「橙木犀」さんのページ

総レビュー数: 63レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年05月29日

一言で言うと面白いです。
音楽業界や歌手を主人公にした作品は結構あると思うのですが、ここまで切り込むのか!?と読んでいてびっくりしました。勿論、全てが事実だとは思っていませんが、虚実の境目が全然分からないです(ちなみに、スタジオミュージシャンという職業もこの作品で初めて知りました)。
理子(マッシュ)、アキ、心也の三角関係については、実は私は心也派です。
7巻まで読んできて、心也にとってまっすぐ自分に向かい合って、自分の気持ちに応えてくれた初めての相手が理子なんじゃないか、理子のことが可愛くてたまらなくて彼にとって大切な存在になっていってるんじゃないかと思わずにいられません。
第一、心也はあまりに気の毒すぎる!高樹社長やアキに(本人はそんなつもりはないんだろうけど)いいように使われてしまって。心也だってひとりの人間だ、幸せを求めて何がいけないんだ!と読みながら時折心の中で憤ったりしてました。
あと、3人が恋する相手に対して抱いている「ただ一人のひととして愛する気持ち」と「アーティストとしての才能を愛する気持ち」の比重が、それぞれに異なっているみたいで、そこはかなり興味深いです。特にアキは、完全に矛盾した二つの気持ちを本音として心の中に抱えているので、心也が完全に理子に対する想いを自覚して本気になったら、いろんな意味で危ないような気がする。
なにやら不穏な空気がいろんな場面・場所で漂いだしていますが、音楽や恋やその他諸々に彼らがどう向き合い、立ち向かっていくかが楽しみです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-12-02 16:09:37] [修正:2011-12-02 16:09:37] [このレビューのURL]

表紙の絵の美しさに感動して、即購入しました。
作品全体の詳細な描き込みが美しく、まるで自分が十九世紀の中央アジアに飛び込んだような気がします。
基本的に登場人物みんなが朴訥な良い人々で、読んでいて気持ちが良いです。
特に、作者の趣味が詰め込まれているヒロイン・アミルが凛々しくも可愛らしくて、格好いい!とうっとりしつつ、ほのぼのとした気持ちにさせてくれます。

一巻目は物語の背景・設定をじっくり描いている部分で終わっています。二巻目からお話が動き出すんじゃないかな?
物語の展開次第で、すぐに8点9点に跳ね上がりそう。
期待大な作品です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-10-25 13:46:07] [修正:2009-10-25 13:46:07] [このレビューのURL]

短編4作品が収録されていますが、やはり表題作がダントツで面白いです。
原作の「あしながおじさん」は主人公の手紙で話が進み、常に主人公の視点なのですが、この作品ではあしながおじさん役の
辺見千博の視点も入ります。
本当のことを何も話せず、傍にいても手紙の中でも伝えたい気持ちを伝えられず、煩悶する千博の様子が可笑しいようで切なくて…。
女学校生活を送るいつきが明るく楽しげで、見ているこちらも一緒に楽しい気分になってきます。
読後感の良い作品だと思いました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-01-08 23:18:25] [修正:2009-01-08 23:18:25] [このレビューのURL]

初っ端から主人公のキミタカが(色々な意味で)あまりに痛々しく、まるで自分も嘲られ傷つけられているような気持ちがしたため、読み進めるのが正直辛かった。
でも、一話目を読み終えた時、キミタカの心の強さを信じて良かったとしみじみ思いました。
どこか抜けてて空回り気味なキミタカが時折見せる、覇気に満ちた表情を見るたびに、彼の成長を見届けたいという気持ちになりました。
ただ、ヒロインとの関係は…、どうなるんだろ?

8点、9点の作品に成長することを願って、現時点では7点にしておきます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-11-27 17:17:43] [修正:2008-11-27 17:17:43] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

男性教師と女子生徒の恋愛ものはかなりメジャーなテーマではありますが、この作品では主人公は教師側。
主人公の綾(あや)は爽やかで生徒からも人気が高く、良識もちゃんとある、いわゆる好青年。
ヒロインの遠藤伽良(えんどう きゃら)のことを好きだけど、いけないことだと必死に押さえ込もうとし、実は綾が好きな伽良も「もしかしたら(自分のことを)…」という予想を自分で打ち消してしまっているので、現状は両思いながらすれ違い気味。
互いに色々思い込みや誤解などをしたりもするので、互いの気持ちに気づくまで相当かかりそうな予感がします。

でも、シリアスにならずにふんわりとした雰囲気なのは、絵柄と二人の互いに対する気持ちの持ちよう、そして綾の同僚で友人でもある辺名の存在が大きいと思います。
かなり変人で、綾と真逆に生徒から(いろんな意味で)怖がられている辺名ですが、校長先生のパンを盗み食いしたり、様々な言動で生徒をびびらせたり。正直、次に彼が何をするのかが読んでいて楽しみでもあります。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-11-25 22:55:33] [修正:2008-11-25 22:55:33] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

トラックをひょいと持ち上げるほど力がつよくて、人より(かなり)たくさんご飯が食べられることを除けば、ヒロインの秋姫はいたって普通の女の子。
顔に気持ちが表れやすくて、タケルを好きな気持ちが溢れて妄想に走ってしまったりと、読んでいて思わずクスッと笑ってしまうような可愛さがあります。
大好きなのはタケルなのですが、心乱されるようなことがあったときや切羽詰まったときに頼ったり甘えたりするのは幼馴染み。表紙絵などから、最終的に秋姫が恋をするのは瞬のような気がしてならない。あと、彼女が人間のままで居るのか、それとも天狗になる選択をするのかが、なんとも気になるところです。

もうひとつ気になるのが瞬の内心。
天狗になることを決めた理由や秋姫に対する硬化した態度の原因によっては、作品の雰囲気がほのぼのからシリアスに変わってしまうかも…(汗)
修行している神社の神様の娘で、幼い頃はあれほど仲が良くて優しくしていた秋姫に対して、えらくぶっきらぼうで手厳しい。言葉少なでほとんど表情が変わらないので、彼の内面がもっと描かれて欲しいなと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-01-11 11:29:48] [修正:2008-01-11 11:29:48] [このレビューのURL]

最初はNARUTOと結界師を足して2で割ったような印象を受けました(絵柄とか、キャラとか)。
読んでいくにつれて、この作品自体に惹かれていきましたが(笑)

主人公の十威は登場時、人間味があまりなくて、なんとなく感情移入しにくかったのですが、周りの優しさや思い遣りに触れて、だんだん可愛さが増してるように感じます。
相棒のリンハオ(通称:リン)はぶっきらぼうなライバル役かと思いきや、それだけじゃない。気遣い屋で結構情に厚い(笑)
人間として心に足りないものが多いメテオドである十威と、(十威のお目付役であるグッさんを始めとして)周囲の人間との橋渡し役に活躍しそう。
*2卷現在、既にグッさんの(精神的・実務的)サポート役を務めてるし。
ヒロインの楓は一般人で唯一、十威がメテオドだと知っています。今のところ、十威に人としての感情や心を伝えるという立ち位置。「一般人で唯一、十威がメテオドと知っている」という設定をどう活かすかで、彼女の存在感が変わってくるような気がします。

本誌では後ろの方に掲載されることの多いメテオド。
打ち切りにならないよう、微力ながら応援しています!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-12-19 08:46:47] [修正:2007-12-19 08:46:47] [このレビューのURL]

大切な人を守りたい。
幸せにしたい、幸せになって欲しい。

幾つものそんな想いが、どうしてこんなにすれ違ってしまうのだろうと、痛々しくてなりませんでした。
どんなに酷い言葉を投げつけられても、切り捨てられても、「それでも待っていたい。私の気持ちは変わらない」と一砂を想い続ける葉の一途さが、物語の希望であり、癒しであったと思います。

読みながら、「一砂、どうして葉を選ばないの!?」と内心叫びっぱなしでした。
悲劇的な人間、不幸な人間の方に人の心情は寄り添うものだと何かで読んだことがあるのですが、だからと云って、心から大切に想う人を切り捨てていいとはどうしても思えなかったからです。

また、葉がとっても魅力的なんですよ!!
一砂が葉に辛く当たり、千砂を選ぶ度に、苛々せずにはいられませんでした。
だから、『一砂と葉が想いを交わしあった』あの場面(この作品を読んだ人は分かるんじゃないかな)を読んだとき、本当にホッとしました。

閉塞感に満ちたストーリーですが、ラストが未来へと繋がる可能性を提示してくれているので、悲劇的終結が苦手な人でも大丈夫だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-03 10:14:55] [修正:2007-10-13 00:16:09] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

男でありながら母性本能に恵まれすぎているギンさん。
子どもを得られない哀しみを埋めるかのように、女装しながらベビーシッターを身体を張って務めます。

“全ての赤ちゃんにしあわせを 全てのママに笑顔を”がモットーのギンさん。赤ちゃん(子ども)の幸せのために、駄目な父母をビシビシ鍛え上げたりもするんですが、も〜可笑しくて可笑しくて(笑)
お行儀が悪い子にも、本場英国仕込みのしつけをビシビシと。
そういうの読むと、親って子どもに変に遠慮しちゃいけないよな〜って思います。


基本的に主人公のギンさん視点で物語は進みます。
時折、大人視点や子ども視点が主になる話もあり。
1話完結型なので、気が向いたときに読むのにオススメな作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-24 12:26:52] [修正:2007-07-24 12:26:52] [このレビューのURL]

7点 ARIA

穏やかで優しく、読んでいてホッとする漫画。
何気ない毎日が、とても大切で、得難いものなのだと読むたびに思わせてくれる。

刺激的とは確かに言い難いし、人間関係も劇的に変化していくわけでもありません。
ゆっくりのんびり話が進んでいく作風が好きな人は、きっと気に入る漫画なのではないかな?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-16 13:48:25] [修正:2007-07-16 13:48:25] [このレビューのURL]

<<前の10件
12