「そのばしのぎ」さんのページ

総レビュー数: 194レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年09月04日

中学校などの図書室に三国志などと共に並べて置いて良い漫画。
いや、むしろ置いておくべき本だと思います。

漫画の面白さ以前に、世の中には男と女しかいないという常識を覆し、
インターセクシャルの認知度を高める役割がこの漫画にはあります。
取りあえず1巻だけでも読んでおいて欲しい。

ISは2000人、もしくは4500人に一人という統計が出ているようです。
決して少ない数字ではありません。
学校や職場でそういった人と接点を持つかもしれませんし、
もしくは自分の子供がそういう運命を背負って生まれてくるかもしれません。
そういった時にこういった現実を知っているか、否かで
受け止め方はまるで変わってくるのではないだろうか。

TVドラマ3年B組金八先生の中で性同一性障害が取り上げられ、社会的認知度を高めました。ゆえに、ISも同一視される事も多いようですが、説明を少し読めばわかるように別物です。
このISも現在ドラマ化されて放映中ですが、視聴率は今ひとつ伸び悩んでいる様子。もっと話題になって良いと思うのですが。

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[投稿:2011-08-15 06:58:52] [修正:2011-08-15 07:01:08] [このレビューのURL]

絵だけみるとオカルトホラー。走るポーズはどうみてもギャグ。
話の内容はSF。こんな漫画描ける人は他にいない。

実は最初に読んだ時、最終巻だけ読みそびれて、長い間ラストを知らずに
もやもやしていた漫画でしたが、現代に帰るか全滅かのどちらかしか
予想できなかったのでなかなか面白い展開でした。

小学生が麻酔なしで盲腸の手術だとか、その辺のリアリティのなさにこだわる人も多いとは思う。
多分そこを気にしちゃう人にとってはつまらない作品かもしれない。
ただこの漫画におけるSFの定義はサイエンス・フィクションではなくサイエンス・ファンタジーではないだろうか。

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[投稿:2010-10-03 05:29:15] [修正:2011-01-08 14:55:44] [このレビューのURL]

油すましや塗り壁ってのは水木しげるオリジナルデザインなんですね。
妖怪を思い浮かべてすっかりああいったイメージが出てくるあたり、現代の鳥山石燕か柳田國男と言ってよいくらい偉大な人だと思う。

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[投稿:2010-10-03 23:20:59] [修正:2010-10-03 23:20:59] [このレビューのURL]

時代を先取りしすぎた異世界ファンタジー。
レビューで他作品を引き合いに出すのはあまりよくないと思うが、先日、映画「サマーウォーズ」を観ていたがあまりのダサさに途中でギブアップした。

この漫画の連載開始の1983年というのは商用インターネットもまだなく、アメリカでCompu-serveというパソコン通信が始まった頃。
そのライセンスを受けて日商岩井・富士通が日本でパソコン通信サービスNifty-serveを始めたのが1987年の事。もちろん当時は画像なんて表示されない文字だけの世界です。

そんな時代に「R?ドリーム」という今の時代のネットゲームを彷彿させる世界を描いていたのがこの作品。

・R?ドリーム内で死んだ人間は現実でも死んでしまう。
・現実に帰れない人も多数おり、その場合植物人間化している。
・現実での記憶、R?ドリームでの記憶を持たない人も多い。
・現実とR?ドリーム内では容姿は一致せず、現実では男性なのがR?ドリームでは女性だったり、多重人格の持ち主はドリーム内では7人の別々の人間として存在したりする。

そんなR?ドリームでの英雄リュオンの正体とR?ドリームが警告する謎を解くうちに現実とリンクしてしていく訳です。
先の「サマーウォーズ」にせよ「.hack」にせよ似たような作品は多いのだけど、ここまで練られた物語はついぞ見られず。
過去の名作として埋もれてしまうのは勿体ないのではなかろうか。

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[投稿:2010-09-07 00:03:54] [修正:2010-09-27 10:20:36] [このレビューのURL]

ルールを知らずとも展開についていける、知っていればリアリティもあると、囲碁に限らずテーブルゲーム、いやいや漫画としてお手本のような作品。

終了時期はちょっと微妙な気もする。
佐為が消えてリアル路線で行くならもう少し先の展開も欲しかったし、切ってしまうなら佐為消失の時点ですっきりまとめても良かった。

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[投稿:2010-09-25 01:21:58] [修正:2010-09-25 01:21:58] [このレビューのURL]

初代の映画は原作無視の意味不明な映画になってしまった。
角川だ。実に角川映画だ。
漫画の方は半村良の原作に忠実にラストまで描かれている。
絵が望月三起也に似てるなと思ったら元アシスタントさんでした。

この作品ほど2番煎じ、3番煎じと、設定を真似て作られた物が多い物も珍しいのではなかろうか。
ただ舞台が歴史の一番おいしい所をかっさらっているので、後発は決してたどり着けない金字塔となっている。

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[投稿:2010-09-18 11:59:07] [修正:2010-09-18 11:59:07] [このレビューのURL]

都会に引越し、受験戦争に巻き込まれる野生児哲矢。
30年以上前の漫画だけど、教育を取り巻く環境はそれほど変わってない気もする。
今はいわゆるDQNな親の方がクローズアップされる事が多いけど。
弓月光は青年誌でのお色気路線より少女漫画時代のドタバタコメディの方が面白い。

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[投稿:2010-09-17 14:25:10] [修正:2010-09-17 14:25:10] [このレビューのURL]

手塚治虫や松本零士も西部劇は描いているが、映画も含めて(とは言っても小林旭の渡り鳥シリーズ位の物だが)和製ウェスタンと言えばまずこの作品だろう。
川崎のぼるはこの作品の前に「大平原児」という西部劇を描いており、その描写力を買われ、「少年ケニア」「少年王者」などの冒険活劇で戦後の少年に夢を与えた山川惣治の作品「荒野の少年」をコミカライズした。
巨人の星で卓袱台を囲む貧乏一家の生活を描いたのと同一人物か?と思える位、川崎のぼるの絵のタッチがあっている。

ぜひとも映画やアニメでリメイクして欲しい。
黒人奴隷やインディアン迫害など人種差別に関わる問題も出てくるから、アメリカ人などは良い顔をしない人も多いだろうが。

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[投稿:2010-09-17 14:11:23] [修正:2010-09-17 14:11:23] [このレビューのURL]

作者の普段の言論に関しては分けて考えるべき物であろうが、昨今の松本零士氏の著作権がらみの発言に関しては全く賛同できない事は予め断っておきたい。

小学生の頃に「宇宙の果てはどうなっているのか?」という疑問を持った人は多いと思う。
詳細はWebを検索すれば解説されているサイトなども出てくるのでそちらを参照されたい。
宇宙の果ての疑問同様に「時間はいつから始まって、最後にはどうなるのか」という事を非常にわかりやすく説明しているのがこの漫画だった。

いまだに、漫画・映画・小説などの世界でタイムパラドックスがテーマとなったSF作品が描かれる事も多い。

ミライザーバンの中で時間はリングと球という2種類のモデルで表示される。
オカルト話だが2000年にインターネット上で未来から来たジョン・タイターという人物が物議をかもした事がある。正直胡散臭いと言わざるを得ない。
しかしながら、ジョン・タイターの主張したパラレルワールドの話がこのミライザーバンで語られる時間のモデルとオーバーラップしていたのは面白い。

時間にこだわりを持つ松本零士氏らしい作品とも言える。
夢を裏切るかどうかは別として。

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[投稿:2010-09-08 05:26:39] [修正:2010-09-08 05:26:39] [このレビューのURL]

連載時は他の短編と共に「ヨウスケの奇妙な世界」のシリーズだったと思いますが、氏の作品中でもこの時代の作品が話にもメリハリついていて一番好みです。
猫夫人の登場で本当にオチ考えてないのかと思ったらあの展開。
平等云々?の台詞は中々深さを感じますし、ミリオンもうまくまとめている。

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[投稿:2010-09-07 01:50:06] [修正:2010-09-07 01:50:06] [このレビューのURL]