「kaine」さんのページ

総レビュー数: 13レビュー(全て表示) 最終投稿: 2015年01月09日

思い出補正、という言葉はあまり好きではないのですが、この作品だけは思い出補正抜きには語れません。

それほどまでに当時の少年達に影響を与え、圧倒的な存在感を誇示し続けた唯一無二の作品だと思っています。

当時の少年達、少なくとも子供時分の私の周りでは一番面白い漫画は何か?という議論すら起こりませんでした。

そんなもの論じるまでもなくドラゴンボールに決まっているからです。

目の肥えた現代の読者から見れば少なからず欠点の目立つ作品でしょう。

しかし誤解を恐れずに言えば、ドラゴンボールはもはや少年漫画というカテゴリーですらなく、ドラゴンボールという1つのメディアなのだと思います。

二郎はラーメンではなく二郎という食い物なんだ、みたいな感じでしょうか。

作品としての質はおそらくワンピースやHUNTER×HUNTERの方が上なのかもしれません。

しかしこれらの作品が、少年に限らず今の読者達の間で当時のドラゴンボールに比肩し得るような存在感があるのかというと、どうしてもそうは思えないのです。


…個人的な補正にまみれたレビューでスミマセン。
しかしこの作品に10点を付けなければ、他に付けるものはないので…

ナイスレビュー: 1

[投稿:2016-10-26 23:35:17] [修正:2016-10-26 23:53:49] [このレビューのURL]

9点 DEATH NOTE

4巻までなら12点くらい付けてもいいような面白さですね。

斬新な設定、流麗な絵、意表を突く展開の数々をテンポ良く読ませてくれます。
ハイレベルな漫画、という表現がこれほど合う作品もそうそうないかと。

そんなストーリーを月とLという二人の天才が彩ってくれます。
特にLは漫画史上屈指の名キャラクターでしょう。

後半の失速は残念ですが、ラスト近辺はそれなりに盛り返してくれますし、評価をガタ落ちさせる程のものではないと思い9点付けます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-11-23 09:39:01] [修正:2015-11-23 09:39:27] [このレビューのURL]

一言で言うと魔性の漫画ですね。これは。

正直この作者のスタンスや人間性が批判されるのはとてもよく分かるし、
極めて正当な批判だと思うんですよ。

そりゃ何ヶ月も待たされたり、下書きをそのまんま商業誌にのっけられれば腹も立ちます。

でも、そんな有様を見せられてなお、この作品を支持したくなる圧倒的な面白さが確かに存在するんですよね。

真面目に仕事をしている他の漫画家さんにはホントに申し訳ないけれども、やはり平凡な100冊の漫画よりも、心底面白い1冊の漫画を求めてしまうもんなんですよ。少なくとも私はそうです。

よくスポーツ系の漫画で「性格に問題はあるが素質は超一級の天才」的なキャラいるじゃないですか。
なんだかんだ凡庸な他のチームメイト達よりもそのたった一人の天才の方が有用だみたいなね。

冨樫さんはまさにそんな立ち位置だと思うし、そういう扱いをするからこそ才能をフルに発揮できるなら、別にそれでいいんじゃないですかね。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2015-01-09 02:50:52] [修正:2015-01-09 02:50:52] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

この作品を一言で表現するなら、
ひらがなの「へ」の字のようです。

連載開始以降、回を重ねるごとにどんどん面白さが加速していき、一歩vs千堂のタイトルマッチあたりで内容・画力ともにピークを迎えます。

それ以降は木村vs間柴や伊達vsリカルドなど印象深い名試合が続き、43,44巻あたりの鷹村vsブライアン・ホーク戦などは、恐らくバトル漫画の最高峰ではないかと思える珠玉の出来。

ところがこの試合がへの字の頂点でした。
それ以降は逆に巻を重ねるごとに下降線を辿ります。

ところどころ多少面白い試合はあるものの、かつてのようなクオリティを感じる事は残念ながら出来ませんでした。

今や単行本で100巻をとうに超えた本作ですが、現在の作品としての質は連載序盤以下と言わざるを得ないでしょう。

への字の右端が左端よりも下にあるように。

正直今連載されている本作は点数を付けるなら3,4点がいいところですが、全盛期の面白さをリアルタイムで味わった身としては7点以下はつけられません。

せめてラストが良いものであることを祈ります。
いつになるか見当も付きませんが…

ナイスレビュー: 2

[投稿:2015-11-12 18:30:14] [修正:2015-11-12 18:33:23] [このレビューのURL]

最近再読しました。

レベルEやHUNTER×HUNTERに比べて、
若干評価が低い印象のある本作ですが、
すでに才能の片鱗は充分に伺えます。

作風の変遷が著しく、魔界の扉編からが本領発揮というところでしょうか。

力押し一辺倒にならない能力バトル
頻繁に見え隠れするダークな描写
終盤特に顕著になる邪道な展開

いずれも他の作品とは一線を画してましたね。

あとこの漫画、敵キャラのセリフ回しがいちいち格好いいんですよ。

「オレは品性まで売った覚えはない」

「お前らはまた別の敵を見つけ、戦い続けるがいい」

「人間は旅行好きらしいな。飛行機が落ちないといいが。
熟年カップル、再婚旅行で悲劇。ワイドショーのネタとしてもB級だ」

などなど。挙げればキリがないですが。

いずれにしても、序盤〜中盤で見切るにはもったいなさすぎる作品。

あんまおもんないなーと思った方も、
せめて魔界の扉編の蔵馬vs海藤の「禁句」対決までは読んで頂けたらなーと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-01-08 15:01:00] [修正:2015-01-09 02:29:53] [このレビューのURL]

昨今のスポーツ漫画は野球、サッカーなどのメジャーな素材をリアル路線で仕上げた、という作品が多いのですが、この作品はまったく逆で、マイナーな素材を少年漫画チックに仕上げているのが面白いところ。

超人タイプのキャラクターや必殺技名を叫ぶシーンなどが多々存在します。
正直アメフトという題材でリアル路線を追及されてもかなりアレなので、これは成功だったと思われます。

特に評価したいのが主人公チームのメンバーがいずれも一芸特化タイプのキャラであり、その個性を活かした試合展開が魅力的なところですね。こういうスポーツ漫画は結構少ないです。

絵柄も好みが分かれそうですが、個人的には漫画的演出が効いており良好だと思います。試合開始時の両チームのマスコットの対峙とか。

惜しむらくは、作品のピークが明らかに連載中期に来てしまい、終盤が色褪せているところ。

とはいえ総合的には十分名作と言えるかと。
対エイリアンズ戦のパンサーとアポロのエピソードは不覚にもうるっときました…

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-10-26 19:51:18] [修正:2016-10-26 19:51:18] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

恐らくこの作品を見た人の大多数は、「スラムダンク」と「ルーキーズ」を連想するでしょう。

事実作画・作風などかなり似通っていますし。

本作を単体で見た場合は全体的に手堅くまとまっていて、画力もまずまず高く、あまりけなす所の無い出来なのですが、逆に言えば前述の二作品を凌駕するような突出したものも見当たらない。

あくまでそこそこ優秀なフォロワーとしての域を出ない佳作……と途中までは思ってました。

そんな本作に息吹を与えるのが、女子マネージャーの高畑マイの存在。

彼女はストーリー前半、主人公らと共にサッカー部を再生させる立役者の一人となり、試合に直接貢献するわけではないのですが、要所要所で気持ちの良い活躍を見せてくれます。

表題「ANGEL VOICE」も皆に元気を与える彼女の歌声を表しているほど、なくてはならない存在になります。

ところがストーリー中盤、彼女は脳腫瘍という重病にかかり、生死も危ぶまれる状態に陥ります。

その時からサッカー部の面々に、より明確な目的が出来るのです。
それは勝利を報告する事によって、彼女を元気付ける事。

私自身これまで本腰を入れてスポーツに取り組んだ事がないからかもしれませんが、「甲子園に行くため」とか「全国制覇のため」という理由よりも、よほどシンプルで共感出来るもののように思いました。

そして重病に侵されながらも精一杯のエールを送るマイの姿はとても素晴らしい。
これだけでも本作を読んだ甲斐はあったなと感じさせられましたね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-11-17 16:05:29] [修正:2015-11-17 16:05:29] [このレビューのURL]

最近この手の作品が多く、やや食傷気味だったのですが、この作品は白眉。久々に見応えのあるデスゲーム漫画ですね。

本作の長所は策を読み合う頭脳戦や文字通りの殺し合いになるサバイバル、あるいは人間性が試される心理戦など、様々な趣向が用意されていて飽きさせないところですね。
名作「銀と金」に近い味わいがあるかもしれません。

各ゲームに具体的なジャンルと難易度を設定しているのも、ありそうでなかったシステムで面白い。

また主人公アリスが関わる話だけでなく、主観の違う番外編が度々挿入されるのも秀逸なアクセントになっています。
チシヤがいいキャラですね。

まだ完結していないのでとりあえず7点。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-11-09 09:44:02] [修正:2015-11-09 09:45:37] [このレビューのURL]

7点 LIAR GAME

[ネタバレあり]

完結しましたね。

最終回については意見の別れるところだと思いますが、
それ以前に、もう少し面白いゲームを最後にもってこれなかったのかなあと、そこが残念ですねー。

ストーリー上、ルールに穴のあるゲームにしたのは別にいいんですけど、それにしたって面白くなかったなあ。

個々のゲームを見れば、少数決・リストラゲーム・イス取りゲーム等、9点10点をつけてもいいようなものがあっただけに、余計そう感じちゃいますね。

まあしかし、この作者のオリジナルなゲームを作る才能はホントに非凡だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-01-29 13:03:23] [修正:2015-01-29 13:03:23] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

作中で主人公達が本来の作風とは違うギャグ漫画を書き、
決して駄作ではないが、
これは自分達の持ち味じゃないんだ。
みたいな一幕があります

この漫画はまんまそんな感じだと思いました。

悪くはないけれど、小畑・大場コンビなら
もっと上質な作品が造れるはずだと。

最後までイマイチこの作品に入り込めなかったのは
その辺が原因なのかもしれません。


余談ですが、最近の雑誌の打ち切り基準は読者アンケートよりも、コミックの初週の売上に左右されるところが多いらしいです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-10-12 23:23:56] [修正:2016-10-12 23:27:16] [このレビューのURL]

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