「橙木犀」さんのページ

総レビュー数: 63レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年05月29日

[ネタバレあり]

収録されている作品の趣向それぞれに特徴があるので、読んでいて全く飽きません。得られるものも、スカッとした爽快感か、ジーンと胸に広がる感慨か。
はたまた違うものが見えてくるのか。
私の場合、何度も読み返すうちに、5作品全てが1つのテーマで貫かれているように思えてきました。


憎しみと哀しみの糸で操られる美しき姫君と本気で戦おうとしない忍びが織り成す活劇「からくりの君」。

手に入れたいものを手に入れるために強さを求めながらも、握られたままの拳で何も掴めない自分に苦悩する武術家が、新たな道を見出す物語「掌の歌」。

夜に潜む己の内にある恐怖と向かい合おうとする少女。
そして、自分の中にある心の闇から目を背け、迷い続ける探偵。
そんな二人が桜舞い散る夜に出会い、自分にとっての夜の闇と対決する怪奇ロマン「夜に散歩しないかね」。


上記の3作品も、残りの2作品も「自分と向かい合う」ことがテーマのように感じます。
自分から踏み出すきっかけも、巻き込まれた中で与えられるきっかけも、がむしゃらにやり抜ければ、最後はどっちでもいいんじゃないかな。
読んでいて、そう思えました。







ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-07-13 11:11:39] [修正:2007-07-13 11:11:39] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

何よりもまず、読んでいて、とにかく魚が食べたくなる(笑)
主人公の旬太郎が素人ながらも、味覚と舌の記憶力に非常に優れており、(やや人が良すぎる面も含めて)人間的にも魅力的なので、安心して読むことが出来ます。
基本は、毎回魚介の食材を1つテーマとして採り上げた人情話。
その中でも、毎回出て来る旬太郎の食いしん坊っぷりは、読んでいてちょっと心配なぐらい凄い(苦笑)
でも、私も一緒になって食べたくなってしまうぐらい、美味しそうに食べてくれちゃって!

時折、環境問題を含めたシリアスな話も出て来ます。
消費者として、私たちはどうしていけばいいのだろうか?
楽しいだけでなく、読んでいて深く考えさせてくれるという、漫画の魅力を再度認識させてくれる良作だと思います。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-02 17:42:24] [修正:2007-07-02 17:42:24] [このレビューのURL]

7点 妖逆門

[ネタバレあり]

この作品のテーマは、「友達というものの意味と、孤独の克服」だと読み終えて思いました。
最初は冒険に憧れる明るい少年という面が強かった三志郎が、確固たる目標を持ってから、どんどん格好良くなっていくのは読んでいて熱くなってしまう。
それでいて、相手を思い遣る心、優しさを決して忘れないところが彼の一番の魅力です。

物語のキーパーソンである「きみどり」が『ひとりぼっちは苦しい』と泣いたときに三志郎がかけた言葉は、とても深いものがある。
この作品が少年誌に掲載されていて、本当に良かったと心から思いました。たくさんの子ども達に、三志郎の言葉をぜひ聞いてもらいたい。

登場人物やストーリーによって、5点・6点のものもあれば8点・9点の話もあった。
だから、平均して上の点数になりました。
冒険活劇の面も勿論ありますが、自分をそっと支えてくれる言葉が欲しい人にも、オススメだと思います。



ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-05 12:25:02] [修正:2007-06-05 12:25:02] [このレビューのURL]

主人公の明神が格好良くて、可愛くて。
ヒロインの姫乃がいじらしくて。
キャラみんな、大好きでした。
ストーリーも温かみがあって、夢中になりました。
私はコミック派なんですが、毎週雑誌を買ってアンケハガキを出しましたね。それ位、連載時は「みえるひと」一色でした。

絵も上手だし、ストーリーの組み立ても良いのですが、日常話ももっと入れて欲しかったです。
そこで主要キャラの内面を掘り下げて、キャラ同士の関係をもっと深めて欲しかった…。
それでマイナス1点(泣)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-04 23:04:40] [修正:2007-06-04 23:04:40] [このレビューのURL]

主人公の奈津が良い意味で「良い子すぎる」ので、好き嫌いは人によって分かれるかも。
でも、私は彼女がとても魅力的だと思います。
職人として和菓子作りに真摯に取り組む姿勢。それだけでなく、彼女を取り巻く周囲の人々に対しても、彼女の温かさと一生懸命さが発揮されているからだと感じるからでしょうね。
奈津の出生の複雑さは、『漫画だから』と割り切って読んだ方がいいかと…。

和菓子に関するうんちくは、読んでいて非常に楽しいです。
実生活で和菓子を見たときに、ふと「あんどーなつ」で知ったことが頭をよぎるのが、なんとも快感。
まさしく、トリビアの世界ですね。

欲を言えば、職人としての奈津だけでなく、等身大の女の子としての奈津を見てみたい。
恋とかして、心を揺り動かされたり不安になったり、途方に暮れたりする彼女が見たいと思うのは、贅沢なのかな〜?
それがあったので、マイナス1点です。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-04 22:29:28] [修正:2007-06-04 22:29:28] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

プラチナガーデンを読んだことで、藤田麻貴さんには注目していました。
不幸体質とはどんなものかと思っていたのですが、私は案外すんなりと納得がいきましたね。
ヒロインの律が真面目でマメで、初々しいところが可愛い。
家族思いで、家事能力が高いというところも、好感もてます^^
今のところ、完全に篁のペースで振り回されておりますが、二人の関係の進展によっては無意識状態で彼を振り回すようになるかも!?なところがチラホラと…。
それが凄く楽しみです。律ちゃん頑張れ!と影ながら応援したくなりました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-05-29 00:16:16] [修正:2007-05-29 00:16:16] [このレビューのURL]

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