したり、他の医療スタッフの食い扶持など、どう見ても通常の町医者の数倍、下手すれば10倍くらい経費がかかっているのではないだろうか。
そんな状況でもあっさり資金を提供してくれる人物が現れるあたりが若干リアリティが薄れる。

名前からして南方熊楠に繋がるのかと思ったが、そこはあっさり流されてしまった。
ラストは序盤から張っていた伏線も回収しているのだけど、無理矢理な印象も拭えない。
胎児のような脳腫瘍や現代に帰る設定は蛇足だったような気もする。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-16 19:16:58] [修正:2011-04-16 19:16:58] [このレビューのURL]

一巻を読んで、え?ジアース?コエムシ?
これってジョージ秋山の「ザ・ムーン」のオマージュ?と思ったら、秋山先生も推薦文も寄せていたのですね。
それにしてもまたえらくマイナーな名作を引っ張りだしたものだ。
ちなみにアニメは未見です。内容変わってるみたいなので見ない方がよさそうですね。

「ザ・ムーン」は最終的に到達できなかった希望の儚さが描かれていましたが、「ぼくらの」は命と引き換えにロボットを動かす事ができる為、一戦する毎にパイロットが死亡していく事が確定されています。
地球に未来はあるかもしれないが、主人公達には生きる未来がありません。
どことなく「アルジャーノンに花束を」を彷彿させる内容です。
うん、もう少しタイトル凝って欲しかったな、そういう意味では。

大一のように家族を守る為に命を投げ出す。これは分かりやすいです。
しかしチズのように自分を辱め、殺したい程に憎んでいる相手を助ける為に
自分と自分の子供の命を投げ出さねばならなくなった場合、暴走しない人間などいるだろうか。

子供達には戦闘をしないという選択支も存在する。
もちろんその場合は地球自体が消滅する。
自分達が生きるためにパイロットに死んでくれというのは、正義ではなくエゴだろう。
実際にこのような状況になれば子供達は見殺しにされそうですが、この物語では出来た大人が多いです。

単純に15人死んでいく展開であれば途中でダレるかなと思ったが、契約者の人数が合わないという謎、コエムシ達の正体という展開があり、良い具合に消化されていた。
なかなか面白い作品ではないでしょうか。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-01-04 05:50:26] [修正:2011-01-04 05:56:52] [このレビューのURL]

序盤の展開が残酷すぎて読むのが辛い漫画です。
連載当時は痛々しすぎて読むのを止めてしまった。
お父さんが単身赴任から帰ってくると、家族がみんな壊れている。
家族の絆を再生しようと奮闘するお父さん、ただひたすら空回り。
見事に現代の家族や社会を象徴する内容となっている。

性描写・暴力描写がある以前に、精神的に来る内容なので、
無理して読む必要はないと思うけど、
機会があれば読んでみる価値はある漫画だと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-10-31 08:10:40] [修正:2010-10-31 08:10:40] [このレビューのURL]

青の洞門とは大分県中津市にあるトンネルで、一人の僧侶がノミと槌だけで30年かけて彫り抜きました。その僧侶の生涯をマンガ化した物。
菊池寛の「恩讐の彼方に」が原作だったのかな。
母の不実から転落する人生。強盗や殺人に手を染め、悪行の限りをつくしていた市九郎だが、ある僧侶との出会いにより改心する。極悪非道っぷりは銭ゲバやアシュラとも通じる物がある。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-10-09 07:43:03] [修正:2010-10-09 07:43:03] [このレビューのURL]

地道に面白い良作。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-10-08 19:57:38] [修正:2010-10-08 19:57:38] [このレビューのURL]

原作の梶原一騎との確執のせいか、二部構成となっており、作画は第一部がつのだじろう、第二部は影丸譲也。
劇画調の影丸譲也の方が筋肉などの体つきは格闘漫画らしく、比較するとつのだ氏は少年漫画っぽさがあるのだが、反面第二部では地味になってしまった印象を受ける。エピソードの派手さもあり、つのだ氏の描く第一部の方が面白かった。

大山倍達の伝記という触れ込みだったが、実際にはかなりの部分がフィクションだったり、他の格闘家の逸話だったりするらしい。
しかしながら、ムエタイ、カポエラ、サファーデなど海外のさまざまな異種格闘技と対峙してみせたり、素手で熊や牛に挑戦する話は現実でのエピソードよりもむしろ、この漫画やアニメで心に刻みこんだ子供たちが多かったのではないだろうか。
格闘漫画の原点的な作品でもあると思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-09-30 18:49:20] [修正:2010-09-30 18:49:20] [このレビューのURL]

後の徳川家康こと、松平元信と服部半蔵正成の物語。
史実では槍の半蔵の異名のごとく、武功によって名をあげた侍ですが、
この物語では完全に忍者として、とび加藤と対決したり、武田信玄暗殺を企んだりします。

青年誌を意識してか無駄にお色気シーンがあるのはご愛嬌。
身内が信頼しあえなければ敵に立ち向かえないからハーレムプレイとか意味不明だし。

残念なのは、本能寺の変の後、伊賀越えにさしかかる時点で終わってしまう所。
簡単でもいいから小田原の役までやってタイトルの半蔵門の由来は欲しかった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-09-05 10:19:36] [修正:2010-09-27 10:19:29] [このレビューのURL]

聖悠紀といえば、とにもかくにも超人ロックが取り上げられがちだが、ギャグマンガも描いていたりする。
どこにでもいそうな少年川口ないとの部屋に突然現れたのは、宇宙の果てからやってきたサリア姫とお供の宇宙ペンギンパックス。
ないとはひょんな事でサリア姫に惚れこまれ、川口家に居候されてしまう。

今考えると、なんとなく藤子不二雄テイストな作品で、トラブルメーカーであるパックスはおっちょこちょいな性格からしてオバケのQ太郎によく似てる。
カップ麺が好物なのも小池さんのラーメンのオマージュか。

聖悠紀の他作品でも時折コメディ色の強いマンガはあるが、こういったマンガもなかなか面白いのではないかと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-09-26 00:00:50] [修正:2010-09-26 00:00:50] [このレビューのURL]

<<前の10件
12