「佐々木裕健」さんのページ
- ユーザ情報
- 1981年生まれ(性別:男性)
- Webサイト
- http://gauger.hp.infoseek.co.jp/
- アクセス数
- 78211
- 自己紹介
-
現実をさまよっている、学生とフリーターの中間の生命体。
10年ほど前に存在したサイト「M.M.J.〜漫画無間地獄〜」にも投稿していた経験を持つ。
ネット空間に実名をさらす命知らず。
「レビュー」なんておこがましいですね。単なる「野次」です。
どんなクソでも漫画家にしてみればそれなりに人生を捧げて創っているわけでしょうが。
感想、批判がありましたら、下記のアドレスまで。
p-m-institute@hotmail.co.jp

4点 冬物語
作品としての完成度は皆無。あまりにも行き当たりばったりな展開で、まるで出来の悪い現実をそのまま切り取っているかのようである。
長所は上記の「出来の悪い現実をそのまま切り取っている」ところ。行き当たりばったりなところも含めて、この時代の予備校生、大学生の文化を的確に描写しているように思う。
ただし、ラストの棚からぼた餅的なオチはいただけない。最後の最後まで、誰からも愛されないまま前に進んでいれば、成長物語としても見ることは出来たのだが。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-06-13 07:47:33] [修正:2007-06-13 07:47:33] [このレビューのURL]
4点 りびんぐゲーム
絵柄がもともとシリアス向きではないし、そのシリアスな部分とギャグの部分がとけあっておらず、水と油のような状態のまま存在しており、正直、「どちらか片方にしてくれ」と感じた。というか、この絵でドロドロシリアスは読みたくない。
作者が職人に徹さず、我を出してしまったことが作品の統一感にマイナス方向に働いてしまった。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-06-12 20:15:44] [修正:2007-06-12 20:15:44] [このレビューのURL]
4点 金魚屋古書店
漫画に対して、あまりに無条件な賛美が鼻につく。
漫画というものは日本社会にとっても日本人にとっても極めて大きな存在だが、それは無条件にすばらしいもの、心を豊かにするもの、というわけでは決してない。
薬もあれば毒もある、面白い漫画もあればつまらない漫画もある、作者が全力で描いたものもあれば手抜きをしたものもある、時には作者の人格を疑いたくなるような、不愉快になる漫画もある。
そういった事情をバッサリ切り捨てた人情ものは、本質的なところでヤオイと変わらないと思われる。
私はだいたい3巻くらいまで集めて、上記のように思った瞬間、全て売り払いました。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-06-12 19:23:55] [修正:2007-06-12 19:23:55] [このレビューのURL]
3点 電影少女
「リアルな恋愛模様」と「ピュアな純愛物語」
これは本来二者択一であり、両方を同じ作品で表現することは根本的に不可能である。
なぜなら、リアルな恋愛には、嫉妬や打算、計算、浮気がつきものであり、それはピュアとは正反対である。
また、ピュアであるためには、どんな誘惑にも負けない、並々ならぬ精神力が必要であり、優柔不断な普通の男にそれを達成することは不可能である。
以上の事実を踏まえた上で、優柔不断な男の子が「リアルでピュアな純愛」をすることは可能か?否である。
それでも、そのような話がもてはやされるのはどういうわけかだろうか?口当たりの良いチープな感動ゴッコのようにしか思えない。
『アイズ』よりかは、アイデアの面白さがあった。しかし甘ったれた恋愛観に支配された作品を受け付けることはできない。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-06-13 06:41:02] [修正:2007-06-13 06:41:02] [このレビューのURL]
3点 生存〜Life〜
物語終盤のストーリー展開、あれがどうしても納得できない。
娘を殺された主人公が犯人を追い詰める。だが、残念ながら時効がきてしまい、法で裁くことができなくなってしまった。そこで主人公は自らの手で裁こうと犯人を殺そうとするが、その時娘の幻がそれを制止し、結局復讐はならなかった。そしてその後、主人公は「殺さなくて良かった。こんなことをしても、娘は喜ばない。」と言う。
実に陳腐な話である。
福本伸行は「殺人は絶対悪。主人公には絶対に人殺しをさせない。」という倫理観を持っており、それ自体を否定する気は毛頭ない。
しかし、娘を殺された親の怒りが、こんなあっさりした形、使い古された展開やセリフであっさり変化してしまったことに納得がいかない。あれほど人の心のひだのひだまで執拗に描写してきた福本にしてはあまりにお粗末過ぎる。
そしてもっとひどいのは、実は時効を迎えておらず、時効にできるかできないかの、ギリギリの心理戦へとストーリーの流れをスライドさせてしまったことである。
結局、主人公は自らの手を汚すことなく、復讐を達成してしまったわけである。
『るろうに剣心』でも批判したようなご都合主義的展開と言えよう。
最終巻を読み終わった瞬間、即、古本屋に売り飛ばした。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-06-13 05:49:34] [修正:2007-06-13 05:49:34] [このレビューのURL]
3点 赤ずきんチャチャ
絵柄も、キャラクターの性格も、作風も一貫していない。本当に作者が、その場の思いつきでダラダラと描き続けていったのだろうという印象を受ける。
もう少し丁寧に書き続けていれば、良質な少女漫画のコメディーとなっていただろうに、あまりにも大雑把過ぎる。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-06-12 18:39:35] [修正:2007-06-12 18:39:35] [このレビューのURL]
3点 H2
この作品の中頃くらいから、無駄なコマを挿入して物語の密度を薄める手抜きをするようになってきた。(例えば「青空」。それまでは限られた場面で効果的に使っていた。)
『タッチ』が最高の完成度を誇っていたのに対し、この作品は途中から迷走に迷走を重ねた結果、適当に幕を引いてしまった、という感じがする。
そしてその傾向は、連載終了後の作品にも続くことになる。
くしくもあだち充の賞味期限が切れたことを示すことになった作品。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-06-12 18:03:05] [修正:2007-06-12 18:03:05] [このレビューのURL]
3点 あずみ
登場人物の命や運命に対する容赦なさ、その中でも懸命に生きようとしたり、逃げてしまったりする人間たちの群像劇は単なる感動を越えて、民主主義、平和主義はおろか、警察さえもろくに機能していないような初期江戸時代の生々しさを感じることができ、その点だけでも十分個性的である。
10巻までならば満点の価値があった。
しかし残念なことに、作者はこの作品を作品として美しく完結させようとする意思は皆無であり、あずみという永遠の少女をただただ長く描き続けることのみを目的としている。
主人公を偏愛するあまり、作品としての価値を捨ててしまったわけである。
この姿勢自体は、非難はしても仕方の無いことではあるが、あずみに萌えたいのではなく、完成された物語に浸ることを願っている人にとっては、10巻前後以降は蛇足以外の何物でもない。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-06-12 16:04:04] [修正:2007-06-12 16:04:04] [このレビューのURL]
3点 ARMS
作品の完成度自体は大変高い。
長編でありながら、物語に破綻なく、上手にまとまっている。勢いだけで押し切らない、構成の上手さには感心さえしてしまう。
では何故、得点が低いか。
それはこの作品(と言うより作者の)哲学、善悪に対する考え方が甘いというか、奇麗事に過ぎるところがあり、しかもその哲学にしたがって勝者と敗者、幸福に生きるものと不幸に堕ちるものの線引きが露骨に反映しているように(少なくとも私は)感じられるためである。
悪役として登場しておきながら、敗北後あっさり考え方を変えるなど、人間や正義に対する洞察が単純すぎるように思われる部分がストーリー上数多く見られる。(その点では、まだ前作の『スプリガン』の方が多様な人物を出し、まっとうさせていた。)
まあ、一言で言えば私の好みではなかったわけです。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-06-12 15:32:26] [修正:2007-06-12 15:32:26] [このレビューのURL]
2点 ZETMAN
作者の意気込みは分かるが、自己満足の領域を脱出できていない。
長い間、安易かつ工夫の無いエンターテイメントばかり描いてきたことによる反動か、娯楽になりうるシリアスを表現する方法を忘れてしまった感じがする。
あと10年早く連載を開始していたら、すなわち『アイズ』の前に連載していたらもう少し面白くなっていたかもしれない。プロトタイプの読みきりは面白かったから。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-06-17 08:17:11] [修正:2007-06-17 08:17:11] [このレビューのURL]